大手キャリアから格安SIMへの乗り換え(MNP)の手順と注意点を解説

格安SIMに乗り換えるときには、MNP制度を利用すると電話番号を引き継げるので便利です。この記事では、格安SIMにMNP制度を利用して乗り換える手順や注意点を解説しています。電話番号を引き継いで格安SIMへの乗り換えを検討している人は必見です。
この記事の目次
「MNP」という言葉は聞いたことがあっても、「一体どういう意味なの」と疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。
MNP制度や利用方法をあらかじめ把握しておくと、格安SIMに乗り換えるときに役立ちます。この記事では、MNP制度を利用して格安SIMに乗り換える手順や注意点を解説していきます。
MNP制度を利用するには転出元と転出先のどちらでも手続きが必要なため、この記事を読んでスムーズな乗り換えを目指しましょう。
格安SIMに乗り換えるときに必要なMNPとは
MNPとは、他社に乗り換えるときに現在利用中の携帯電話番号を引き継げるサービスです。
従来は、携帯電話会社を変える度に電話番号を変更しないといけませんでした。
しかし、MNP制度の導入後は携帯電話会社を変えても電話帳に登録した相手に知らせる必要がないため、ユーザーが乗り換えしやすくなりました。
大手キャリアから格安SIMだけでなく、大手キャリアから大手キャリアへの転出、格安SIMから格安SIMへの転出といった様々なパターンにも対応しています。
大手キャリアのMNP予約番号の発行方法
MNP制度を利用して格安SIMに乗り換えるためには、転出元でMNP予約番号の発行手続きが必要です。この手続きを踏んだ上で格安SIMに申し込みしないと、電話番号が引き継げないので注意しましょう。
また、大手キャリアごとに手続き方法が異なるため、乗り換え前に確認しておくことが大切です。ここでは、大手キャリアのMNP予約番号の発行方法を順に紹介していきます。
MNPに必要なもの
大手キャリアでMNP予約番号の発行手続きする場合、次のものを準備する必要があります。
- IDとパスワード
- 本人確認書類
- 転出手数料
手続き方法は、主に店舗とWeb、電話の3種類です。このうちWebで手続きする場合は、専用サイトにログインするためにIDとパスワードが必要です。
店舗で手続きする場合は、運転免許証やパスポートといった本人確認書類を持参しましょう。MNP予約番号の発行手続きには転出手数料がかかり、キャリアごとに金額が異なります。
ドコモのMNP予約番号の発行方法
大手キャリアのドコモでMNP予約番号を発行する方法は、店舗とWeb、電話の3種類です。
利用方法 | 受付窓口 | 受付時間 |
---|---|---|
店舗 | ドコモショップ | 店舗により異なる |
携帯電話 | 151 | 9時~20時 |
一般電話 | 0120-800-000 | 9時~20時 |
Web | My docomo | 24時間 |
このうちWebの場合は、24時間いつでも手続きできるので便利です。店舗の場合は、パソコンやスマホから来店予約しておけば、待ち時間が少なくなるので便利です。
なお、どの手続き方法を選んでも、転出手数料として2,000円かかります。
auのMNP予約番号の発行方法
ドコモと同様に、auでMNP予約番号を発行する方法は店舗とWeb、電話の3種類です。
利用方法 | 受付窓口 | 受付時間 |
---|---|---|
店舗 | auショップ | 店舗により異なる |
携帯電話 一般電話 | 0077-75470 | 9時~20時 |
Web | EZWeb | 9時~21時30分 |
ドコモと異なり、Webで手続きする場合は受付時間が9時~21時30分までに限られるので注意しましょう。
auショップの場合はパソコンやスマホから来店予約しておけば、待ち時間が少なくなるので便利です。なお、どの手続き方法を選んでも、転出手数料として2,000円かかります。


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ソフトバンクのMNP予約番号の発行方法
ドコモやauと同様に、ソフトバンクでMNP予約番号を発行する方法は店舗とWeb、電話の3種類です。
利用方法 | 受付窓口 | 受付時間 |
---|---|---|
店舗 | ソフトバンクショップ | 店舗により異なる |
携帯電話 一般電話 | 0800-100-5533 | 9時~20時 |
Web | My SoftBank | 9時~21時30分 |
ソフトバンクショップの場合、公式サイトとMy SoftBank、LINEといった3種類の方法で来店予約が行えます。
なお、どの手続き方法を選んでも、転出手数料として3,000円かかります。
大手キャリアから格安SIMへの乗換え手順
格安SIMは店舗でも申し込めますが、Webがメインです。専用フォームに必要事項とMNP予約番号を入力し、画面の案内にしたがって手続きを進めていきます。
- 大手キャリアでMNP予約番号の発行手続き
- 格安SIMで申し込み
- 料金プランや端末、SIMカードを選ぶ
- 端末やSIMカードが送付
- SIMカードを端末にセット
- 開通手続き
- 利用開始
申し込み完了後は、端末やSIMカードが到着するのを待ちましょう。到着後は端末にSIMカードをセットするとともに自身で開通手続きを行い、利用を開始します。
格安SIMに乗り換えるときの注意点
これから格安SIMへの乗り換えを検討している場合、うまく手続きできるか不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
スムーズに乗り換えるためには、注意点を把握しておくと安心です。
MNP予約番号には有効期限がある
大手キャリアで発行されたMNP予約番号は、いつでも使えるわけではありません。なぜなら、MNP予約番号には取得日を含めた15日間の有効期限があるからです。
多くの格安SIMでは、申し込みの時点で10日以上有効期限が残っていないと転入できない決まりがあります。
スマホが使えない期間が発生する可能性がある
格安SIMに乗り換える場合、転出や新規の申し込みを行った時点でスマホが使えなくなります。そのため、新しいSIMカードが届くまではスマホが使えない期間が発生します。
スマホが使えない期間が発生するのを避けたい場合は、即日MNPが可能な格安SIMを選ぶとよいでしょう。
即日MNPが可能な格安SIM
- ワイモバイル
- UQモバイル
- BIGLOBEモバイル
- LINEモバイル など多数
即日MNPの場合、新しいSIMカードが届いたタイミングで回線を切り替えられるため、スマホが使えない期間がなくなるので便利です。
今使用しているスマホを使えない可能性がある
スマホを持ち込んで格安SIMに乗り換える場合、転入先によっては端末が使えない可能性があるので注意しましょう。
なぜなら、格安SIMごとに対応している回線が異なるからです。たとえば、UQモバイルはau回線にしか対応していないため、ドコモやソフトバンクで購入した端末は使えません。
そのため、回線が異なる場合はSIMロックの解除が必要で、キャリアごとに手続き方法が異なります。
キャリア名 | 対象端末 | 手続き方法 | SIMロック解除手数料 |
---|---|---|---|
ドコモ | 2015年5月以降に発売された端末 2011年5月~2015年5月より前に発売された端末も一部対応 | 店舗 電話 Web | 店舗:3,000円 電話:3,000円 Web:無料 |
au | 2015年5月23日以降に発売された端末 | 店舗 電話 | 店舗:3,000円 電話:無料 |
ソフトバンク | 2015年5月23日以降に発売された端末 | 店舗 Web | 店舗:3,000円 Web:無料 |
この表をみると、手続き方法によってはSIMロック解除手数料が無料になることがわかります。格安SIMの乗り換えによる費用を抑えたい場合は、手数料が無料の手続き方法を選ぶとよいでしょう。
最低利用期間内なら契約解除料が発生する
大手キャリアと契約中のプランの最低利用期間内で転出する場合は、MNP転出手数料の他に契約解除料がかかります。
金額は、どのキャリアの場合でも対象プランの場合は9,500円です。そのため、契約中のキャリアの利用期間やプランをあらかじめ確認しておきましょう。
契約解除料を支払いたくない場合は、できるだけ更新月を狙って乗り換えることをおすすめします。
引き継げるのは電話番号だけ
MNP制度を利用して引き継げるのは、電話番号だけです。そのため、これまで使っていたキャリアメールや独自で提供しているサービスなどは引き継げません。
また、格安SIMに申し込むときにメールアドレスの登録が必要ですが、契約中のキャリアのメールアドレスは使わないように注意しましょう。
大手キャリアを転出するとメールアドレスも使えなくなるため、格安SIMに申し込むときにはフリーメールといった他のメールアドレスを準備しておくことをおすすめします。
乗り換え先におすすめの格安SIM3選
格安SIMへの乗り換えを検討していても、どの会社を選べばよいか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
ここでは乗り換え先におすすめの格安SIMを3社紹介していきます。
格安SIMの会社名 | 初期費用 | 月額料金 | 最低利用期間 | 即日MNP |
---|---|---|---|---|
ワイモバイル | 3,000円 | 1,480円~ | なし | 対応 |
UQモバイル | 3,000円 | 1,480円~ | なし | 対応 |
LINEモバイル | 3,400円 | 600円~ | なし | 対応 |
ワイモバイル

ソフトバンク回線限定のワイモバイルは、データ容量に応じて3つの料金プランを提供しています。
料金プラン名 | データ容量 | 月額料金 |
---|---|---|
スマホベーシックプランS | 3GB | 1,480円~ |
スマホベーシックプランM | 9GB | 2,480円~ |
スマホベーシックプランR | 14GB | 3,480円~ |
新規申し込みはワイモバイルショップ、またはオンラインストアで受け付けており、契約事務手数料は3,000円です。
2019年11月29日から終了日未定で、データ増量キャンペーンを実施中です。毎月のデータ容量を増やす場合は通常は月額500円かかりますが、1年間無料になるのでお得です。
スマホベーシックプランSは1GB、その他のプランは3GB増量されるため、1年間は余裕のあるデータ容量でスマホを使いたい人におすすめです。
UQモバイル

au回線限定のUQモバイルは、データ容量に応じた2種類の料金プランを提供しています。
料金プラン名 | データ容量 | 月額料金 |
---|---|---|
スマホプランS | 3GB | 1,480円~ |
スマホプランR | 10GB | 2,480円~ |
新規申し込みはUQモバイルショップ、またはオンラインショップで受け付けており、初期費用としてSIMパッケージ代金3,000円が必要です。
オンラインショップで申込んだ場合は、端末やSIMカードを最短で翌日発送されます。UQ家族割が適用されると月額料金から500円割引されるため、家族で乗り換える人におすすめです。
LINEモバイル
出典:LINEモバイル
利用できる回線が限られた格安SIMが多い中、ドコモとau、ソフトバンクといったトリプルキャリアに対応している数少ない格安SIMです。
LINEモバイルでは、データ容量に応じて8つの料金プランが提供されています。
料金プラン名 | データ容量 | 月額料金 |
---|---|---|
ベーシックプラン(データSIM) | 500MB | 600円 |
3GB | 980円 | |
6GB | 1,700円 | |
12GB | 2,700円 | |
ベーシックプラン(音声通話SIM) | 500MB | 1,100円 |
3GB | 1,480円 | |
6GB | 2,200円 | |
12GB | 3,200円 |
新規申し込みは家電量販店などのLINEモバイル取り扱い店、またはWebで受け付けています。初期費用としては、SIMカード発行手数料400円と、ウェブ登録事務手数料が3,000円必要です。
各種オンラインショップや家電量販店などでエントリーパッケージを購入すると、ウェブ登録事務手数料3,000円が無料になります。
格安SIMについてはこちらの記事も参考にしてみてください。おすすめ格安SIMのプランや料金、最新キャンペーンをより詳しく紹介しています。
格安SIMに乗り換えるなら即日MNPがおすすめ
大手キャリアから格安SIMに乗り換えると、毎月のスマホ代が安くなることが魅力の1つです。MNP制度を利用すれば電話番号をそのまま引き継げるため、友人や家族などに知らせる手間が省けます。
しかし、手続きのタイミングによってはスマホを使えない期間が発生する可能性があります。スマホが使えないと仕事や家族との連絡に支障を来す場合は、即日MNPに対応した格安SIMを選びましょう。
即日MNPに対応した格安SIMは多いため、料金プランやサービス内容を考慮して自分にあう会社を選びましょう。