キャリア別 対応バンド一覧!周波数帯が広いSIMフリースマホ
SIMフリースマホ選びで実は重要な対応バンド。対応バンドが多ければ、それだけ多くのMVNOや多くの国、エリアでスマホが利用できます。今回はSIMフリースマホの対応バンドについて紹介します。正しい対応バンドの知識をつけて必要な対応バンドのSIMフリースマホを選びましょう。
この記事の目次
SIMフリースマホといえば、どのキャリアのMVNOやSIMカードにも対応していると思うかもしれませんが、実は違います。SIMフリースマホだからといって、ドコモ、au、ソフトバンクの全キャリア回線を利用することはできません。そこで、SIMフリースマホの対応バンドに関して詳しく解説します。
SIMフリースマホの対応バンドとは
SIMフリースマホを購入する際、チェックしておきたいのが対応バンドです。対応バンドとはスマホの対応する周波数のこと。スマホでは送受信できる電波が決まっていて、格安SIMとスマホの回線、および周波数を合わせる必要があります。スマホの対応バンドは端末の公式サイトのスペック表に記載されているので確認してみましょう。
- FDD-LTE:B1/B2/B3
- TD-LTE:B38/B39/B40
- W-CDMA:B1/B2/B3
スマホのスペック表を見ると上記のような文字が羅列されています。
FDD-LTEとは
“FDD-LTE”は上り(アップロード)と下り(ダウンロード)に別の周波数を使う通信方式のLTE回線のことで、現在日本の携帯・スマホで利用されている4GやLTEで主流の通信方法。
TD-LTEとは
“TD-LTE”は短時間で上りと下りを交互に切り替えて通信をする方式のLTE回線で、WiMAXやWiMAX 2+、ソフトバンクの4G回線であるAXGP回線などと互換性があります。中国などの海外でメインに利用されてきましたが、国内でも複数の周波数帯の電波を使って高速通信をするキャリアアグリゲーションなどに使われています。
W-CDMAとは
W-CDMAはドコモのFOMAやソフトバンクの3Gで使われている通信方式です。”B”はBand(バンド)と読みます。
もしスマホにSIMカードを入れても通話や通信ができない場合、SIMカードの事業者とスマホの対応バンドが違う可能性が考えられます。また一部のバンドしか対応していない場合、都市部以外で圏外になりやすい、混雑した場所で繋がりにくいなどの可能性があります。
SIMフリースマホを利用する前にはスペック表の対応バンドを見る癖をつけてみてください。キャリアで購入した機種のSIMロックを解除して格安SIMで利用する場合にも、対応バンドの確認はとても重要です。
キャリアごとの対応バンドは?
限りある通信の周波数を有効に使うため、キャリアごとに使える周波数が割り当てられ、バンドが決まっています。それでは、ドコモ、au、ソフトバンクの回線を見ていきましょう。
ドコモ回線の場合
- LTE対応バンド
- B28/B19/B21/B3/B1/B42
- 3G(W-CDMA)対応バンド
- B6・19/B1
ドコモの対応バンドや周波数は多くのSIMフリースマホで対応しています。そのため、国内で販売されるSIMフリースマホでドコモの回線が利用できない端末はほとんどないと考えてください。日本に流通しているということは、最低限ドコモ回線には対応している、ということです。
ドコモの対応バンドの中で重要なのは、B1(バンド1)です。このバンドに対応していない場合は電波が届く範囲が少なくなり、あまりおすすめできません。また、B3(バンド3)は東名阪で高速通信ができるもの。東名阪で使うなら対応しているといいでしょう。B19(バンド19)はいわゆるプラチナバンドと呼ばれる、屋内などでもよくつながる周波数帯です。
W-CDMAのバンドはLTEでの通信ができない山間部などで3Gで通信をする際に利用します。多くの場合SIMフリースマホではW-CDMAに対応していますが、非対応の場合はLTEのエリアでのみ利用可能ですので注意しましょう。
au回線の場合
- LTE対応バンド
- B28/B18・26/B11/B1/B3/B42
au回線はプラチナバンドと呼ばれる低周波数帯のB18・26を広く展開してます。B11は都市部中心の一般流通モデル、B42は通信速度は速いもののエリアが限られます。
また、auは2022年3月末に3Gサービスを終了しているため、3Gを使用した音声通話はできなくなっていることにも注意が必要でしょう。
ソフトバンク回線の場合
- LTE対応バンド
- B28/B8/B11/B1/42
- 3G対応バンド
- B1/B8
バンド1に対応している関係上、ドコモが利用できる多くの端末でソフトバンクも利用できます。ただしソフトバンクの発行するAndroid向けSIMカードは、SIMフリースマホでの利用ができない場合があります。そもそも、格安SIMのソフトバンク回線はiPhone用がメインです。iPhoneは対応バンドが広いので、iPhone用のソフトバンクのSIMを契約して使えば問題ありません。
楽天モバイルの場合の場合
- LTE対応バンド
- B3/B18
楽天モバイルは、2020年にUN-LIMITプランを発表しました。メインとなる楽天回線はBand 3、パートナーのau回線はBand 18が割り当てられています。
楽天モバイルを自社回線につなぐ際は、端末もB3(バンド3)に対応している事、au回線につなぐ際は、B18(バンド18)に対応した端末を用意しましょう。
山間部でもつながるB19(バンド19)には対応していません。しかし、楽天モバイルは対応エリアを今後、低軌道衛星「SpaceMobile」を用いて電波が届きにくい山間部などへ電波を飛ばし人口カバー率100%をめざしていくと宣言しています。
対応バンドが幅広いSIMフリースマホ5選!
SIMフリースマホの中でも、対応バンドが多いものについて紹介します。対応バンドが多ければ、それだけ幅広いSIMで利用できるので、国内外問わずスマホを使う方は対応バンドの多いSIMフリースマホを契約しましょう。
HTC U12+
- 対応バンド
- FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B8/B11/B12/B13/B17/B18/B19/B21/B26/B28
- TD-LTE:B38/B41/B42
- W-CDMA:B1/B2/B4/B5/B6/B8/B19
まず紹介するのは、台湾を拠点とするスマホメーカー・HTCのU12+です。対応バンドは広くほとんどのキャリアのLTEに対応しています。ただしauのみ、2018年8月時点でau VoLTE SIMが使えるかどうかは不明です。海外メーカーのスマホということもあり、幅広いバンドに対応していることが分かります。
iPhone SE
- 対応バンド
- FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B25/B26/B28
- TD-LTE:B38/B39/B40/B41
- W-CDMA:B6・19/B8/B1
iPhone SEの対応バンドは上記の通りです。3大キャリアすべてのバンドに対応しています。ただし、キャリアアグリゲーションと、日本固有のバンドであるバンド11、21には非対応です。それでも多くのバンドを安定して掴めるので、対応バンドに苦しむことは少ないといえるでしょう。
Moto G5s Plus
- 対応バンド
- FDD-LTE:B1/B3/B5/B7/B8/B18/B19/B20/B26/B28/B38/B40/B41
- TD-LTE:B38/B40/B41
- W-CDMA:B1/B2/B5/B8/B6・19
Moto G5s Plusの対応バンドは上記の通りです。ドコモ、ソフトバンク、ワイモバイルのLTEに広く対応しています。
ZenFone 5
- 対応バンド
- FDD-LTE:B1/B2/B3/B5/B7/B8/B18/B19/B28
- TD-LTE:B38/B39/B41
- W-CDMA:B1/B2/B3/B5/B6/B8/B19
ZenFone 5の対応バンドは上記の通りです。3大キャリアの主要なバンドすべてに対応している、バランスの取れたスマホです。キャリアアグリゲーションは2波まで対応しています。
HUAWEI P20 lite
- 対応バンド
- FDD-LTE:B1/B3/B5/B7/B8/B18/B19/B26/B28
- TD-LTE:B41
- W-CDMA:B1/B2/B5/B6/B8/B19
HUAWEI P20 liteの対応バンドは上記の通りです。3大キャリアのLTEバンドに対応しており、どのMVNOでも使いやすいです。特に欠点がないため、電波が掴みにくいということは少ないでしょう。
SIMフリースマホの対応バンドが心配ならセット購入しよう
SIMフリースマホ選びで重要な対応バンドについて解説、幅広い対応バンドのあるSIMフリースマホを紹介しました。
SIMフリースマホと格安SIMの対応バンドの組み合わせが心配であれば機種と一緒にご紹介したMVNOでのセット購入がおすすめです。セットで購入ならきちんと動作確認のとれている対応機種を手軽に入手できるのはもちろん、セット購入向けのさまざまなキャンペーンが用意されています。これからSIMフリースマホを買って格安SIMに乗り換える方はぜひセット購入もあわせて検討してみてくださいね。