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格安スマホ契約数は拡大するも伸び率は鈍化 MM総研調べ

更新日:2017.12.22

格安スマホの契約数はここ数年右肩上がりで拡大を続けていますが、MM総研が発表した2017年9月末の調査結果によると前年の伸び率が62%だったのに対して今年は42.1%と伸び率が鈍化しています。MVNO業界に今一体何が起きているのか、今後はどうなるのか、調査結果を元に考えてみましょう。

ICT市場専門のリサーチ会社、株式会社MM総研が2017年12月14日に発表した「国内MVNO市場規模の推移」(2017年9月末)によると、独自サービス型SIMの回線契約数(格安スマホの契約数)は934.4万回線で、前年比で42.1%(276.9万回線)増となったことが明らかになりました。これは携帯電話契約数全体の約5.7%に及び、まだまだMVNO市場全体が拡大傾向にあることがわかります。


同社は2018年3月末には1,075万回線、22年3月末には2,180万回線とまだまだ回線契約数が伸びると予測していますが、一方で楽天によるFREETELのMVNO事業の買収、そのFREETELの格安SIM事業の破綻による民事再生手続きなどからMVNO市場自体の成長の鈍化を指摘する声もあり、格安スマホの契約数が勢いよく右肩上がりだった状況も多少変わりつつあります。そこで今回は調査結果を紐解きながら、MVNO市場の今と未来を考えてみたいと思います。

「国内MVNO市場規模の推移(2017年9月末)」(MM総研)から格安スマホ契約数の現状を確認

それではまず最初に、今回MM総研が発表した「国内MVNO市場規模の推移(2017年9月末)」の内容をざっとご紹介します。

格安スマホの契約数が前年比で42.1%増(276.9万回線増)も伸び率は鈍化

MM総研の調査結果によると、「独自サービス型SIM」(独立系MVNO事業者がSIMカードを活用し、独自の料金プランで提供しているもの)の契約回線数(格安スマホの契約数)は2017年9月末の時点で934.4万回線となっています。

出典:MM Research Institute, Ltd.

1年前の2016年9月末は657.5万回線だったので、1年間で42.1%(276.9万回線)が増えたことになります。

ちなみに2年前の2015年9月末は405.8万回線でした。つまり2016年9月末までの1年間の伸び率は62%(251.7万回線)ということになり、このことから「MVNO市場は右肩上がりではあるものの、伸び率は鈍化している」とみることができます。

携帯電話契約数に占める格安スマホ契約数の比率は5.7%

また、同調査では2017年9月末時点の携帯電話(3GおよびLTE)の契約数約1億6,423.4万回線に占める独自サービス型SIMの契約回線数(格安スマホの契約数)の比率を5.7%としています。


出典:MM Research Institute, Ltd.

1年前の2016年9月末は4.1%なので1.6ポイントのシェア拡大、となっています。2年前の2015年9月末は2.7%でしたので、MVNO全体のシェアは2年で約2倍以上になりました

2018年末の格安スマホ契約数は1,000万回線を超えるも予測は大幅下方修正

さらに同調査では2018年3月末での独自サービス型SIMの契約回線数(格安スマホの契約数)を1,075万回線と予測しています。ついに1,000万回線の大台を超える見通しとなりましたが、2016年6月の時点では1,170万回線と予測していたので95万回線の下方修正がなされた、ということになります。


出典:MM Research Institute, Ltd.

この下方修正の要因をMM総研では「大手キャリアの新プランやY!mobileの攻勢により、MVNOへの顧客流入数が大幅に減少した点にある」としています。加えて「大手キャリアおよび、そのサブブランドを含めた競争環境に大きな変化が生じない限り、この傾向は続く」と予想しています。

ただし独自サービス型SIMの契約回線数(格安スマホの契約数)は2020年3月末に1,500万回線を、2022年3月末には2,000万回線を超えて2,180万回線にまで伸びると予測。この伸びについては「個人向けスマホ用途としての成長スピードは鈍化」するものの「19年度に入ってからはIoT向けの需要拡大が期待」される、としています。センサーや通信機能を持った物がインターネットを通じてクラウドやサーバーに接続され、情報交換・制御を行う「IoT」は近年話題になっていますが、今後はこの技術の展開に沿う形で格安SIMの伸びが期待できそうですね。

特にY!mobileはソフトバンク傘下のMNOということもあり、キャリア的な要素も多いためMVNO市場では生き残る力も強いかもしれません。

公式サイト:Y!mobile

格安スマホ契約数の事業者別シェア1位は「IIJ」、個人向けでは「楽天モバイル」が初の1位に!

次に2017年9月末時点での事業者別シェアですが、1位は「IIJmio」や「BIC SIM」を提供するIIJ(インターネットイニシアティブ)、2位が「OCN モバイル ONE」などを提供するNTTコミュニケーションズ、3位が「楽天モバイル」などを提供する楽天、4位が「mineo(マイネオ)」を提供するケイ・オプティコム、5位が「UQモバイル」などを提供するUQコミュニケーションズ、となりました。


出典:MM Research Institute, Ltd.

2017年3月末の調査結果と比較すると、1位だったNTTコミュニケーションズが2位に転落し、2位だったIIJが首位になっていることがわかります。これは今回からNTTコミュニケーションズの回線数のカウント方法が見直された(同社がMVNE(仮想移動体サービス提供者)として提供している回線の一部を回線数に加算することをやめた)ことが影響していると思われます。

そして5位にいた「FREETEL」などを提供していたプラスワン・マーケティングが消え、UQコミュニケーションズが「BIGLOBEモバイル」を提供するBIGLOBEを抜いて5位に食い込んできました

なおこの調査は9月末に実施されたので、プラスワン・マーケティングがMVNO事業を楽天に譲渡する前のものです。

なお、個人向けサービスのみに限定した場合は今回初めて楽天が1位になりました。ただしIIJやNTTコミュニケーションズはMVNEとして数十万規模の回線を提供しているので、MVNE事業も含めたトータルシェアで見るとこれら2社の市場における優位性は依然として高い、とされています。
公式サイト:楽天モバイル

2018年以降のMVNO業界の行方はどうなるのか

ここまではMM総研の調査結果をご紹介してきましたが、ここから調査結果を踏まえた上で現在、そしてこれからのMVNO業界の行方を考えてみたいと思います。

キャリアの「MVNO対抗策」が見逃せない

MM総研も調査結果の中で言及していますが、ここ最近のキャリアはMVNOへの契約者の流出を食い止めるべく新たな料金プランを積極的に打ち出してきています

例えばドコモは2017年5月24日から月1,058円(税込)~利用可能な家族通話中心の利用者向け基本プラン、「シンプルプラン」を始めました


出典:NTT DOCOMO, INC.

ドコモでは国内通話が24時間無料になる「カケホーダイ」が登場してから、Xi(クロッシィ)の料金プランは必ずカケホーダイ(もしくは5分以内の国内通話無制限の「カケホーダイライト」)が付きものとなってしまっていました。

つまり「音声通話はほとんど使わない」「音声通話は着信がメイン」という方は「使いもしない通話定額のために高いお金を払わざるを得ない」という状態が長らく続きました。これはドコモからMVNOに契約者が流出する大きな原因の1つだったと思います。

しかしシンプルプランは通話定額制ではなく従量制(使った分だけ通話料がかかる)なので、月々の料金を大幅に抑えることができるようになりました。カケホーダイは2,916円、カケホーダイライトは1,836円必要だったのに対し、シンプルプランは1,058円ですので、電話をほとんど使わない方にとってこの差は大きいです。

シンプルプランは「シェアパック」もしくは「ウルトラデータパック」というパケットパックを別途つける必要がありますが、例えばシェアパック子回線の場合なら、合計1,922円(シンプルプラン1,058円+パケットパック シェアオプション540円+SPモード324円)から使うことができます。
2年定期契約ありの価格です

パケットパックのシェアオプション(子回線)はあくまでも家族の方がドコモに親回線を持っている場合に限りますが、MVNO並みの月額料金でドコモを使うことが可能になったわけです。一人で利用の場合は「ウルトラデータパック」を利用することになるため、あまり安い料金にはならないのがネック。

また、2017年6月1日からは対象機種の利用で月額料金がずっと毎月1,500円割引になる「docomo with」も始めました


出典:NTT DOCOMO, INC.

docomo withの利用対象となる料金プランはカケホーダイプラン、カケホーダイライトプラン、シンプルプランのいずれかで、併せてパケットパックも利用している必要があります。

ということは、前述のシェアパック子回線「シンプルプラン1,058円+パケットパック シェアオプション540円+SPモード324円=月額1,922円」という契約形態でも利用可能で、ここからdocomo with割引を適用するとなんとドコモの携帯電話が最安約300円/月で使えてしまう、ことになります。

シンプルプランだとシェアパックに限られるためこれはさすがに極端な例にしても、例えば一人で使う場合「カケホーダイライトプラン1,836円+データSパック(2GB)3,780円+SPモード324円=5,940円」からdocomo with割引で約4,300円/月、というのは現実的なプランだと思います。

対象機種が少ないのが少しネックではあるものの、「月2GBのデータ通信が出来て、5分以内の国内通話が無制限」という条件でドコモが約4,300円/月で使えるのであればわざわざMVNOの格安SIMに乗り換えなくてもこのままでいい、となる方は相当数いるものと考えられます。

docomo withの対象機種は現状ではローエンド~ミドルクラスのものが中心となっていること、対象機種には端末購入補助が一切ないこと、などは別途考慮すべきではありますが、月額料金においてMVNOに肉薄しているのは事実です。

auも2017年7月14日から新料金プラン「auピタットプラン」を始めていますが、こちらは毎月使ったデータ通信量に応じて自動的に定額料金が変動する、というもので、月1GB未満のデータ通信量であれば音声通話料金込みで最安2,138円/月からの利用が可能になりました。

auピタットプラン(スーパーカケホ)+2年契約(誰でも割)+ビッグニュースキャンペーン(~2018年5月31日)+auスマートバリュー適用時


出典:KDDI CORPORATION

こちらも細かく見ていくと必ずしもMVNOよりもお得になるわけではありませんが、少なくともライトユーザー層の料金はMVNOと争う料金にまで下がってきています

これらキャリアの動きが契約者のMVNOへの乗り換えを思いとどまらせている、という点は否定できません。2018年以降もキャリアのサービス改善や、UQコミュニケーションズ、Y!mobileといったキャリアのサブブランドの動きによっては、この傾向がますます強くなることも考えられます。

公式サイト:UQモバイル

MVNOの統合や破綻がきっかけでキャリアへの回帰志向が起きる?

2017年のMVNO業界を巡る大きなニュースの1つに「FREETELのMVNO事業の楽天への譲渡」、それに続く「FREETELを提供していたプラスワン・マーケティングの民事再生法の適用申請」が挙げられると思います。


出典:Plus One Marketing Ltd.

FREETELは格安SIMサービスを提供するMVNO事業と自社で企画し、中国などの企業へ製造委託した端末を販売する事業を手掛けていましたが、製品開発費や広告費がかさんだ上にMVNO事業では顧客数が伸び悩み、2017年3月期には約55億円の最終赤字に陥りました。

そのため2017年11月1日付でMVNO事業を楽天に譲渡して再生を図りましたが、そのわずか1ヶ月後の2017年12月4日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請、自主再建を断念しました。

前項でご紹介したように、MVNO業界は総務省の後押しもあってここ数年急速に拡大してきました。調査会社のICT総研によると、2017年6月時点の参入事業者数は668社となっており、700社に迫る勢いです。

当然市場における事業者間の競争は激しさを増すばかりですが、一部では消耗戦の様相を呈しています。FREETELは人気タレントやモデルをCMに起用して派手な宣伝を繰り広げていましたが、思うような効果が得られず結局楽天に救済を仰ぐ結果になりました。

今後同じように、体力のないMVNOが大手MVNOに飲み込まれていく、あるいは最悪破綻していく、という事態が発生する可能性は大いにあります

そしてこのような流れが起きた場合、MVNOそのものへの信用度が下がり、キャリアからMVNOへの流出が止まる、あるいはMVNOからキャリアへの回帰が発生することも考えられます

大手は「フルMVNO」を目指し中小との差別化を図る

2016年8月30日、IIJmioなどを提供するインターネットイニシアティブ(IIJ)は「2017年下半期をめどにフルMVNOとしてのサービス提供を始める」と発表しました。

フルMVNOとは、これまでキャリアしか持っていなかった「加入者管理機能」を持ったMVNO、ということです。

この加入者管理機能は正確には「HLR/HSS」と呼ばれるものですが、従来キャリアはこれをMVNOには開放していませんでした。しかし他社とサービスの差別化を図りたいMVNOの思惑と、携帯電話市場の競争を促進したい総務省の後押しの結果、IIJがドコモと2年以上に渡る交渉を経てHLR/HSSの連携承諾にこぎつけました。

これによってIIJは日本で初めて、独自にSIMカードを発行できるMVNOになることになります。


出典:Internet Initiative Japan Inc.

独自にSIMカードを発行できるメリットは様々ですが、その中でも大きいのが「SIMの情報やプログラムを自由に書き換えられること」(リプログラマブル)、「様々な形状のSIMを提供できるようになること」(エンベデット)、「複数キャリアの情報を1つのSIMに詰め込み、切り替え利用ができるようになること」(マルチプロファイル)の3つです。

この結果として、例えば自動車や建設機械、電化製品などにあらかじめSIMを内蔵し、出荷、使用する国や地域に合わせてキャリアを切り替えてネットワークに接続する、というような機器を提供できるようになります。この仕組みを「eSIM」といいます。

これはまさに今巷で話題の「IoT」、つまり「モノのインターネット」には欠かせない要素です。

IoTとは簡単にいえば私たちの周りのあらゆるものがインターネットにつながり、データをやり取りできるようになることを指すわけですが、フルMVNOはこのようなIoT社会に欠かせないeSIMを自社で発行することができるようになる、ということです。

社会全体のIoT化の流れは必然といわれている中、eSIMを自社で発行できるようになるというのは非常に大きな強みです。今後は個人ユーザーのみならず、IoT市場における法人ユーザーをいかに獲得できるかがMVNOの生き残りのカギを握ることになると思います。

IIJが先陣を切ってフルMVNOへの道を歩むことになりますが、今後は大手MVNOを中心にフルMVNO化へ舵を切るところが出て来るかもしれません。特にNTT系のNTTコミュニケーションズが提供するOCN モバイル ONEや、携帯キャリアを目指すことを表明した楽天が提供する楽天モバイルなどからは目が離せません。

公式サイト:IIJmio

キャリアとMVNOの競争激化は利用者にとってはプラス!しっかり見極めてベストチョイスを

以上、MM総研が発表した「国内MVNO市場規模の推移(2017年9月末)」の内容から格安スマホの契約数の推移を確認しつつ、現在と未来のMVNO業界について考えてみました。

今回の調査結果ではMVNO市場の成長鈍化が見られましたが、これは本文中でもご紹介したようにキャリアがMVNO対策を頑張った結果ということです。利用者側から見れば今まで高止まりしていたキャリアの料金が下がったわけで、MVNOとキャリアの競争がプラスに作用したということになります。

利用者にとっては格安かつ高品質なサービスの選択肢が増えるのは歓迎すべきことなので、今後もMVNOとキャリアが切磋琢磨し合いながらよい状況が生まれてくれることを望むばかりです。

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