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NifMoが6月からIP電話の通話定額制を導入

更新日:2020.03.25

ニフティが展開するMVNOブランド「NifMo」が、2015年夏に「し放題」をキーワードに3つのサービスをスタートさせると先日のCM発表記者会見で明らかにしています。そのうちの1つ「通話し放題」は、IP電話を利用するとはいえMVNOで通話定額プランが実現するのはこれが初めてとなる予定です。

ニフティが展開するMVNOブランド「NifMo」が、2015年夏に「し放題」をキーワードに3つのサービスをスタートさせると先日のCM発表記者会見で明らかにしています。そのうちの1つ「通話し放題」は、IP電話を利用するとはいえMVNOで通話定額プランが実現するのはこれが初めてとなる予定です。

今回は最近高速データ通信容量の増量も発表し、何かと勢いのあるNifMoが展開予定の「し放題」をご紹介しましょう。

NifMoが始める「IP電話の通話し放題」

3つの「し放題」のうち最も注目を集めているのは「通話し放題」でしょう。

IP電話のあらまし

NifMoは2015年夏を目途に、IP電話の通話し放題サービスを始める予定です。

ご存じのようにドコモやauといったキャリアでは通話定額サービスがもはや当たり前のものとなっています。これは月額2700円を支払えば国内通話が24時間、通話先が一般加入電話であろうが携帯電話であろうが通話料が無料になる、というものですが、残念なことにMVNOの世界ではこの通話定額サービスがありません。そのためNifMoが予定している通話定額サービスは、MVNO史上初の試みということになります。

しかしこのNifMoの通話定額サービスは、IP電話によるものになるようです。

IP電話とは、簡単に言ってしまうと音声をパケットに変換してインターネット回線を通じて会話を行う、という仕組みの電話のことです。IP電話には一般加入電話と同じ番号を使うタイプの「0ABJ型IP電話」と、050で始まる電話番号が付与される「050型IP電話」の2種類がありますが、ここでは後者の050型IP電話のことを「IP電話」と表記します。かつてはパソコン同士での会話で使われることが主流でしたが、今では一般家庭やオフィスの固定電話として使われることも多くなっています。最近ではスマホアプリを使うことによって通話をすることが出来るようになっており、MVNOのデータ通信専用SIMを挿しているスマホでは音声通話機能の代替手段としてこのIP電話を使うこともあります。

IP電話のメリットは、通話料が安いところにあります。既存の電話網のように専用の大規模な設備を揃える必要がないからです。その上、同じIP電話を利用している利用者同士であれば無料で通話出来るものも数多くあります。

一方のデメリットですが、これは通話品質が一定ではないということです。IP電話の通話品質は、利用しているインターネット回線の品質と密接に関係してきます。例えばインターネット回線の速度が遅い、接続が途切れ途切れになる、という場合はIP電話を使った通話も音声遅延が発生したり、通話の途中で切断されてしまったり、という状態になります。よく「IP電話は通話品質が悪い」と言う人がいますが、これはIP電話そのものの本質的な問題というよりも、使用しているインターネット回線自体に問題があるというのが正しいように思います。

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IP電話同士でなくても通話定額に

NifMoが始める通話定額サービスはIP電話の仕組みを用いるものになり、NifMoの独自の「NifMoでんわ」というアプリを使って通話を行うようです。

前述のように、一般的にIP電話では「同じサービスを使っている者同士」の通話が無料となるケースはかつてもありました。しかしNifMoが行う通話定額サービスの画期的なところは「固定電話宛ても携帯電話宛ても無料になる」ということです。これは今までどの会社もやっていないサービスとなります。

例えば代表的なIP電話サービスの1つである「050 plus」の場合、固定電話宛ての通話は8.64円/3分です。携帯電話宛ての通話は17.28円/1分です。これでも20円/30秒が相場のMVNOの格安SIMの通話料に比べれば格段に安いわけですが、NifMoの通話定額サービスを使うとこれらが全て無料になることになります。

NifMoではこの通話定額サービスを「他社の通話定額の半額で」提供すると明言しています。

この「他社」が携帯3キャリアを指すとしたら2700円の半額、つまり1350円程度でIP電話の通話定額が実現することになります。

IP電話の通話定額は歓迎されるのか

050の番号で始まるIP電話が、完全に090で始まる携帯電話の代替手段になり得るか、というと、それは難しい、というのが正直なところです。何故なら050の番号で始まるIP電話では110番、119番にかけることが出来ないという致命的なデメリットがあるからです。身に着けて持ち歩く携帯電話で使う電話が緊急通報に使えないというのでは困ります。スマホに050アプリを入れてIP電話を使っている人は少なくないですが、その多くは何らかの形で090で始まる携帯電話の番号も同時に持っていると思われます。つまり「サブとしての電話」という域を出ていない、と言えるでしょう。

そうなると競合してくるのは携帯電話よりもむしろLINEの無料通話機能や有料のLINE電話、あるいはSkypeやカカオトークといったサービスになってくると思われます。これらはIP電話のように電話番号を付与されるものではありませんし、相手のアカウント名がわからないと発信出来ない、相手と「お友達」になっていないと発信出来ない、発信は出来るが着信は出来ない、などサービスによって様々な問題点はあるものの、家族や友人といった身近な人たちと音声をやり取りするのにそれほど不自由はありません。しかもLINE電話などを除けば多くが無料で使うことが出来ます。これらを使わずに「NifMoでんわ」を使う積極的な理由が見つからなければ、いくら通話定額といっても「NifMoでんわ」を普及させるのは難しいかもしれません。

逆に、例えば他のIP電話やLINE、Skypeを大きく凌ぐほど通話品質が安定している、といったメリットがあればじわじわと人気に火がつく可能性もあります。

IP電話はユーザーの間ではまだまだLINEやSkypeと同列の扱いをされているのが現状だと思うので、これらとの差別化をいかに図れるか、が非常に重要なポイントとなるでしょう。

「NifMoプリント」と「NifMoバリュープログラム」機能追加

他にも気になる「し放題」が2つ発表されています。

スマホの写真を印刷し放題

NifMoがIP電話の通話し放題と同時に打ち出したもう1つの「し放題」が「NifMoプリント」というプリントサービスです。

これはスマホで撮影した写真を専用アプリを使ってプリントを申し込めば、プリント写真が毎月自動的に届く、というサービスです。詳しい情報がまだ発表されていませんが、一定の料金を払うと一定の枚数を上限にプリントが無料になる、というサービスだと思われます。

家庭用プリンタがそれなりに普及している中でどれだけのニーズがこのサービスのあるのかは不明です。しかし「スマホで撮影した写真を印刷したいがその方法がわからない」という層が存在していることは間違いありませんし、大手家電量販店のデジカメセルフ印刷コーナーには常に大勢の人がいるのも事実です。今後、例えばスマホ初心者の高齢者を取り込もうとする際にはアピールポイントの1つになるような気がします。

焼肉を食べると携帯代が無料に?

これは「何放題」になるのかよくわかりませんが、どうも「NifMoバリュープログラム」のポイント対象店舗に飲食店が追加されるようです。

NifMoバリュープログラム

出典:NIFTY Corporation

NifMoには「NifMoバリュープログラム」というサービスがあり、これはNifMoと提携しているネットショップで買い物をしたり、お勧めのアプリをダウンロードすると一定の割合で割引還元が行われる、というものです。

ショッピングに対する還元率はおおよそ0.9%から10%となっています。

NifMoが先日発表したところによると、2015年1月時点でのユーザー1人あたりの平均還元額が約400円だったそうです。NifMoの最も安いプランが月額900円なので、400円の還元があれば500円で利用出来ることになります。NifMoの料金は他社と比べると若干高い面がありますが、このような割引があることを考えると一概に「高い」とは言い切れないでしょう。還元額が最も多かったユーザーは、何と1万円以上も還元を受けているそうです。

そしてこの「NifMoバリュープログラム」の対象店舗が、どうも飲食店にも拡大するようです。今までの対象店舗はネットショップが中心でしたが、もしも私たちがよく使うようなチェーン店などが対象店舗に入ってくるようだとかなりお得にNifMoを使える可能性が出てきます。記者会見では「焼き肉4人前で10000円の支払いに対して還元率50%で5000円が割引還元される」という画像が紹介されていましたが、これがもし現実のものであれば「1回の外食でその月の携帯代がタダになる」ということになります。1日も早い詳細の発表が待たれるところです。

NifmoがIP電話を通話定額に まとめ

ニフティの三竹兼司社長は、NifMoを「単なる格安スマホではなく付加価値となるサービスとともに提供する、次世代ローコストスマホ」と位置付けています。MVNO間の競争が激しくなり、各社とも高速データ通信容量を増量するなど必死ですが、NifMoのような他社にはない付加価値を提供する、というアプローチも面白いのではないでしょうか。今回ご紹介した3つの「し放題」の全貌はこれから続々と明らかになると思われますが、非常に楽しみですね。

公式サイト:NifMo(ニフモ) SIM
公式サイト:NifMo(ニフモ) スマホセット

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