楽天モバイルに低速モードはある?速度切替は可能?低速モードのメリット解説
楽天モバイルには低速モードがあるのか、低速モードの通信速度はどのくらいなのか調べてみました。低速モードになるタイミングや高速のまま使う方法、切り替え方、注意点なども解説します。楽天モバイルの高速通信・無制限を最大限に活かしましょう。
この記事の目次
※現在は楽天モバイルは新料金プラン「Rakuten最強プラン」の提供を開始しており、国内なら無制限で高速データ通信が利用可能になりました。こちらの記事は旧料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」での低速モードの解説になるのでご注意ください。
通信料金の節約のため、各携帯会社の低速モードを利用している人も多いでしょう。
楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」でも、低速モードを利用できます。楽天モバイルの場合は、「データ高速モード」をオフにした状態ががいわゆる低速モードにあたります。
ただし、他社と違い、低速モードでも通信料金が発生する可能性があるので注意が必要です。
本記事では、楽天モバイルの低速モードの速度と他社との比較、低速モードのメリット・デメリットについて解説します。
楽天モバイル低速モード時の通信速度
楽天モバイルの低速モード時の通信速度は、最大1Mbpsです。
一般的に快適だと感じる通信速度は30Mbpsといわれています。1Mbpsはその30分の1なので、読み込み速度が通常よりかなり遅く感じるかもしれません。
以下の記事では、楽天モバイルの通信速度についてまとめています。ぜひ本記事と併せてご覧ください。
他キャリアの低速モードと比較
楽天モバイルの低速モードは、他社と比べると速いのか遅いのか調べてみました。
携帯会社 | 低速モードの速度 |
---|---|
楽天モバイル | 1Mbps |
UQモバイル | 300Kbps |
mineo | 200kbps |
IIJmio | 300kbps |
OCNモバイルONE | 200kbps |
LIBMO | 128kbps |
イオンモバイル | 200kbps |
ほとんどの会社の低速モードは、300kbps以下しか速度が出ないことがわかります。
300kbpsなら1Mbpsの3分の1以下なので、通常よりかなり不便を感じるでしょう。
楽天モバイルは低速モード時に1Mbpsの快適な速度で使えるのは、かなり優秀といえます。
低速モードでできること・できないこと
楽天モバイルでは低速モードでも1Mbpsまで速度が出るため、ある程度使えます。
1Mbpsの目安を以下にまとめました。
◯ | |
△ | |
WEBサイト閲覧 | ◯ |
Youtube | △(標準画質) |
Zoom | △(1対1) |
LINE | ◯ |
音楽ストリーミング | ◯ |
メール | ◯ |
QR決済 | ◯ |
地図アプリ | ◯ |
アプリのダウンロード | × |
データ高速モードがオンの時と同様、メールやLINEの文字送信であれば、タイムラグもなく通常通り利用できます。
SNSも利用できますが、タイムライン上に流れてくる画像や動画は、場合によっては表示されるまでに時間がかかるかもしれません。
YouTubeを高画質で再生しようとするとかなり時間がかかるため、ストレスを感じる可能性が高いです。
アプリのダウンロードはほぼできないので、データ容量の大きな通信は、WiFiを活用しましょう。
楽天モバイルで低速モードになるタイミング
楽天モバイルで低速モードになるタイミングは2パターンがあります。
楽天モバイルで低速モードになるタイミング
楽天モバイルでは低速モードに手動で切り替えられる他、パートナー回線で5GBを消費した時も楽天モバイルでは速度制限がかかり低速モードになります。
パートナー回線で5GBを超えて通信を使った時
楽天モバイルでは独自回線である「楽天回線エリア」と、他社から借りて運用している「パートナー回線エリア」の2種類があります。
楽天回線エリアでは高速通信が使い放題ですが、パートナー回線エリアで5GB以上通信を使ってしまうと、最大1Mbpsの速度まで制限がかかります。
最近では楽天モバイルの楽天回線エリアが広がり、パートナー回線エリアはかなり減ってきました。ですが、パートナー回線がメインの地域も一部残っています。
パートナー回線エリア内に家や職場がある人は、充分に注意しましょう。
楽天モバイルでは、自社回線によるサービスエリアの拡大に伴い、国内のパートナー回線エリアを自社回線に切り替えています。パートナー回線の提供は2026年9月ごろまでの予定です。
以下の記事では、楽天モバイルのパートナー回線についてまとめています。ぜひ本記事と併せてご覧ください。
自分でアプリから、低速モードに切り替えた時
「my 楽天モバイル」を使えば、手動で低速モードに切替可能です。
低速モードにしておけば、パートナー回線で5GBの制限がある高速データ容量にはカウントされません。そのため、パートナー回線で5GBを超えそうな時は手動で切り替えておけばデータ容量を温存できます。
パートナー回線エリアでの節約に大変効果的なので、どんどん利用しましょう。
なお低速モードが反映されるのはパートナー回線エリアのみで、楽天回線エリアでは通常通り高速通信となります。
楽天モバイルの低速モードにならないための対策
パートナー回線エリアに住んでいる人や職場がある場合、5GBを超えて低速モードに制限される可能性もあります。
パートナー回線で制限されないための対策を4つほど紹介します。
対策1.WiFiを利用する
データ消費の少ないLINEやSNS程度なら大丈夫ですが、動画閲覧やアプリのダウンロードを使うと、すぐに5GBに達してしまいます。データ量の大きいものはWiFiを利用すれば、モバイル通信の消費をかなり抑えることができます。
外出時は最低限の利用に留め、ゲームや動画は自宅などのWiFiを使うといった工夫をすれば、毎月5GB以内で抑えられるでしょう。
また、駅やカフェ、コンビニなど様々な場所で提供されている、フリーWiFiの利用もおすすめです。
ただしパスワードなしのフリーWiFiは暗号化されていないため、クレジットカード番号など個人情報の入力は避けましょう。
対策2.どのくらい使ったか、こまめにチェックする
my 楽天モバイルアプリで、今月どのくらい通信を使ったかすぐに確認できます。
楽天モバイル全体の通信量を始め、パートナー回線だけで消費した分も一目でわかります。
確認してみて「これ以上の消費を抑えたい」という場合、アプリから低速モードに切り替えておけば、以降はパートナー回線での通信量を消費せずに済みます。
料金なども確認できるため、楽天モバイルに乗り換えたらmy 楽天モバイルアプリをダウンロードしておきましょう。
対策3.アプリのバックグラウンド通信を停止する
アプリは画面上で開かなくても、更新や情報取得のため通信を消費します。この「バックグラウンド通信」により、気づかないうちに通信量が減ってしまいます。
アプリが自動的に通信しないよう、バックグラウンド通信の停止がおすすめです。
iPhoneの設定方法
- 「設定」アプリから「一般」をタップ
- 「Appのバックグラウンド更新」をタップ
- 「Appのバックグラウンド更新」をオフ、またはWiFiにする
Androidの設定方法
- 「Playストア」で右上の自分の名前をタップ→
- 「設定」から「ネットワーク設定」をタップ
- 「アプリの自動更新」→オフ、またはWiFi接続時にする
バックグラウンド通信をオフ、またはWiFi接続時のみ自動更新するよう設定すれば、楽天モバイルの通信量を抑えられます。
対策4.データ使用量の警告、上限設定の利用(Android端末のみ)
Android端末では、あらかじめ設定したデータ通信量を超えそうな時、警告が出る機能がついています。
データ警告の設定方法
- 「設定」から「ネットワークとインターネット」をタップ
- 「アプリのデータ使用量」の歯車マークをタップ
- 「データ警告」を4.8GB程度に設定する
端末によって項目名が異なるため、詳しい設定方法はメーカー公式サイトなどを見ながら設定してください。万が一を考えて、5GBよりも少し少なめの4.8GB程度に設定するとよいでしょう。
データ警告・上限設定は端末で行った通信全てをカウントするため、楽天回線エリアで使った分も含み4.8GB使うと警告が出ます。
パートナー回線エリアに常にいる人には最適ですが、楽天回線エリアとパートナー回線エリアを行き来している人には不向きなので注意してください。
なお、iPhoneではデータ警告の機能はついていません。my 楽天モバイルアプリでこまめにチェックしながら使いましょう。
楽天モバイルの低速モードの切り替え方法
楽天モバイルの低速モードの切り替え方法を見ていきましょう。
楽天モバイルの低速モードの切り替え方法
- my 楽天モバイルアプリをダウンロード
- my 楽天モバイルアプリにログイン
- ホーム画面から低速モードに設定する
手順1.my 楽天モバイルアプリをダウンロード
まずはmy 楽天モバイルアプリをダウンロードしましょう。
iPhoneの方は「APP Store」、Androidの方は「Google Play」からダウンロードできます。
my 楽天モバイル
Rakuten Mobile, Inc.無料posted withアプリーチ
手順2.my 楽天モバイルアプリにログイン
my 楽天モバイルアプリをダウンロードしたら、ユーザIDとパスワードを入力してログインします。ユーザIDとパスワードは、楽天モバイルを契約した際に決めたものです。
楽天市場を利用する場合、楽天市場のIDとパスワードに設定されている場合もあります。わからない場合、楽天モバイルに問い合わせてみましょう。
手順3.ホーム画面から低速モードに設定する
my 楽天モバイルにログインしたら、「ホーム」画面が表示されます。電話番号が表示されるので間違いないことを確認し、下にスクロールして行きましょう。
当月使ったデータ量の下辺りに「データ高速モード」とあり、横に切り替えスイッチがあります。
デフォルトではオン(ピンク色)になっており、タップすればオフ(グレー)に変わります。
そのままアプリを閉じれば低速モードの設定は完了です。これ以降はパートナー回線で通信を使っても、5GBの制限枠にはカウントされません。
なおオンに戻したい場合、同じ方法でタップすればもとに戻ります。
楽天モバイルの低速モードのメリット・デメリット
楽天モバイルで低速モードを利用するメリットとデメリットを、それぞれ紹介します。
低速モードのメリット
- パートナー回線で高速データ容量を消費しない
低速モードでも1Mbpsの早さは出るので、パートナー回線でも実質的に使い放題といえます。
また、パートナー回線と楽天回線の両方がある地域では、自動的に回線が切り替わる場合があります。
「楽天回線だと思ってたくさん使ったら、実はパートナー回線だった…」のようなことがあると、気づかないうちに5GBの制限があるデータ容量を消費してしまうことも。
低速モードにしておけば、もし自動的にパートナー回線になったとしても高速データ容量は消費しません。つまり気づかないうちにパートナー回線の5GBを使ってしまうことも防げるのです。
低速モードのデメリット
- 低速モード中でも通信料金が発生する
低速モード中はパートナー回線の5GB制限枠は消費されませんが、通信量としてはカウントされます。
他社のプランなら低速モードで通信料金を節約できますが、楽天モバイルでは低速モードに設定しても通信料金の加算対象となります。
毎月20GB以上使う人はいいですが、1,078円(税込)や2,178円(税込)で抑えたい人は注意が必要です。
楽天モバイルは、低速モードで料金を抑えることはできないので、しっかり覚えておきましょう。
楽天モバイルの低速モードは活用したほうがいい?
楽天モバイルの低速モードはメリットが多く、積極的な活用がおすすめです。ですが、人によっては全く必要ない場合もあります。
低速モードがおすすめな人と、おすすめしない人をそれぞれ紹介します。
おすすめな人
楽天モバイルの低速モードがおすすめな人
- 自宅や職場がパートナー回線エリアにある
- 山や海に行くことが多い
- データチャージをしたくない
自宅や職場がパートナー回線エリアにある人は、月に5GB超えてしまう可能性があります。
人が多く住んでいる場所はほとんど楽天回線エリアになりましたが、山や海ではパートナー回線エリアがまだ多く残っています。低速モードをうまく活用して、5GB制限を超えないようにしましょう。
パートナー回線で5GB以上使いたい場合、1GBあたり550円(税込)でデータチャージができます。割高なので、データチャージをできるだけしたくない人も、低速モード切り替えがおすすめです。
おすすめしない人
楽天モバイルの低速モードがおすすめでない人
- 自宅が楽天回線エリアにある
- 山や海にはあまり行かない
- 通話とLINE程度しか使わない
- データチャージをしてもいい
低速モードはパートナー回線での消費を抑えるものなので、楽天回線エリアで生活している人は基本的に必要ありません。
山や海にはあまり行かない人や、普段から通信をあまり使わない人も、低速モードにする必要はないでしょう。
最近では楽天回線エリアが広がり、人口カバー率は99.9%となっています。今後低速モードが必要ない人のほうが、多数派になっていくことが考えられます。
楽天モバイル低速モードの注意点
楽天モバイルで低速モードを使う際は、以下の点に注意してください。
注意点1.低速モードでもデータ利用量にカウントされる
楽天モバイルの低速モードは、パートナー回線エリアで5GB制限の消費を抑えられますが、データ利用量としてカウントされます。
速度を抑えても通信料金の対象になるので注意してください。
通信料金を節約できるイメージの強い低速モードですが、楽天モバイルでは料金の節約はできません。あくまでパートナー回線で使わないと効果がないことを覚えておきましょう。
注意点2.楽天回線エリアでは低速にならない
低速モードにすると、パートナー回線エリアでは1Mbpsの低速になります。
しかし、楽天回線エリア内では通常通り高速通信となります。楽天回線エリアでは低速通信を使うことはできません。
そもそも低速でも高速でも料金は加算されるため、データ使い放題の楽天回線エリアでは低速モードを使う必要はないでしょう。
注意点3.パートナー回線で5GB以上使って低速になったら、翌月まで解除されない
パートナー回線で高速通信を使って5GBを超過すると、自動的に最大1Mbpsの速度に制限されます。
5GB超過で制限がかかると、翌月1日の0時まで解除されません。my 楽天モバイルアプリから手動で戻すことはできないため注意してください。
楽天モバイルの低速モードに関するQ&A
楽天モバイルの低速モードに関するよくある質問を紹介します。
Q.低速モードで楽天回線エリアに移動したらどうなる?
パートナー回線エリアで低速モードで使用していて、そのまま楽天回線エリアに移動した場合、自動的に高速通信に切り替わります。
低速モードが反映されるのはパートナー回線のみなので、楽天回線エリアでは低速ではなく高速通信となります。
Q.楽天回線エリアでも低速モードの場合は?
低速モードにして楽天回線に移動しても、回線をうまく認識せず低速のままになることがあります。
その場合、機内モードやモバイル通信のオンオフ切り替え、端末の再起動を試してください。回線がリセットされて楽天回線に繋がるでしょう。
Q.楽天回線エリアでは通信制限はない?
楽天回線エリアでは高速通信が使い放題で、原則的に通信制限はありません。
ですが、公式サイトには「公平なサービス提供のため速度制御の場合あり」と記載されており、使いすぎると制限される可能性があります。
ネットの口コミによると、1日10GB以上使うと3Mbpsの制限がかかるといわれているようです。
楽天モバイルの低速モードまとめ
楽天モバイルの低速モードについて解説しました。他社の低速モードと少しルールが異なるため、重要なポイントをしっかり押さえておきましょう。
この記事でわかったこと
- パートナー回線エリアで5GB以上使うと1Mbsに制限される
- 手動で低速モードに切り替えできる
- 低速モードでも料金は発生する
低速モードはパートナー回線エリアでの5GB制限の消費は押さえられますが、データ利用量にはカウントされます。
他社では低速モードで料金が節約できる場合が多いですが、楽天モバイルでは通信料金が発生する点に注意してください。
低速モードを利用すれば、パートナー回線エリアでも快適に楽天モバイルを利用できます。「自宅がパートナー回線エリアだから不安」という人にも、楽天モバイルはおすすめです。