格安SIM ドコモ回線(タイプD)au回線(タイプA)の違いは?どっちがいい?通信速度やエリアを比較
この記事の目次
格安スマホ(格安SIM)には、主にドコモ回線(タイプD)とau回線(タイプA)を利用したサービスがあります。
BIGLOBE、イオンモバイル、QTモバイル、IIJmioなど、複数の回線が契約できる場合、どちらを選べばいいのかわからないものです。
それぞれの違いを比較してiPhoneの利用状況やテザリング可否・通信速度を知っておかないと、契約してから損することも。
そこで今回はドコモ回線(Dタイプ)とau回線(Aタイプ)の違いやおすすめの格安SIMについてまとめました。
ドコモ回線(タイプD)とau回線(タイプA)の違いは?
BIGLOBE、イオンモバイル、QTモバイル、IIJmioにはドコモ回線(タイプD)とau回線(タイプA)が存在しています。
契約時にどちらかを選べと言われても、両者がどうちがうのかよくわかりませんよね。
各項目ごとに違いを比較していきましょう。
格安SIMの提供会社
サービスの数に関しては、ドコモ回線を使ったSIMカードが多いです。au回線のMVNOは、最近増えてきましたがまだ少なめですね。サービスの数に差が出ている理由としては「使っている電波の種類」「MVNOの接続料」が関係していると言われています。
「使っている電波の種類」ですが、KDDIはCDMA2000という、世界でもあまり使われていない通信規格を採用していました。そのため今人気を集めているSIMフリースマートフォンであってもその規格に対応している端末が少なく、機種の選択肢が少ないということになります。(LTEエリアの拡大とVoLTE通話を急いだのもこれが1つの理由と言われています。)
「接続料金」に関しては、MVNOの黎明期から、NTTドコモの接続料金はKDDIやソフトバンクに比べて格安だったことが挙げられます。特に2014年まではKDDIに比べて2倍近く安い値段で回線が提供されていました。
…このような理由から、現在もドコモ回線を使った格安SIMが圧倒的に多いのです。
通信エリア
「通信エリア」は文字通りインターネットや通話の可能な場所のことを指していますが、こちらに関しては両方の格安SIMで快適に利用可能です。
理由は簡単。それぞれの回線は大手キャリアであるドコモ / auの通信網に準じており、そのエリアは同じものが使えるからです。
通信速度
「通信速度」に関してはサービス間で大きな違いが出てきます。これは回線間のみならず、回線の卸契約内容や通信設備の違いによってもMVNOで大きな差が開いています。
例えば2017年2月のMMD研究所・調査結果だと、au回線を利用した「UQ mobile」や「mineo」は好調を維持しています。
しかしながら2015年後半からは「楽天モバイル」などドコモ系MVNOの速度も評判が良いので、通信速度は回線別で見るより「サービス個別で比較する」のがベストです。
SIMチェンジでは、格安SIMの通信速度を定点観測する記事やサービスを提供しています。こちらも合わせてご覧ください。
- 格安SIM通信速度ランキング!最速のMVNOは?
- 格安SIMスピードチェッカー | 格安SIMの本当の速度がわかるツール
テザリング
テザリングとはスマートフォンをWiFiルーターのように使い通信を共有できる機能ですが、これも格安スマホの回線によって利用可否が分かれます。(端末が周波数とテザリング機能に対応していることが前提です)
- テザリングの使える組み合わせ
- ドコモスマホ×ドコモ格安SIM=×
- SIMフリースマホ×ドコモ格安SIM=OK
- auスマホ×au格安SIM=OK
- SIMフリースマホ×au格安SIM=OK
ドコモスマホ×ドコモ系の格安SIMでテザリングが使えなくなるのは、テザリングをオンにすると端末のAPN設定が強制的に切り替えられ、格安SIMでは認識されなくなるためです。SIMロック解除しても、です。この組み合わせには注意しておきましょう。
またiPhoneでは例外もあります。
2016年春夏モデル以降のドコモスマホではドコモ格安SIMでもテザリングが使えるようになっています。
iPhone
先ほどのテザリング利用可否はAndroidスマートフォンの基本パターンで、Apple社のiPhoneに関してはau回線を利用した格安SIMだと利用できない場合があります。執筆現在の情報でいうと、mineo(Aプラン)とIIJmio、Fiimoでは使えません。ただし、UQ mobileだと使えるようになっているようです!
またOSのバージョンによっては通話やインターネットが使えなくなったりと、相性という観点から見るとiPhoneはドコモ系回線のほうが使いやすいです。
mineo(Aプラン)ではau VoLTE対応SIMでのみテザリング可能。
SMS
KDDIの回線網を利用したマイネオ(Aプラン)やUQ mobileでは、データ専用のプランにSMS基本料金が付属しています。ドコモ系のSIMカードは+150円程度で基本料金を追加する形をとっているので、若干異なりますね。
VoLTE
LTE回線での高品質の通話が可能なVoLTEですが、こちらは技術的に言うと回線種別を問わずどちらでも使えるようです。(端末の対応は必須)
au系MVNOではVoLTE対応のSIMカードを発行していますし、ドコモ系も基本は対応しています。回線別の恩恵で考えるとau回線は音声通話の方式が異なるせいで通話とネットが同時に行えなかったということもあり、VoLTE対応の格安SIMが発行されるのはユーザーにとっても良いことです。
使えるスマートフォンの違い
もともとキャリアで利用していたスマートフォンは、MVNOのSIMカードと一緒に格安スマホとして使うことが可能です。
- ドコモ購入のスマホ→ドコモ系MVNO
- au購入のスマホ→au系MVNO
SIMフリースマホ
SIMフリーのスマートフォンは現状ドコモ回線のみに対応したものが多いので、選択肢に幅があります。
逆にau回線に対応したSIMフリー端末は意外と少ないので、ここには注意が必要です。対策として、両方の回線を提供する「マルチキャリア」のMVNOも最近は登場しました。(mineoやFiimo、IIJmioなど)
このように多くの違いがあるので、使いたい機能や必要な通信速度によってサービスを選ぶことが必要なのです。
ドコモ回線でおすすめの格安スマホ・格安SIM
それでは回線別におすすめのSIMカードをいくつか紹介していきましょう。それぞれ特徴があるので、利用状況にあったものを選んでみてください。
IIJmio
出典:IIJmio顧客満足度の高い人気SIM「IIJmio」は、5種類の容量プランから選択可能。
通話料金割引の「みおふぉんダイアル」や、通信速度切り替えアプリの「みおふぉんスイッチ」もあり、バランスの取れたプランやオプションがおすすめポイントです。
IIJmioの料金プラン
プラン(税込) | 音声SIM/eSIM | データeSIM | データSIM | データSIM(SMS付) |
---|---|---|---|---|
2GB | 850円 | 440円 | 740円 | 820円 |
5GB | 990円 | 660円 | 900円 | 970円 |
10GB | 1,500円 | 1,100円 | 1,400円 | 1,470円 |
15GB | 1,800円 | 1,430円 | 1,730円 | 1,780円 |
20GB | 2,000円 | 1,650円 | 1,950円 | 1,980円 |
30GB | 2,700円 | 2,340円 | 2,640円 | 2,680円 |
40GB | 3,300円 | 2,940円 | 3,240円 | 3,280円 |
50GB | 3,900円 | 3,540円 | 3,840円 | 3,880円 |
BIGLOBEモバイル
出典:BIGLOBEモバイルインターネットを多く使うなら「BIGLOBEモバイル(ビッグローブSIM)」がおすすめ。月6GB以上のプランは無料WiFiスポットの利用ライセンスが無料でもらえるので、外出先でのモバイルデータ通信量節約にも◎。
BIGLOBEモバイルの料金プラン
音声通話SIM | 月額料金(タイプA・タイプD) |
---|---|
1GB | 1,078円 |
3GB | 1,320円 |
6GB | 1,870円 |
12GB | 3,740円 |
20GB | 5,720円 |
30GB | 8,195円 |
データSIM | SMS付き(タイプA・タイプD) | SMSなし(タイプD) |
---|---|---|
3GB | 1,122円 | 990円 |
6GB | 1,727円 | 1,595円 |
12GB | 3,102円 | 2,970円 |
20GB | 5,082円 | 4,950円 |
30GB | 7,557円 | 7,425円 |
楽天モバイル
出典:楽天モバイル楽天モバイルはMNO化と同時に、料金プランも一新しました。
格安SIM時代にあったスーパーホーダイと組み合わせプランは新規受付を終了し、新プランである「Rakuten UN-LIMIT」がスタートしています。
楽天モバイルの料金プラン
【Rakuten 最強プラン】 | ||
---|---|---|
月額料金/データ容量 | ~3GB未満 | 1,078円 |
3GB~20GB未満 | 2,178円 | |
20GB | 3,278円 |
au回線でおすすめの格安スマホ・格安SIM
au回線を提供している主要2社を見ていきましょう。
au回線の格安SIMについて、さらに詳しくは以下の記事で説明しています。
UQモバイル
出典:UQモバイルKDDI傘下のUQコミュニケーションズが運営するMVNOであるUQモバイル。一貫して好調を維持している通信速度が魅力です。
UQモバイルの料金プラン
プラン名 | 容量 | 料金 (税込) |
---|---|---|
コミコミプラン+ | 33GB (+10分以内の通話無料) | 3,278円 |
トクトクプラン (従量制) | 1GB | 2,277円 →990円(※) |
15GB | 3,465円 →2,178円(※) | |
ミニミニプラン | 4GB | 2,365円 →1,078円(※) |
mineo
出典:mineo2つの回線種別を提供する「マルチキャリアMVNO」として有名なmineo(マイネオ)は、「パケットシェア」「パケットギフト」などデータ容量の分け合いオプションが充実しています。
家族割引もあるので「今までバラバラのキャリアを使っていた家族がまとめて格安SIMに乗り換え」という場合にはおすすめしたいSIMカード。
mineoの料金プラン
デュアルタイプ(データ通信のみ) | |||
---|---|---|---|
auプラン | ドコモプラン | ソフトバンクプラン | |
1GB | 1,298円(税込) | ||
5GB | 1,518円(税込) | ||
10GB | 1,958円(税込) | ||
20GB | 2,178円(税込) |
シングルタイプ(データ通信のみ) | |||
---|---|---|---|
auプラン | ドコモプラン | ソフトバンクプラン | |
1GB | 880円(税込) | ||
5GB | 1,265円(税込) | ||
10GB | 1,705円(税込) | ||
20GB | 1,925円(税込) |
mineoの料金プランのaタイプ、dタイプ、sタイプの違いについて解説した記事がありますので、あわせてご覧ください。
auとドコモの格安スマホ、あなたならどちらにする?
回線によって様々な特徴があるので、自分にあったプランを選ぶことで格安スマホを使うメリットを存分に享受することができます。
「どうやってプランを決めたらよいかわからない…」という方は下記の「SIMチェンジプラン診断」を試してみましょう。あなたにあったプランがきっと見つかるはずです。