LINEモバイルとソフトバンクの戦略的提携でサービスはどうなる?
LINEモバイルとソフトバンクが「戦略的提携」で基本合意。第三者割当増資の資本提携後はソフトバンクからの出資比率が51%となる予定で、またMVNO事業推進のための業務提携ともしています。大手キャリアとのパートナーシップによるシナジー効果にも期待!
この記事の目次
LINEモバイルとソフトバンクが戦略的提携に基本合意。第三者割当増資をソフトバンクが引き受ける「資本提携」、そしてMVNO事業推進のための「業務提携」を予定しており、大手キャリアであるソフトバンクの力を借りて、シナジー効果を生み出す狙いがあるようです。
LINEモバイルとソフトバンク、戦略的提携へ基本合意
LINEモバイル株式会社とソフトバンク株式会社は、MVNO「LINEモバイル」において、戦略的提携を進めることに基本合意したことをニュースリリースにて発表しました。取引は2018年3月頃に完了の予定です。
今回の「戦略的提携」には、「資本提携」や「業務提携」が含まれており、LINEモバイルが大手キャリア(総合通信事業者)であるソフトバンクと組むことで、MVNO事業の推進を目指します。
第三者割当増資をソフトバンクが引き受ける資本提携
- 資本提携後のLINEモバイル出資比率(予定)
- LINE株式会社 49%
- ソフトバンク 51%
今回の戦略的提携では、LINEモバイルが行う第三者割当増資を、ソフトバンクが引き受け。取引完了した場合の出資比率はLINE株式会社が49%、ソフトバンクが51%となる予定で、LINEモバイルはソフトバンクの傘下に入ることになります。(元々はLINE株式会社の出資比率100%)
なおLINEモバイルの代表取締役社長は、引き続き嘉戸彩乃氏が続投予定です。
公式サイト:SoftBank
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LINEモバイルのMVNO事業推進のための業務提携
資本提携の他にも「MVNO事業推進のための業務提携」が含まれる予定。ニュースリリース公開時点では基本合意であり、具体的にどういった業務提携が行われる予定であるかは不明ですが、「大手キャリアとしての知見」を活かして、LINEモバイルの事業をサポートすることになります。
LINEモバイルのサービスは継続
今回の資本提携が完了すれば、LINEモバイル株式会社におけるソフトバンクの出資比率が51%にはなりますが、「現在『LINEモバイル』を契約中のお客さまは、これまで通りサービスをご利用いただけます。」とある通り、提携後もLINEモバイルのサービスは継続される見通しです。
ソフトバンク/ワイモバイル回線の取扱に期待?
まずは戦略的提携ということで、大手通信業者であるソフトバンクと提携するわけですから、ソフトバンク/ワイモバイル回線の格安SIMをLINEモバイルで取り扱うことに期待しておきたいところ。
もちろん提携前であり具体的な内容も何も公開されていない状況ではありますが、例えば以前BIGLOBEモバイルを提供するビッグローブ株式会社は、KDDIに買収された後、au回線のプランをスタートさせた事例もあります。提携後のニュースには注目しておくと良いでしょう。
LINEモバイルって何?
LINEモバイルとは、LINEモバイル株式会社が提供する格安スマホのサービスです。現状はNTTドコモ回線を利用した格安SIMを提供しています。
[table “856” not found /]月額料金も安く、LINE通信量がカウントフリーになる「LINEフリー」や、対象SNS通信量がカウントフリーになる「コミュニケーションフリー」、加えてLINE MUSICの通信量もカウントしない「MUSIC+」など、特徴的なプランがそろっています。
サービス | 10分かけ放題オプション | いつでも電話 |
---|---|---|
申し込み | 必要 | 不要 |
月額料金 | 月額880円 | 0円 |
国内通話料 | 定額制 10分以内 0円 10分超過分 10円/30秒 | 従量制 10円/30秒 |
特徴 | 10分以内の国内通話が回数無制限でかけ放題 | LINEモバイルの音声通話SIM利用者なら誰でも利用可能 |
利用方法 | 専用アプリ「いつでも電話」を利用、または通常電話の発信時、先頭に「0035-46」を付けて発信 |
かけ放題オプションも提供されており、通話もお得に使えます。特にプランによって該当通信容量のカウントフリーが適用されるので、料金をなるべく安くSNSを多用するユーザーにはおすすめの格安SIMとなっています。
公式サイト:LINEモバイル
LINEモバイル×ソフトバンクのコラボに今後注目
MVNOは戦国時代に突入しており、FREETEL(フリーテル)が民事再生法を適用し、格安SIMサービスは楽天モバイルへ統合。またその楽天モバイルは「第4の携帯キャリア」を目指すなど、業界再編の兆しがいくつかあります。そういった意味でも「大手キャリアとして事業を展開しているソフトバンクがLINEモバイルと組む」というのはライバルMVNOへとっても大きなニュースです。
ロボットなどの最新技術のサービス化に意欲的に取り組むソフトバンクグループとユーザーに近い立ち位置でSNSからスマートスピーカーまでさまざまなサービスを提供するLINEという2つの会社が組み合わさることで今後どのようなサービスになっていくのでしょうか。生き残りをかけたMVNO業界でキャリアと提携することで生まれるシナジーに期待したいところです。