通信速度制限を解除する方法は?|原因と対処法・通信容量を超えない使い方

スマホはネットを使いすぎると通信速度制限がかかります。制限がかかると通信速度が落ちて利用しづらくなるため、対処法を考えておく必要があります。制限の解除方法や回避するコツを知り、通信速度制限に対処して快適にスマホを使いましょう。
この記事の目次
スマホを使っていると、通信速度制限がかかり、ネットが快適に利用できなくなることがあります。
通信速度制限がかかるにはいくつか理由があり、多くの人が快適にネットを利用するための重要なシステムです。
また、使い方を工夫することで、通信速度制限を改善したり、回避したりすることも可能です。
上手なネットの使い方を知り、通信速度制限との向き合い方を知りましょう。
通信速度制限がある理由
そもそもスマホで通信速度制限があるのは、多くの人が均等な速度で快適にネットを利用するためです。
誰かひとりがネットワークを占有するほどの大容量通信を行うと、他の人の回線の妨げになり、通信速度が低下してしまいます。
そのため、一定程度の利用で速度制限を設けるようにし、使用量を均等に配分することで個人によるネットワークの占有を防ぐことが大きな目的です。
スマホの普及によってネットを利用する人は増大しているため、それぞれが快適に使えるようにした制度が、通信速度制限といえます。
通信速度制限が起きる3つの原因
通信速度制限が起きる、大まかな理由は次の3つがあげられます。
通信速度制限はこれら3つのうちのいずれかが原因となっているため、制限がかかった際にはどれに該当しているかをチェックしておきましょう。
契約している料金プランのデータ容量を超える
スマホは契約内容によって使用できる通信容量が決まっており、料金プランで規定されたデータ容量を超えると、通信速度制限がかけられます。
利用するキャリアや契約するプランによってどれだけ使えるかは異なりますが、月間で3GBや5GBなどとされているものは、これを超過すると通信速度制限がかけられます。
また、キャリアによっては月間ではなく、1日単位でデータ容量を定めていることもあります。この場合は1日あたりに利用できる容量を超過すると、制限がかかるため注意しておきましょう。
特定期間での通信容量の多さ
料金プランによっては月間のデータ容量が無制限となっているものもありますが、これで契約している場合でも一定期間で大容量通信を行うと、通信速度制限がかかります。
キャリアによって特定の期間内でのデータ容量の上限は異なりますが、大体直近3日間で3GBや7GBとなっていることが多いです。
無制限プランでも通信速度制限にかかってしまうことはあるため、使いすぎには注意しましょう。
長時間の大容量データ通信をする
大容量のデータ通信を行っていると料金プランの規定量を超えて通信速度制限にかかりやすいですが、それだけではなく長時間使っている場合も制限をかけられることがあります。
長時間ひとりで大容量通信をしていると、一時的に回線を占有してしまい、他の人のネット利用の妨げになることも少なくありません。
注意が必要なのは、どの程度の時間と容量の通信で制限がかかるという、明確な数字がないということです。
どこまで使うと制限がかかるという基準がないため、動画配信などで大容量通信を長く行う場合などは気をつけましょう。
通信速度制限がかかってもネットを使用すること自体は可能
通信速度制限がかかったからといって、ネットが利用できなくなるわけではありません。
通信速度は下がるものの、制限時でもネットに接続することは可能です。
ただし、通常時よりも快適性は下がるため、どれくらいの速度で利用できるかを知っておくと便利です。


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制限後の最大通信速度
制限にかかった場合の通信の最大速度は、キャリアによって異なります。
ソフトバンクやau、ドコモなどの大手キャリアでは最大128kbpsであり、格安SIMでも同様の場合が多いです。
一部格安SIMでは200kbpsのところもありますが、基本的には100~200kbps程度であり、低速であることに変わりありません。
1kbpsは、1秒間に1KBの通信が行える速度であり、通常時と比較するとかなり低速です。
また、128kbpsや200kbpsはあくまで最大速度であり、実際の通信速度を示すものではありません。実際には最大速度以下になることが多く、ネットの利用がままならなくなりやすいことは理解しておきましょう。
快適にネットができる通信速度の目安
通信速度がどれくらい出ているかによって、快適にネットが利用できるかどうかは異なります。
これらはあくまで目安であり、実際にはどのような内容で通信を行うかによって必要な通信速度は異なります。
例えばメールやLINEなどでメッセージを送信するだけなら制限時の128kbpsでも問題なく利用できますが、写真や動画などの送受信には、1Mbps程度が必要なることが多いです。
Webサイトはサイトに表示される画像や動画などの量によっても変わり、コンテンツが充実しているサイトだと、快適に閲覧するには10Mbps程度必要なことも少なくありません。
動画も長さや画質によって必要な通信速度は変わり、高画質で長編の動画だと20Mbps以上必要な場合もあります。4Kの動画だと、場合によっては40Mbps程度必要になることも多いです。
通信速度制限時はどうしても用途が制限されてしまい、最低限の使い方でも不便に感じてしまうことがあります。
そのため、基本的には制限がかからないように通信量をコントロールすることをおすすめします。
通信速度制限を解除する方法は2つ
通信速度制限がかかってしまった場合に解除する方法は、次の2つです。
これらの方法で解除すると、通信速度は通常に戻り、快適に利用できるようになります。
自動で解除されるまで待つ
通信速度制限はいつまでもかかっているわけではなく、一定期間が経過することで自動的に解除されます。
解除の要件は料金プランや制限のかかり方によって異なりますが、月間のデータ容量を超過した場合は、翌月に解除されます。
直近3日間の通信制限にかかった場合は、制限がかかってから24時間後に解除されるため、制限は比較的緩いです。
一定期間我慢することで自動的に解除されるため、制限時は利用を控えることも1つの方法です。
データ容量を追加で購入
利用できるデータ容量は料金プランによって決まっていますが、データ容量は後から買い足すことが可能です。
キャリアによってデータ容量の区分けは異なり、100MB程度の小さいものから、1GBなど大きいものまで購入可能です。
追加で購入した分も使用してしまうとまた制限がかかりますが、さらに追加購入すると制限は解除できます。
また、キャリアによっては制限がかかるとデータ容量をオートチャージするように設定することも可能です。
通信速度制限の解除まで待てない場合は、その都度データ容量を購入して対処してもよいでしょう。
通信速度制限にかからないように使用する方法
通信速度制限は待つか追加でデータ容量を購入することで解除できますが、快適に使い続けるにはそもそも制限にかからないことが大切です。
- データ容量に余裕のあるプランで契約
- 使った分だけを支払うプランで契約
- 不必要な通信の設定を切る
- 家族で同じキャリアならデータ容量のシェア
- 無料のWiFiスポットを使いデータ容量を節約
- モバイルWiFiルーターを使う
これら6つの方法を駆使しながら、通信量を抑えて制限がかからないように上手に使いましょう。
データ容量に余裕のあるプランで契約
毎月通信速度制限がかかる場合は、そもそも契約している料金プランが小さい可能性があります。
余裕を持って大きめのデータ容量プランに変更することで、月々の通信可能量が増えるため、制限がかかりづらくなります。
キャリアによってプランの設定は異なりますが、大中小の3段階に分かれている場合や、細かくデータ容量を設定できるプランもあります。
普段どれくらい使うかを把握しておき、容量を超過しないプランを選択しましょう。
使った分だけを支払うプランで契約
キャリアによっては使ったデータ容量分だけ料金を支払う、従量課金制を導入していることもあります。
従量課金制のプランだと、通信量が多い月は料金が高くなるものの、使わない月は安くなるため、結果的にコストを削減しやすいです。
月々で通信量にばらつきがある人におすすめですが、常に大容量通信をする人には不向きです。
従量課金制でも上限金額は決められていますが、上限額まで到達すると無制限プランよりも高くなってしまうことが多いです。
不必要な通信の設定を切る
アプリなどでバックグランドで作動しているものがあるなら、自動設定を切り、手動に変更することがおすすめです。
使っていない通信の設定をオフにしておくことで、余計な通信量の発生を防ぎ、通信速度制限にもかかりにくくなります。
バックグランドの設定をオフにする以外では、そもそもアプリ自体を削除するという方法もあります。
使っていないアプリでも、初期設定で自動通信になっていることもあるため、使っていないものはこまめに削除しておくことがおすすめです。
家族で同じキャリアならデータ容量のシェア
家族で同じキャリアのスマホを利用しているなら、ファミリーパックなどに加入して、グループでデータ容量をシェアするのもよいでしょう。
シェアできるプランなら、ひとりが多く使う場合に、利用しない他の人からデータ容量をもらい、通信量を分散できます。
シェアするプランなら安い料金で大容量通信を行えるため、家族で同じキャリアを使っている場合におすすめです。
無料のWiFiスポットを使いデータ容量を節約
商業施設や飲食店、コンビニなどでも無料のWiFiスポットは増えており、これを使うことでデータ容量を節約できます。
WiFi接続をしている間はデータ容量を使用しないため、どれだけ使用しても通信速度制限にかかることはありません。
外出先でネットを使う場合は、積極的に無料のWiFiスポットを利用することで、ネットを快適に使いながら通信速度制限にかからないようにできます。
モバイルWiFiルーターを使う
外出先でも大容量通信を行いたいなら、モバイルWiFiルーターを契約するのも1つの方法です。モバイルWiFiルーターを使うことで、無料WiFiスポットがない場所でも通信量を気にせず利用できます。
モバイルWiFiルーターは月間のデータ容量が決まっているプランと、無制限で使えるプランの2つがあります。
通信速度制限の心配をしたくないなら、無制限プランで契約しましょう。無制限プランでも直近3日間で10GB以上使用すると一時的に制限はかかりますが、制限時でも最大速度は1Mbpsです。
また、制限も翌日の18時から2時までと決まっているため、すぐに解除されるのも大きな魅力です。
プロバイダによっては不正利用や短期間での大容量通信がない限り、速度制限なしで使い放題のものもあるため、これを利用することもおすすめします。
通信速度制限を避けるときの注意点
スマホは工夫して使うことで通信速度制限を避けられますが、は次の2点に注意しましょう
無料WiFiはセキュリティ対策をする
外出先でも気軽にネットが利用できて便利な無料WiFiですが、誰でも簡単に利用できるため、セキュリティ対策は念入りに行ったほうがよいです。
無料WiFiでは悪意のある人が接続して、データの乗っ取りや抜き取りなどの被害を受けることもあります。
セキュリティ対策をしていないと被害に遭う可能性が高いため、利用する際には注意しましょう。
被害を避けるには、信頼性の低いWiFiは利用しないことをおすすめします。運営元がよくわからないWiFiは使わないようにすることで、被害に遭う確率を減らせます。
モバイルWiFiルーターはトータルコストと相談
モバイルWiFiルーターなら外出先でも安心してネットが利用できますが、実際に使用する場合、トータルコストと相談して決めましょう。
それほどネットを使わない場合は、モバイルWiFiルーターの契約をするよりも、スマホの料金プランを拡大したほうが低コストで済むケースも考えられます。
契約するプロバイダやプランによって月額料金は変わるものの、大体3,000~4,000円程度かかることが多いです。
現在の通信費に加えて支払うと考えたときに、高いと感じるなら料金プランの拡大で対処したほうがよいでしょう。
また、プロバイダによっては特定のキャリアのスマホとのセット割引を実施しているものもあるため、これを活用することもおすすめです。
使うデータ容量を把握して通信速度制限を避けよう
スマホでネットを快適に利用するには、月々どれくらいのデータ容量を使用するか、把握しておくと対策を立てやすいです。
人によって通信量は異なるため、自分の場合は料金プランを拡大するのか、それとも通信量自体を節約するのかなど、個人に合わせた対策をすることがおすすめです。
使用するデータ容量から料金プランの見直しやモバイルWiFiルーターの契約などを考え、通信速度制限を上手に避けて快適にネットを利用しましょう。