SIMカードとは?初心者向けかんたん解説!|種類や乗り換え・入れ替え方法も紹介
格安SIMカードへの移行は、意外と簡単に行うことができます。この記事では、SIMカードとは何かということから、格安SIMカードのメリット・デメリット、SIMカードを扱う会社の紹介、実際に格安SIMカードに乗り換えるまでの手順を説明します。
この記事の目次
携帯電話などの利用料金を安く抑えるために、大手携帯キャリアではなく、格安SIMカードを提供している会社を選ぶ人が増えてきました。
この記事では、格安SIMカードの仕組みや、メリット・デメリット、実際に格安SIMカードをスマホに取り付ける方法などを紹介していきます。
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格安SIMカードとは?
格安SIMカードとは、MVNO(Mobile Virtual Network Operator/仮想移動体通信事業者)が、サービスの提供をしているSIMカードのことです。
そもそも「SIMカード」や「MVNO」とは何か? から解説していきたいと思います。
格安SIMカードの役割と名前の由来
SIMカードとは、スマホに挿入することでインターネットの利用や通話を可能にするICカードのことです。
SIMカードの「SIM」とは「Subscriber Identify Module」(加入者識別モジュール)の略。つまり、SIMカードはどの端末をどの契約者が利用しているのか識別する役割を持っています。
ドコモ、au、ソフトバンクなど大手携帯キャリアの携帯電話には、もともとこのSIMカードが入っており、各社は「SIMロック」をかけてユーザーを囲い込んでいます。
しかし、最近ではさまざまな企業が「MVNO」としてSIMカードを利用したサービスを提供しはじめました。
MVNOとは、大手携帯キャリアから通信回線を借りてSIMカードを提供している企業のこと。
このような企業が出しているSIMカードは、インターネットや音声通話が大手携帯キャリアよりも安い料金で利用できるため「格安SIM」と呼ばれています。
▼「MVNOとは?」「MVNOのメリットとデメリットは?」といった疑問については、以下記事で詳しく解説しています。
SIMロック解除とは?SIMフリースマホとは?
SIMロックとは、特定のキャリアのSIMカードしか使えないように携帯電話に制限をかけることです。
2015年5月以降に発売されたスマートフォンからは、利用者が希望すれば原則としてSIMロックを解除できるようになりました。
SIMロックがかかっておらず、どのキャリアやMVNOのSIMカードでも使えるようになっているスマートフォンのことをSIMフリースマホと呼びます。
格安SIMカードの種類|データSIM・音声SIM
- データSIM
- SMS付きのデータSIM
- 音声通話SIM
自分がどのような用途で携帯電話やタブレットを使うのか考えてから、格安SIMカードを契約しましょう。
データSIM/データSIM(SMS付)
データSIMは、インターネット通信を始めとしたデータ通信のみが利用できます。
SMSや音声通話ができるSIMカードに比べて安いプランが多いです。
いわゆる電話機能にあたる音声通話はできないので注意が必要です。ただし、LINEやSkypeなどを利用した電話サービスは利用できます。
データ通信のほかにSMS(ショートメッセージサービス)が利用できるSIMカードも存在します。
一部サービスでは、新しくアカウントを作成した際にSMSを利用した認証を求められることがあります。SMSが付いたデータSIMを選べば認証が可能です。
ただし、このSIMカードを契約した時に与えられる電話番号では音声通話はできません。
▼SIMチェンジでは20社超を比較し、おすすめのデータSIMをご紹介しています。音声通話はLINEで済ましてしまう、といった方はデータSIMの方がお得! ぜひご一読ください。
音声通話SIM
音声通話とデータ通信ができるSIMカードです。
データSIMとは異なり、携帯電話番号を持つことができます。MNP(モバイルナンバーポータビリティ)を利用して今まで大手携帯キャリアなどで使っていた携帯電話番号をそのまま使えます。
▼SIMチェンジでは音声SIMを比較し、最安級のサービスをご紹介しています。データSIMよりも値段が高くなる通話SIM。少しでも安いサービスを契約し、通信費を節約しましょう!
格安SIMカードヘ乗り換えることによるメリット
格安SIMカードに乗り換えることには、メリットもデメリットもあります。まずは格安SIMを契約するメリットを確認してみましょう。
- 月額料金が安くなる
- 契約の縛りがゆるい
月額料金が安くなる
格安SIMカードを扱っているMVNOは大手携帯キャリアから回線を借りているため、インフラ設備の維持費や開発費が必要ありません。
その分、月額料金も大手携帯キャリアに比べて安くなっています。
契約の縛りがゆるい
大手携帯キャリアは契約する際に契約期間などが決められていることが多く、その前に解約すると違約金を払わないといけません。
また、契約も自動更新されてしまうため、縛りが厳しいです。
しかし、格安SIMカードを利用する場合はそのような縛りがないことがほとんどです。仮に最低契約期間が定められていたとしても、音声通話SIMで半年〜1年程度になっています。
格安SIMカードヘ乗り換えることによるデメリット
格安SIMに乗り換える際のデメリットも確認しましょう。
- 通信速度が安定しない
- 大手キャリアの最新端末が使えない
通信速度が安定しない
格安SIMカードを提供しているMVNO各社は、ドコモやau、ソフトバンクといった大手携帯キャリアの回線を借りて運営しています。そのため、借りている回線量に対して利用者数が多いと通信速度が遅くなります。
通信速度の遅延を解消する方法としては、ポケットWiFiを掛け持ちする方法があります。大手携帯キャリアの大容量プランを利用するよりも、お得にインターネット通信ができます。
大手キャリアの最新端末は使えない
スマートフォンの機種によっては、大手携帯キャリアからしか販売されていないことがあります。また、最新端末でのSIMカードの動作確認が取れるまでに時間を要することも。
そのため、格安SIMカードを使っている場合、最新機種を発売後すぐに利用することは難しいこともあるかもしれません。
SIMカードの乗り換え・入れ替え方法は簡単?手順解説
実際に格安SIMカードに乗り換える際の手順を解説していきます。順を追って確認していきましょう。
事前に用意するもの
格安SIMカードに乗り換える前に、準備しておくことがあります。
- キャリアメール以外のメールアドレス
- データのバックアップ
- MNP予約番号
- LINEの引き継ぎ
キャリアメール以外のメールアドレス
格安SIMカードに乗り換えると電話番号は引き継ぐサービスがありますが、キャリアメールのアドレスを引き継ぐ方法はありません。
Googleなどでメールアドレスを取得しておきましょう。
データのバックアップ
以前使っていた端末のSIMカードを変えるだけならば、データのバックアップは必要ありません。
しかし、端末も変えるのであればデータのバックアップを取る必要があります。
MNP予約番号
利用中の携帯電話会社で、MNP予約番号を取得するための申込みをしましょう。MNP予約番号を取得しないと電話番号を引き継げないので忘れないようにしてください。
また、予約番号には有効期限があることにも注意しましょう。
LINEの引き継ぎ
スマホの端末を変えずにSIMカードを変えるだけならば、LINEの引き継ぎは必要ありません。端末もSIMカードも変える場合はLINEの引き継ぎを行わないと、友達情報や過去の会話履歴が消えてしまいます。
iPhoneとAndroidでは引き継ぎの仕方が異なるので、気をつけましょう。
契約先の格安SIM会社を選ぶ
格安SIMカードに乗り換える準備が整ったら、どの会社を選ぶか決めましょう。
au回線の格安SIM
auから格安SIMカードに乗り換えるのならば、SIMロック解除の手間や手数料がかからない、au回線の格安SIMがおすすめです。
ドコモ回線の格安SIM
ドコモから乗り換えるなら、同じドコモ回線の格安SIMにした方が楽です。
ソフトバンク回線の格安SIM
ソフトバンク回線の格安SIMは多数あります。各会社の特徴を抑えて、自分のスマホの利用の仕方に一番あったプランのあるMVNOを選びましょう。
端末を継続使用するか新規購入するか選ぶ
スマホ端末を新規購入する場合は、各MVNOで販売されている機種の中から選択します。
今まで使っていた端末をそのまま継続使用する場合は、契約する格安SIMカードがその機種に対応しているかどうかを確認してください。
SIMロックを解除する
SIMロック解除を一番簡単に行う方法は、各携帯キャリアの店舗にスマホを持っていってスタッフにやってもらうことです。しかし、店舗でのSIMロック解除には手数料が発生してしまいます。
もう1つの方法として挙げられるのが、自分でSIMロックを解除する方法です。オンラインで手続きができ、無料でSIMロックの解除が行なえます。ドコモのみ、パソコンからしか手続きができないため気をつけましょう。
SIMカードを挿入する
契約した格安SIMカードが届いたらスマホの電源を切り、SIMカードを挿入します。挿入方法は以下で紹介している方法を参考にするほか、スマホの取扱説明書を参照してください。
iPhoneのSIMカード挿入方法
- 格安SIMカードと端末を用意する
- 端末の側面の小さな穴にSIMピンを深く差し込む
- SIMカードがケースとともに出てくる
- 新しく届いた格安SIMカードをICチップに触らないようにケースに乗せる
- 端末にケースを戻す
端末を新規購入した場合は、SIMピンも同梱されています。SIMカードはケースの形とぴったり合うようにしましょう。
AndroidのSIMカード挿入方法
- 格安SIMカードと端末を用意する
- 端末の側面に小さな穴にSIMピンを深く差し込む
- SIMカードがケースとともに少し浮いて出てくるので引き出す
- 新しく届いた格安SIMカードをICチップに触らないようにケースに乗せる
- 方向を間違えないように端末にケースを戻す
端末を新規購入した場合は、SIMピンも同梱されています。SIMカードをケースに載せる際はSIMカードの端が切れているところを目安に乗せましょう。
APN設定をする
SIMカードが挿入されたらスマホの電源を入れて、APN設定(インターネットの接続先を認識させる設定)をします。
格安SIM乗り換えQ&A・注意点まとめ
格安SIMカードに乗り換えるにあたっての疑問点を解消するほか、注意する点をまとめて紹介します。
電話番号は引き継ぎができる?
MNPという仕組みを利用すれば、携帯番号を変えずに大手携帯キャリアから格安スマホへと乗り換えが可能です。
ただし、MNPを利用する際に数千円の手数料がかかるのに加え、キャリアのメールアドレスは引き継げない点には注意しましょう。
MNPについてはこちらの記事を参考にしてください。
SMSは利用できる?
格安SIMカードには、大きく分けて「音声通話SIM」「データSIM」の2つがあります。音声通話SIMならSMSも問題なく利用できます。
データSIMの場合は、追加料金を払うことでSMS機能を利用できるプランもあります。
しかし、全てのデータSIMに追加プランがあるとは限らないため、自分が契約しようと思っているMVNOがどのような格安SIMカードを提供しているかしっかり調べましょう。
一度、データSIMで契約すると、SMSを利用したくなった際に手数料を払ってSIMカードを再発行する必要があるかもしれないので気をつけましょう。
テザリングはできる?
契約しているMVNOや回線の種類、機種、SIMロック解除の有無によって、テザリングができるかどうかは異なってきます。
また、テザリングのサービスを提供していても、別で申し込みが必要だったり、追加料金が必要な場合があります。
格安SIMカードを契約してテザリングも利用したいと考えている人は、各MVNOのサービス内容を確認しましょう。
▼テザリングオプションのある格安SIMについては以下記事でご紹介しています。
iPadでも使える?
格安SIMカードをiPadで利用するにはいくつか条件があります。
iPadで格安SIMカードを利用する条件
- iPadが「セルラーモデル」である
- SIMフリーである
- 契約する格安SIMカードが動作保証されているタイプのiPadである
「セルラーモデル」とは、モバイルデータ通信が行えるモデルのことです。
大手キャリアで契約したiPadには、多くの場合SIMロックがかかっています。乗り換え先の格安SIMカードがiPadを契約したときと同じ大手キャリア回線の場合は利用できる可能性が高いですが、確実なのはSIMフリーのiPadを購入することです。
スマホに比べてiPadは動作確認がされていないものが多いため、しっかりと契約するMVNOのサイトを確認しましょう。
SIMカードの入れ替えはとても簡単
格安SIMカードの種類や、メリット・デメリット、SIMカードの入れ替え方法などを説明してきました。しっかりと準備をすれば、SIMカードへの乗り換えは簡単にできます。
スマホの利用料金などを見直すために、格安SIMカードを導入することを検討してみてはいかがでしょうか。