格安SIMは海外で使える?国際ローミングの利用方法まで解説
海外で音声通話やSMS、データ通信がしたいなら、格安SIMがおすすめです。手続きや設定が簡単で、手間なく海外で使えます。ただし海外利用ができない場合もあるので要注意です。今回は、海外利用ができる格安SIMとメリット・デメリットを紹介します。
この記事の目次
「海外でデータ通信する方法は?」「格安SIMとポケット型WiFiのどちらがおすすめ?」など、渡航先でのスマホ利用に悩む人も多いのではないでしょうか。
渡航期間が2週間程度と短いのであれば、国際ローミングに対応している格安SIMの利用が向いています。
しかし、すべての格安SIMが海外でのデータ通信に対応しているわけではないので、注意が必要です。
そこで今回は、海外でデータ通信ができるおすすめの格安SIM5社や、格安SIMを海外で利用するメリットやデメリットを紹介します。
格安SIM以外の海外でのデータ通信方法も解説するので、海外へ渡航する際にはぜひ本記事を参考にしてください。
記事のかんたんまとめ
- 海外でデータ通信ができるおすすめの格安SIMは、楽天モバイル・ahamo・LINEMO・povo2.0・UQモバイル
- 国際ローミングに対応している格安SIMでも、海外利用できる範囲は音声通話やSMSに限られ、データ通信ができないケースがあるので要注意
- 格安SIMを海外で使うメリットは、手続きや設定がシンプルで荷物を減らせるところ
- デメリットとして請求が割高になったり、使用できる範囲に上限があったりする点が挙げられる
- 格安SIMを海外利用する以外に、現地のプリペイドSIMやeSIM、海外対応のポケット型WiFiをレンタルする方法などがある
格安SIMは海外で使える?
国際ローミングに対応している格安SIMであれば、海外での利用が可能です。
ただし現状では、海外での音声通話やSMS送受信に対応していても、データ通信は非対応である格安SIMが多い傾向にあります。
海外で音声通話やSMSだけでなく、データ通信もしたい場合には、契約している格安SIMが海外でのデータ通信に対応しているかを確認しましょう。
海外で使える格安SIMおすすめ5選
海外で使えるおすすめの格安SIMは、次の5社です。
格安SIMおすすめ5選
- 楽天モバイル
- ahamo
- LINEMO
- povo 2.0
- UQモバイル
1.楽天モバイル
出典:楽天モバイルおすすめポイント
- 申し込み・オプション加入なしで海外利用可能
- 毎月2GBまでなら海外での高速通信が無料
- 容量追加は1GBあたり500円(不課税)
- 73の国・地域に対応
- Rakuten Linkアプリなら日本の電話番号への通話が無料
楽天モバイルは、申し込みやオプションの加入などの手続き不要で海外利用ができる通信サービスです。
「my 楽天モバイル」にログイン後、海外ローミングを「ON」に変更するだけで、73の国・地域で利用できます。
SIMカードの差し替えやレンタル機器の受け取りも不要です。使用中のスマホをそのまま利用できるので、手間なく海外で高速通信がしたい人に向いているでしょう。
高速通信は、毎月2GBまで追加費用なくできます。2GBを超過すると最大128kbpsまで速度が落ちますが、1GBあたり500円(付課税)を支払えば高速で使い続けることも可能です。
Rakuten Linkアプリを使えば、海外から日本の電話番号へ無料で通話できるのも、楽天モバイルの強み。Rakuten Linkアプリ同士なら、海外にいる友達との通話も無料になります。
楽天モバイルは、海外旅行や出張に行く機会が多い人にとって利便性の高いサービスといえるでしょう。
楽天モバイルの特徴や評判については、次の記事でも解説しています。あわせて参考にしてください。
容量 | 価格(税込) |
---|---|
0~3GB | 1,078円 |
3~20GB | 2,178円 |
20GB~無制限 | 3,278円 |
2.ahamo
出典:ahamoおすすめポイント
- 海外91の国・地域で利用可能
- 申し込み・追加費用なし
- 設定はスマホの「データローミング」を「オン」にするだけ
- 渡航後15日間、30GBまで高速通信可能
- 電話番号はそのまま、海外200以上の国・地域で通話も可能
ahamoは、申し込みなしで91の国・地域で高速通信ができるドコモの格安ブランドです。
渡航先で最初にデータ通信をした日から15日間であれば、30GBまで追加費用なしで高速データ通信の利用ができます。
15日間を超過すると高速でのデータ通信はできなくなりますが、15日を超過しなければ1GBあたり550円(税込)で容量追加が可能です。
スマホの「データローミング」を「オン」に設定するだけで手軽に海外利用ができるので、短期間の海外渡航時にも使いやすいでしょう。
通話・SMSに関しても、電話番号はそのままで海外200以上の国・地域で利用が可能です。
「かけ放題オプション」「5分以内の国内通話無料」は適用外ですが、海外でスムーズに利用できるのはahamoのメリットといえるでしょう。
ahamoでの海外利用については、次の記事でも解説しています。あわせて参考にしてください。
料金プラン | 容量 | 料金 (税込) |
---|---|---|
基本プラン | 30GB | 2,970円 |
基本プラン+ 大盛りオプション | 110GB | 4,950円 |
3.LINEMO
出典:LINEMOおすすめポイント
- オプションに加入しなければ月額無料で利用できる
- 2種類のオプションから選べる
- 利用中の端末で海外利用ができる
- 国際電話は申し込み不要で利用できる
- 220以上の国・地域に対応している
LINEMOは、220以上の国・地域で海外利用ができるソフトバンクの格安ブランドです。月額料金0円の「世界対応ケータイ」に申し込めば、海外で利用できます。
国際ローミングサービスは「海外あんしん定額」「海外パケットし放題」の2種類から選択が可能です。
いずれも申し込みが必要で条件がありますが、日数の利用上限がないのはメリットといえます。規定のデータを使い切った場合も、再度オプションに加入すれば通信制限の解除が可能です。
海外でのデータ通信に関しては申し込みが必要ですが、国際電話は申し込み・月額料不要で利用できます。
有料でも海外で制限や縛りなくデータ通信・国際通話がしたいという人に、向いているでしょう。
LINEMOでの海外利用については、次の記事でも解説しています。あわせて参考にしてください。
(税込) | LINEMO ベストプラン | LINEMO ベストプランV | |
---|---|---|---|
データ容量 | 3GB | 10GB | 30GB |
月額料金 | 990円 | 2,090円 | 2,970円 |
制限時速度 | 10GB超~15GB→300kbps 15GB超→128kbps | 30GB超~45GB→1Mbps 45GB超→128kbps |
4.povo 2.0
出典:povoおすすめポイント
- 渡航先・期間に合わせてトッピングできる
- アプリで使用状況やトッピングの追加がしやすい
- 簡単な設定だけで海外利用が可能
- 国内で購入した場合、最大30日間は利用開始の待機ができる
- 世界160以上の国・地域でデータ通信が可能
povo 2.0は、世界160以上の国・地域でデータ通信が可能なauの格安ブランドです。渡航先や利用期間に応じて、自分にとって必要な分だけの日数・容量を追加できます。
手続きはトッピングの追加だけで、海外で利用するために特別な申し込み手続きは不要です。povo2.0アプリと利用機種にて、海外ローミングの設定を「オン」にするだけで手軽に利用できます。
国内でトッピングを購入した場合、海外でデータ通信をするまで30日間の待機期間があるので、渡航前にトッピング日数が消費される心配もありません。
事前に購入しておけるので、海外でもスムーズに利用開始できるでしょう。
海外でのデータ使用量はアプリで簡単に確認でき、必要であればアプリから簡単にトッピングの追加購入も可能です。povo 2.0は、制限なくお得に海外利用したい人に向いているでしょう。
povo 2.0に関する基本情報や評判は次の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。
容量 | 利用可能期間 | 価格 (税込) | 約1ヵ月間 あたりの料金 |
---|---|---|---|
基本料金 | - | 0円 | - |
1GB | 7日 | 390円 | - |
180日 | 1,260円 | - | |
3GB | 30日 | 990円 | - |
20GB | 30日 | 2,700円 | - |
60GB | 90日 | 6,490円 | 20GB/約2,164円 ※30日間あたり |
150GB | 180日 | 12,980円 | 25GB/約2,164円 ※30日間あたり |
300GB | 90日 | 9,834円 | 100GB/3,278円 ※30日間あたり |
データ使い放題 | 1日 (24時間) | 330円 | - |
5.UQモバイル
出典:UQモバイルおすすめポイント
- 5G対応料金プランなら国際電話・SMS・データ通信の海外利用が可能
- 世界データ定額、海外ダブル定額の2種類から選べる
- 専用アプリからの事前予約で割引あり
- 「海外スマホ利用」アプリから簡単設定のみ
- 170の国・地域に対応
UQモバイルは、5G対応料金プランであれば海外での国際電話・SMS・データ通信が可能なauのサブブランドです。海外でデータ通信ができるオプションは「世界データ定額」「海外ダブル定額」の2種類があります。
世界データ定額は、渡航前に「海外スマホ利用」アプリをダウンロードし、モバイルデータとデータローミングを「オン」にするだけで利用可能です。
国内にいるうちに、アプリにて渡航先の国・地域で予約しておけば予約割が適用され、通常料金よりも安く海外でデータ通信ができます。
例えばハワイへ渡航する場合、通常料金は24時間で980円(税込)ですが、予約割なら490円(税込)と通常料金の半額です。
世界データ定額が利用できるのは、170の国・地域と豊富な点も、UQモバイルの強み。メジャーな渡航先なら、安くデータ通信ができるでしょう。
UQモバイルの特徴や評判は、次の記事で詳しく紹介しています。ぜひあわせて参考にしてください。
プラン名 | 容量 | 料金 (税込) |
---|---|---|
コミコミプラン+ | 33GB (+10分以内の通話無料) | 3,278円 |
トクトクプラン (従量制) | 1GB | 2,277円 →990円(※) |
15GB | 3,465円 →2,178円(※) | |
ミニミニプラン | 4GB | 2,365円 →1,078円(※) |
国際ローミング・海外ローミングの利用方法
国際ローミング・海外ローミングでデータ通信をするためには、データローミングを「オン」に設定する必要があります。オフの状態では、音声通話やSMSの利用しかできません。
ただし、バックグラウンド通信が行われている場合、データローミングが「オン」の状態では通信費が高額になる可能性があるので注意が必要です。
渡航前にデータローミングを「オフ」にするか、機内モードに設定しておき、海外で利用する際にデータローミングを「オン」にするとよいでしょう。
データローミングは専用アプリで設定できる通信会社もありますが、今回は端末で設定をする場合の手順を紹介します。
1.iPhoneの場合
iPhone端末で国際ローミング・海外ローミングを利用する場合の設定手順は、次の通りです。
iPhoneのデータローミング設定
- 設定アプリを起動
- 「モバイル通信」をタップ
- (デュアルSIM/eSIMの場合)SIM欄にある変更したい電話番号をタップ
- (デュアルSIM/eSIM以外の場合)「通信のオプション」をタップ
- 「データローミング」のオンに設定
現地の回線を使いたくない場合には、データローミングはオフの状態にしておきましょう。
2.Androidの場合
Android端末で国際ローミング・海外ローミングを利用する場合の設定手順は、機種やAndroidのバージョンにより異なります。
多少の違いはありますが、おおまかな流れは次の通りです。
Androidのデータローミング設定
- アプリ一覧から「設定」をタップ
- 「ネットワークとインターネット」をタップ
- 「SIM」をタップ
- 利用している通信サービスタップ
- 「ローミング」を「オン」
機種やバージョンごとの正確な手順は、メーカーの公式サイトや取扱説明書を確認しましょう。
格安SIMを海外で使うことのメリット
格安SIMを海外で使うメリットとして、次の5点が挙げられます。
格安SIMを海外で使うことのメリット
- 別途の回線契約が不要
- 電話番号をそのまま使える
- 設定・手続きが簡単
- 荷物を減らせる
- WiFiスポットを探す手間を省ける
1.別途の回線契約が不要
海外でデータ通信や音声通話をするために回線契約をする必要がないのは、大きなメリットといえます。
海外でデータ通信をするには、海外で利用できるWiFiルーターをレンタルしたり、SIMを購入したりする方法が一般的です。
海外で利用するためだけにWiFiルーターやSIMの契約をするのは、手間がかかります。
しかしデータ通信ができる通信会社・格安SIMの国際ローミングサービスを利用すれば、新たな契約をせずに海外利用が可能です。
楽天モバイルやahamoであれば、アプリや端末の設定を切り替えるだけで海外でデータ通信ができます。
条件や上限はありますが、オプションの加入や追加料金も不要なので、急な海外渡航にも対応しやすいでしょう。
2.電話番号をそのまま使える
同じ電話番号をそのまま海外で使えるのも、格安SIMを海外利用するメリットのひとつです。
海外のショップやお問い合わせセンターへ連絡したい場合もスムーズに電話ができます。
また、国際電話のサービス・専用アプリを提供している格安SIMであれば、安い通話料での通話も可能です。
例えば楽天モバイルなら、Rakuten Linkアプリの利用により月額980円(税込)で日本から海外、海外から海外の通話がし放題になります。
お得な国際電話サービスが利用できる格安SIMを選べば、通話料も節約できるでしょう。
3.設定・手続きが簡単
国際ローミングに対応している格安SIMなら、シンプルな設定や手続きだけで海外利用が可能です。
格安SIMが提供する専用アプリかスマホ端末の設定にて、データローミングを「オン」にするだけで海外利用できるサービスが多い傾向にあります。
申し込み手続きも不要の場合が多く、手続きが必要な場合もデータ使用量を追加するだけと、ほぼ複雑な操作はありません。
簡単な設定や手続きだけで海外利用ができるのは、格安SIMのメリットといえるでしょう。
4.荷物を減らせる
格安SIMでデータ通信を含む国際ローミングを利用する場合、別途WiFiルーターを用意する必要がありません。また、SIMカードを入れ替える必要もないので、荷物を減らせます。
不慣れな海外で落とし物や忘れ物をすると、日本とは勝手が違うため手続きに余計な時間がかかってしまうケースも珍しくありません。
海外へ渡航する際は、持ち物をできる限り少なくしたほうが忘れ物や盗難などのリスク自体を減らせるので、トラブルも回避しやすくなるでしょう。
5.WiFiスポットを探す手間を省ける
海外でデータ通信をする場合、何も準備をしていないと使用できるのは海外のWiFiスポットのみとなります。
WiFiルーターや渡航先で使えるSIM契約をしておらず、スマホひとつしかない場合、海外では限られた状況でしかデータ通信ができません。
しかし、申し込み不要で海外で使用できる格安SIMを利用していれば、WiFiスポットを探す手間なく、好きな場所でデータ通信ができます。
急に海外渡航が決まり、WiFiルーターの契約が間に合わないという場合も、スムーズに海外で利用できるでしょう。
格安SIMを海外で使う際の注意点・デメリット
格安SIMの海外利用はメリットが豊富ですが、次の5点に注意が必要です。メリットだけでなくデメリットも把握した上で、利用を検討しましょう。
注意点・デメリット
- 条件によっては使える範囲に上限がある
- 多くの格安SIMではデータ通信は非対応
- 渡航先によっては使えない端末がある
- 5Gが利用できるとは限らない
- 請求が割高になる
1.条件によっては使える範囲に上限がある
契約している格安SIMのサービスを利用して海外利用する場合、条件によっては使える範囲に制限があるので注意が必要です。
例えばahamoの場合、海外で15日間は30GBまで利用できますが、15日を超過すると通信速度が最大128kbpsまで落ちます。
データ容量を追加しても通信制限は解除されないので、海外に15日以上滞在する場合にはahamoだけでは不十分でしょう。
他の格安SIMでも、利用料金に上限が設けられている場合があります。格安SIMを海外で使用する際には、渡航前に海外利用の上限や制限、条件がないかを確認しましょう。
2.多くの格安SIMではデータ通信は非対応
多くの格安SIMでは、海外でのデータ通信に対応していない点にも注意が必要です。
例えば、IIJmioやmineoでは、国際ローミングサービスを提供していますが、利用できる範囲は音声通話とSMSのみとなります。
国際ローミングサービスを提供していても、データ通信は非対応な場合も珍しくないので、データ通信の利用可否についても確認しておきましょう。
3.渡航先によっては使えない端末がある
使用しているスマホがSIMフリーであれば多くの渡航先で利用できますが、すべての機種が使えるとは限らないので注意が必要です。
スマホには対応できる周波数があり、渡航先の回線の周波数にスマホが対応していないと、データ通信ができません。
また、充電器の規格にも注意を払う必要があります。海外と日本ではコンセントの規格が異なるため、そのまま海外で充電すると端末が故障したり発火したりするリスクがあるので要注意です。
事前に渡航先のコンセント形状・規格・電圧を確認し、日本とは異なる規格・電圧の場合は変換プラグや変圧器を用意しておきましょう。
4.5Gが利用できるとは限らない
渡航先によっては、5G通信ができないので注意が必要です。以前は4G LTEの利用ができない国・地域も珍しくありませんでしたが、現在では多くの国・地域で4G LTEが利用できます。
5G通信ができるのは一部の限られた国・地域のみとなっており、渡航先によっては大容量データの送受信に時間を要するでしょう。
5G通信が可能かどうかは、各社の公式ページにて確認できます。
なお、現在でも3Gや2Gしか利用できないエリアもあるので、高速でのデータ通信ができない可能性を認識しておく必要があるでしょう。
5.請求が割高になる
海外でスマホを利用する場合、日本国内より通話料やデータ通信料が高額になります。
下表は、ahamo・楽天モバイルの国内とアメリカでの通話料を比較したものです。
価格は税込 1分間 | ahamo | 楽天モバイル |
---|---|---|
日本国内 | 5分間無料 44円 | 無料※ 44円 |
アメリカ内 | 125円 | 185円 |
アメリカ から日本 | 140円 | 195円 |
※Rakuten Linkアプリ使用時
日本国内で通話する場合、通常1分間で44円(税込)ですが、アメリカ国内で利用すると1分間で125円〜185円と高額になります。
データ通信料に関しても同様で、日本国内より海外利用時のほうがデータ通信料が割高になるので注意が必要です。
例えば、LINEMOの「海外あんしん定額」を利用する場合、アメリカでは3GBの24時間プランが980円(税込)となります。
1日の利用だけで980円(税込)も必要になるのは、高額と言わざるを得ません。海外で利用する際には、通話量やデータ使用量を把握して、使いすぎないように気を付ける必要があるでしょう。
格安SIMなしで海外でデータ通信する方法
格安SIMなしで海外でデータ通信する方法として、主に次の4種類があります。
格安SIMなしで海外利用する方法
- 海外現地のプリペイドSIMを使う
- ポケットWiFiをレンタルする
- 海外で使えるeSIMを利用する
- 現地で無料のWiFiを利用する
1.海外現地のプリペイドSIMを使う
短期間の海外滞在であれば、渡航先に対応しているプリペイドSIMの利用がおすすめです。日本国内でも販売しているため、現地の言葉がわからなくても購入できます。
有効期限と使用できるデータ容量が決まっているプリペイド式のため、うっかり使いすぎてしまい、請求が高額になるという心配もありません。
プリペイドSIMを利用する場合には、次の点に注意するとスムーズに海外で利用できるでしょう。
海外プリペイドSIMに関する注意点
- 海外対応のSIMフリー端末を用意する
- すべての渡航先に対応したものを選ぶ
- 言葉に不安があるなら、国内で購入できるものを選ぶ
- 期間・データ容量をチェックする
- 容量不足が心配なら、チャージできるものを選ぶ
- SIMカードのサイズが使用端末に対応しているか確認する
- 電話番号が変わる
海外プリペイドSIMを選ぶ際には、期間やデータ容量だけでなく、渡航先に対応しているものを選びましょう。特に複数の国を旅行する予定の場合は注意が必要です。
日本で使用していた電話番号と変わってしまう点にも気を付けましょう。
また、海外のプリペイドSIMを利用するために、海外対応のSIMフリー端末を用意し、挿入できるSIMカードのサイズも確認しておく必要があります。
海外のプリペイドSIMは、家電量販店や空港、オンラインショップ、渡航先のショップなどで購入可能です。
2.ポケットWiFiをレンタルする
渡航先に対応しているポケット型WiFiをレンタルする方法も、海外でデータ通信をする有効な手段です。
海外用ポケット型WiFiは、国内のものと同様に複雑な設定なく使用できるため、手軽に海外でデータ通信をしたい人に向いています。
また、ポケット型WiFiなら複数の人が利用できるので、グループや家族で海外に行く場合にもおすすめです。
海外向けのポケット型WiFiは、空港や現地、コンビニなどの指定場所や宅配便などで受け取りや返却ができます。当日、時間に余裕がない場合には、事前に宅配便で受け取れるサービスを利用しましょう。
また、通常であればポケット型WiFiをレンタルするには事前のネット予約が必要ですが、出発日当日の予約が可能なサービスもあります。
急な出張で事前に予約できない場合は、当日予約ができる次のようなサービスを選びましょう。
当日予約ができる海外向けのポケット型WiFi
- グローバルWiFi
- JALABC WiFi
- イモトのWiFi など
3.海外で使えるeSIMを利用する
海外で使えるeSIMを利用する方法も、最近では主流になりつつあります。eSIMとは、端末にSIMが内蔵されている仕組みのこと。
eSIMであればSIMカードの抜き差しが不要のため、紛失や破損のリスクがなく、ネット手続きですぐに利用できる点が大きなメリットです。
eSIMを利用するためには、端末がSIMフリーでeSIMに対応している必要があります。使用している端末によってはeSIMを利用できないので注意しましょう。
なお、海外eSIMはプリペイドSIMと同様に、国内の家電量販店や空港、オンラインショップ、渡航先のショップなどで購入できます。
4.現地で無料のWiFiを利用する
コストをかけずにデータ通信をしたい場合は、現地の無料WiFiを利用する方法が有効です。好きな場所・時間でのデータ通信はできませんが、料金がかからないので節約できるでしょう。
ただし、海外の無料WiFiには次のようなリスクがあるので注意が必要です。
海外の無料WiFi利用時のリスク
- ハッキングによる重要情報の流出
- 個人情報の盗用によるなりすまし
- 端末のウイルス感染
クレジットカードの情報が流出し、商品の不正購入により高額な請求が届く被害が報告されています。
またSNSのアカウントを乗っ取られたり、盗まれた情報を犯罪に利用されたりするケースもあるので注意が必要です。
無料WiFiを使う場合には、ネットワーク名の横に鍵マークがついている「暗号化されたWiFiネットワーク」を使うようにしましょう。口座情報やパスワードの入力を避けるのも、有効な対策です。
可能であればVPN接続を利用すると、より安全性が高い通信ができるでしょう。
格安SIMの海外利用に関するQ&A
格安SIMの海外利用について、多くの人が気になるポイントを5つピックアップしました。渡航先で困らないよう、不明点は解消しておきましょう。
Q.海外で使うなら、国際ローミングとeSIM、SIMカードのどれがいい?
海外でデータ通信を行う場合、手続きや設定が手軽なのは「国際ローミング」です。電話番号をそのまま使え、別途の回線契約を結ぶ必要がありません。
ただし、海外に1か月以上の長期滞在をする場合は、eSIMやSIMカードのほうが安く済む場合があります。
設定や手続きはやや複雑になりますが、海外に長期滞在する予定の場合は渡航先のeSIM・SIMカードの利用も検討しましょう。
Q.格安SIMは海外でSMS送受信が可能?
国際ローミングサービスを提供している格安SIMであれば、海外でSMSの送受信が可能と考えてよいでしょう。
Q.海外でモバイルデータ通信をオンにするとどうなる?
データローミングを「オン」に設定し、海外でモバイルデータ通信をオンにすると、海外の回線を使用してデータ通信が可能となります。
ただし、データローミングが「オフ」の状態でモバイルデータ通信をオンにした場合、データ通信はできません。SMSの送受信や通話のみ使用できます。
Q.eSIMを海外で使えないのはなぜ?対処法は?
eSIMを海外で使えない場合、4つの理由が考えられます。
eSIMを海外で使えない理由と対処法
- スマホがeSIMに対応していない
→eSIM対応のスマホを用意する - データローミングがオフになっている
→データローミングを「オン」に設定変更する - APN設定が間違っている
→誤入力がないように再設定をする - 機内モードがオンになっている
→機内モードを「オフ」に切り替える
上記を試しても解決しない場合は、eSIM契約をした通信会社に問い合わせましょう。
Q.日本通信は海外で使える?
日本通信は、海外での音声通話とSMS送受信に対応しています。データ通信はできないので注意しましょう。
格安SIMの海外利用まとめ
今回は、海外利用ができる格安SIMや、格安SIMを使って海外でデータ通信をするメリットや注意点などを紹介しました。
この記事でわかったこと
- 海外利用がおすすめの格安SIMは、楽天モバイルとahamo
- 格安SIMを海外で使うメリットは、手続きや設定が比較的簡単なところ
- 海外ではデータ通信ができない格安SIMもあるので注意
- 格安SIM以外にも、プリペイドSIMやeSIM、ポケット型WiFiなどで海外利用が可能
海外へ渡航する機会が多いなら、オプションの加入や複雑な設定なく海外で利用できる楽天モバイルやahamoがおすすめです。
楽天モバイルは月2GB、ahamoは15日間までの利用制限がありますが、追加費用なくデータ通信ができるのは大きなメリットといえるでしょう。
ただし、国際ローミングに対応している格安SIMでも、使用範囲が音声通話とSMS送受信のみでデータ通信ができない場合があるので、要注意です。
各社の公式サイトにて海外で利用できる範囲を確認し、データ通信非対応であればプリペイドSIMやeSIM、ポケット型WiFiの契約をしましょう。
短期間の渡航であれば、格安SIMの利用は非常におすすめです。本記事で紹介した5社はいずれも海外でのデータ通信が可能なので、ぜひ利用を検討してみてください。