格安SIMはなぜ安い?その理由とデメリット・注意点も解説|おすすめ格安SIMはどこ?
格安SIMが大手キャリアに比べて断然安いことを聞いたことのある人は多いはず。でも、実際のところなぜ安くできるかご存知でしょうか。「まともにつながらないのでは」「別途お金がかかるのでは」と心配な方もいらっしゃるでしょう。今回はそんな安すぎる格安SIM・格安スマホの秘密に迫ります。
この記事の目次
「格安SIMはキャリアよりも料金が安い」。そのことはなんとなく知っているけれど、「なぜ安くなるのか」「通信速度に問題はないか」など気になることもあるのではないでしょうか。
今回は、格安SIMが低価格でサービスを提供できる理由や、大手キャリアとの違いを詳しく解説します。
さらに格安SIMの選び方や、乗り換え先におすすめの格安SIMも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
格安SIMはなぜ安いの?
格安SIMが安い料金でサービスを提供できる理由は主に3つあります。
- キャリアから回線を借りているから
- ネット販売が中心だから
- サービスを限定しているから
それぞれの理由を順にご説明していきます!
キャリアから回線を借りているから
携帯電話の利用のためには、基地局やアンテナが必要です。自前の基地局を設置するには、設備投資のために多くの資金が必要になります。
さらに、設備を所有している場合、メンテナンス費用や人件費もかかります。
格安SIMはキャリアから回線をレンタルすることで、設備投資の費用や維持費がかかりません。そのため、ユーザーにサービスを安く提供できるようになっています。
ネット販売が中心
一部の会社を除き、実店舗で販売しているところが少なく、ほとんどの会社はネット販売が中心です。
実店舗を出すためには施設にテナント料を払ったり、スタッフの人件費がかかります。しかし、格安SIMはネット販売が中心なので、この費用を抑えられます。
また、広告宣伝もネットが中心のため、キャリアよりも広告費を抑えられています。
サービスを限定しているから
格安SIMはプランを通信量ごとに細かく設定して、ユーザーが必要最低限のプランを選べるようにしています。
たとえば、サブ機として持つので通話機能が必要ない場合は、データSIMだけのプランを契約できます。
また、キャリアメール(@docomo.co.jp、@ezweb.ne.jpなど)のようにメールアドレスの提供をしていません。そのため、セキュリティ設定などを設けておらず維持管理費を抑えています。
さらに実店舗を持たない格安SIM自業者が多く、契約変更の相談や使い方のサポートをする場合に対面の問い合わせ先がないなど、ユーザーに提供するサービスを限定することでコストを抑えています。
格安SIMのデメリットは?
格安SIMは料金の安さが魅力ですが、キャリアと比べてデメリットになる部分についても見ていきます。
回線が混雑すると速度が遅くなる
格安SIMはキャリアから回線を借りているため、回線が込み合う時間帯には通信速度が遅くなるというデメリットがあります。
とくに、利用者が増える昼休みの時間帯(12時~13時)と、帰宅後~就寝までの時間帯(17時~22時)に混み合いやすいでしょう。
必ずしも速度が遅くなるというわけではないですが、もし速度低下が気になる場合はWi-Fiを利用しましょう。
▼SIMチェンジではおすすめのポケットWiFi/WiMAXをご紹介しています。ポケットWiFiがあれば、低容量のプランを契約しても通信制限になることなく通信が利用できます。契約をご検討中の方はぜひご一読ください。
キャリアメールが使えない
今まで「@docomo.co.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」といった大手キャリアメールを使っていた場合、Gmailなどのフリーメールアドレスを取得する必要があります。
どうしてもキャリアメールを使用したい場合、月額料金を支払ってキャリアメールを残すことは可能です。
実店舗が少ないのでサポートはWebや電話が中心
格安SIMで実店舗がある会社は少なく、Webでの契約や手続きが中心です。
そのため、初期設定の手順や契約内容の相談、故障したときの対応などをスタッフに直接聞くのが難しいです。
ただし、Web、電話の問い合わせやチャット機能を利用してサポートを受けることが可能です。契約前に各社サポート機能を確認しておきましょう。
家族で割引になるプランが少ない
格安SIMはもともとの料金が安い分、家族割引を提供している会社が限られています。
たとえば、ドコモの「ファミリー割引」「みんなドコモ割」では、国内通話が無料になったり、月額料金の割引を受けられます。
ソフトバンクにも「みんな家族割+」があり、家族で利用すると月額利用料が割引されます。
このような割引や家族間通話が無料になるサービスを提供している格安SIMは数が限られているので、家族で乗り換えを考えているときには契約の前にサービス内容を確認するとよいでしょう。
▼ご家族で格安SIMを契約することを考えている場合は、家族割引が利用できるおすすめ格安SIMの比較記事をご一読ください。
支払い方法がクレジットカードのみの場合が多い
格安SIMの支払い方法がクレジットカードのみという会社も多いです。
一部、デビットカードや口座振替に対応している格安SIMもありますが、基本的にはクレジットカードが中心になります。
▼クレカなしで利用できるおすすめ格安SIMについては以下記事でご紹介しています。
格安SIMとキャリアのサービス内容を比較
項目 | 格安SIM | 大手キャリア |
---|---|---|
月額料金(平均) | 2,753円 | 8,451円 |
最低契約期間 | 0~12ヵ月 | 24ヵ月 |
サポート体制 | Webや電話での対応 | Webや電話、店舗での対応 |
キャリアメール | なし | あり |
※月額平均は、MMD研究所による「2019年スマートフォンの料金に関する調査」の結果を参考にしています。
大手キャリアはサポート体制やキャリアメールが使えるといった点が優れています。一方で、月額料金や契約期間については格安SIMが優れているがわかります。
とくに月額料金の差は約5,700円と大きく、年間にすると約68,400円です。大手キャリアから格安SIMに変えるだけで大幅な節約となります。
格安SIMの選び方
格安SIMの会社はたくさんあるので、その中からどうやって選んだらよいかわからないという人もいるのではないでしょうか。ここでは格安SIMを比較、選ぶときのポイントを紹介します。
SIMの種類を選ぶ
格安SIMには「音声通話SIM」「データ専用SIM」「SMS付データ専用SIM」の3種類があります。SMSについてはデータ通信用SIMにオプションとして追加する格安SIMもあります。
今までキャリアのスマホで使っていた電話番号を引き継いで利用したい場合には、音声通話SIMの契約が必要です。
データ通信専用SIMでも、LINE電話やSkypeなどの電話アプリは利用できます。メインで通話を使わない場合は、データ専用SIMプランにすると月額料金を抑えられます。
毎月のデータ通信量でプランを選ぶ
格安SIMはデータ容量に合わせていくつかの料金プランを提供しています。ほとんどデータを使用しない、Wi-Fi環境が整っている場合は容量の低いプランを選択すれば料金を抑えられます。
現在使用中のデータ量は、契約中のサービスの「マイページ」などで確認可能です。
利用する端末と通信回線を決める
利用する端末と回線も格安SIMを選ぶときの重要なポイントです。格安SIMはキャリアの回線をレンタルしており、各社どのキャリアの回線を利用できるかが異なります。
SIMカードには、契約者を識別して通信や通話のサービスを提供するための情報があります。キャリアで購入した端末の場合、別のキャリアで使用できないようにSIMロックがかかっています。
今まで使っていたスマホ端末をそのまま使いたい場合には、使っていたキャリアに対応している格安SIMを選ぶか、端末のSIMロック解除が必要です。
SIMフリー端末であれば基本的にSIMロック解除は不要です。使用する端末の動作確認が取れているかを、契約予定の格安SIMの公式サイトで確認しておきましょう。
▼「SIMロック解除とは」「SIMロックの解除方法」などについては以下記事で解説しています。
おすすめの格安SIM3選
数ある格安SIMサービスの中から、料金プランがわかりやすく、通信速度に定評のあるおすすめ格安SIMを3つ紹介します。
ワイモバイル
出典:ワイモバイルワイモバイルはソフトバンクのサブブランドで、安定した速度でデータ通信を利用できるのが魅力です。
料金プランはデータ容量に合わせて、「S、M、R」の3つの料金プランが選べ、どのプランも10分以内の国内通話が無料です。
また、全国に実店舗があるので、契約変更の相談や使い方がわからないときのサポートも充実しています。
家族間で複数契約すると、2台目以降(最大9回線まで)は基本使用料が500円割引になります。
ワイモバイルの料金プラン
プラン | シンプル2 S | シンプル2 M | シンプル2 L |
---|---|---|---|
データ容量 | 4GB | 20GB | 30GB |
月額料金 (税込) | 2,365円 | 4,015円 | 5,115円 |
おうち割光セット(A) | -1,100円 | -1,650円 | -1,650円 |
PayPayカード割 | -187円 | -187円 | -187円 |
割引適用後料金 | 1,078円 | 2,178円 | 3,278円 |
総データ利用量が 1GB/月以下の場合 | - | 1,078円 | 1,078円 |
UQモバイル
出典:UQモバイルUQモバイルは全国に実店舗が存在します。
料金プランは「スマホプランS」と「スマホプランR」の2種類です。利用期間の料金変動がなく、ずっと同じ金額で利用が可能です。
UQモバイルの料金プラン
プラン名 | 容量 | 料金 (税込) |
---|---|---|
コミコミプラン+ | 33GB (+10分以内の通話無料) | 3,278円 |
トクトクプラン (従量制) | 1GB | 2,277円 →990円(※) |
15GB | 3,465円 →2,178円(※) | |
ミニミニプラン | 4GB | 2,365円 →1,078円(※) |
LINEモバイル
出典:LINEモバイル
LINEモバイルでは使用する音声SIM、データSIMともに「500MB」「3GB」「6GB」「12GB」の4種類から選べます。
LINEモバイルの月額料金
SIMタイプ | データ容量 | 月額料金 |
---|---|---|
データSIM(SMS付き) | 500MB | 660円 |
3GB | 1,078円 | |
6GB | 1,870円 | |
12GB | 2,970円 | |
音声通話SIM | 500MB | 1,210円 |
3GB | 1,628円 | |
6GB | 2,420円 | |
12GB | 3,520円 |
サービス内容も比較して上手に格安SIMを選ぼう
格安SIMは自分で基地局を所持しておらず、大手キャリアの回線を借りてサービスを提供しているため、設備投資や維持費がかかりません。
また、実店舗を構えていない事業者が多く、オンラインや電話で各種手続きを行うことがほとんどです。このように維持費や人件費を抑えることで、低い価格でサービスを提供できるようになっています。
その一方で、回線を借りている分、キャリアの回線と比較すると通信の安定性ではやや劣る面も。
また、キャリアのような大容量プランを実施していない格安SIMもあります。データ容量をたくさん使用した場合はポケットWiFiを組み合わせて使用する方法もあります。
格安SIMのプランと上手に組み合わせることで、料金を抑えつつ、データ容量をたっぷり使用することも可能です。