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IIJmioがフルMVNOへ。2017年開始予定

更新日:2019.12.23

IIJmio(みおふぉん)が「フルMVNO」としての取り組みを発表。2017年下期より商用サービス開始を目指すとしています。HLR/HSSの解放・独自運用によるサービスの多様化や独自SIMの発行など、今後の通信サービスに欠かせない要素が多く盛り込まれているので動向をチェックしておきましょう。

多様な通信サービスへの対応が期待されている「フルMVNO」ですが、IIJmioを提供するインターネットイニシアティブ(IIJ)が2017年下期を目標にサービス開始を発表しています。HLR/HSSの解放により柔軟な通信サービスの提供が見込まれており、現在の格安SIMの枠をこえた活用にも期待大。今回はこの「フルMVNO」について、簡単にまとめてみました。

2016年9月の記事です。

サムネイル画像の出典:iijmio.jp

IIJmio、2017年にフルMVNOへ

MVNOとしてIIJmioを提供するインターネットイニシアティブ(IIJ)は、2016年8月29日にNTTドコモと加入者管理機能(HLR/HSS)連携に関する申込を完了。承諾書を受領したことを発表しました。これによってIIJは国内初の「フルMVNO」として、2017年度中の商用サービス開始を目指します。

背景を解説いたします。IIJはNTTドコモとのレイヤ2接続によってより自由な格安SIMサービスを提供してきており、MVNOでも所謂「先駆者」として市場拡大を進めてきました。ただしMVNOへも新規参入が相次いでおり、価格競争によるサービスの同化、また差別化もしにくい状況になったことから、IIJ自体も新たな取り組み、より新しいサービスが求められている部分もあったようです。

そこでより柔軟な通信サービスを提供できる「フルMVNO」が台頭し、IIJは国内初提供を目指す、という流れがあります。

HLR/HSSを自社で運用

フルMVNOになる上で大きなポイントが「HLR/HSSの解放」です。HLR/HSSとは、簡単に言うと「ユーザー情報(顧客情報)を管理するデータベース」のこと。


出典:MVNO事業の強化に向けた「フルMVNO」への取り組み記者発表会(PDF)

今までのMVNOはこの管理機能を携帯電話事業者(NTTドコモ)に借りていたので、通信サービスの提供は可能でしたが、幾つかの制限もありました。そこで管理機能のHLR/HSSをMVNOが独自運営することで「より自由なサービス設計ができるように」なります


出典:MVNO事業の強化に向けた「フルMVNO」への取り組み記者発表会(PDF)

この「より自由なサービス提供が可能になる」というのが既存のMVNO(ライトMVNO)とHLR/HSSを独自運営するフルMVNOの違いなのですが、では実際にどんな自由が生まれるのでしょうか?

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フルMVNOになると、何が変わるのか?

ではIIJがフルMVNOになると、実際にどんな点が自由になり、メリットが生まれるのでしょうか?

独自のSIMカード調達・発行が可能に

今まではMNO(NTTドコモ)が提供しているSIMカードを利用していましたが、1例として、フルMVNOになるとIIJ独自のSIMカードが発行できるように。


出典:MVNO事業の強化に向けた「フルMVNO」への取り組み記者発表会(PDF)

例えば1つのSIMパッケージでどのサイズにも対応した「マルチFF(マルチSIM)」を提供したり、IoT分野での活用を見込んだ独自SIM、環境に合わせ耐振動性などを組み込んだ特別仕様のSIMカードなども独自調達できるようになるとしています。

今までと異なり細かいニーズに合わせたSIMカードを発行可能というメリットがあります。

IoT世代におけるSIMカード

Apple SIMや、GoogleのProject Fiといったサービスも出てきており、世界中の通信サービスをSIMカード1枚で使えるといった優れものです。これらは再プログラム可能でマルチプロファイルのSIMカードが利用されることによって実現しているようです。


出典:MVNO事業の強化に向けた「フルMVNO」への取り組み記者発表会(PDF)

IIJが「マルチカントリーSIM」と呼ぶように、将来的にはフルMVNOならSIMカード1枚で国内外の通信サービスをお得な料金で使えるようになるとしています。

こうした機能が実装されれば、IIJmioの格安SIMでも、Apple SIMのように1枚で世界中の通信キャリアを切り替えて使えるようになるかもしれません。

MVNEとして、フルMVNOへの支援

IIJはすでにMVNOを支援するMVNEとしての事業もあり、これらの支援範囲は自らフルMVNOとなることで、フルMVNO関連の支援もしていく予定とのことです。この辺りは市場の先駆者であるIIJのなせる業と言えそうです。

IIJmioとフルMVNOまとめ

回線技術に定評のあるIIJが率先してフルMVNOとしての動きを活性化させることで、今後はIoT分野での活用や独自SIMの発行など、通信サービスに紐付けたビジネス利用がさらに増えそうです。

多くの新規参入や価格競争の激化によって差別化が難しくなっている格安SIMなので、今後新しい分野に取り組むIIJの通信サービスには期待したいですね。

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