MVNOへのSIMロック解除なし乗り換えは2017年から!
総務省が制定するスマホのガイドラインに新しい条件が加わりました。そのことによって何が変わるのかをまとめました。
この記事の目次
総務省のスマホに対するガイドラインが新たに改定されました。総務省が提示するMVNOへのSIMロック解除の条件緩和やMVNOでスマホを利用する場合の条件に変更が加わりました。ユーザーにとって朗報もありますが、残念な内容もあり一方的に消費者にとっていいことばかりではないようです。
SIMロック解除をせずに格安SIMをつかえる?
現在販売されているスマホや今まで販売されてきたスマホはSIMロック解除せずに使うことができるのでしょうか?
ドコモのスマホはSIMロック解除をしなくてもMVNOを使える
現在までドコモで販売されてきたスマホはMVNO、即ち格安SIMで使うことは可能です。ドコモの場合は販売してきたスマホをそのままドコモ回線を使うMVNOで利用することが可能です。ドコモのSIMカードには大きさ以外の種類分けがありません。3G回線、LTE回線、VoLTE回線を一つのSIMカードで実現するように作られています。
MVNO側でも同じSIMカードを使っていて、ドコモのスマホにドコモ回線を使うMVNOのSIMカードをセットするとドコモのSIMカードとして認識して動作するようになっています。
これはドコモのスマホを使う方にとってはとても有益でSIMロック解除など面倒な手続きは一切なく使うことができます。
auのスマホはSIMロック解除が必要なスマホもある
auのスマホの場合はau回線のMVNOで使う場合でもSIMロック解除が必要な場合もあります。
auの場合は大まかに3G対応SIM、LTE対応SIM、VoLTE対応SIMの3種類があります。このうちLTE対応SIMが使えるauスマホはSIMロック解除の必要がなくau回線のMVNOが発行するLTE対応SIMカードをセットすればauのSIMカードとして動作します。
現在mineo(マイネオ)、UQモバイルではLTE対応のSIMカードを発行しており、auのスマホで利用することができます。
しかし、VoLTE対応のSIMカードの場合はSIMロック解除が必要になります。au回線のMVNOが発行するVoLTE対応SIMカードをauのVoLTE対応スマホにセットしても動作しません。それはスマホ自体に細工が施してあるからです。auが直接発行するVoLTESIMとMVNOが発行するVoLTESIMは書き込まれている内容に少し違いがあるためと思われます。
mineo、UQモバイル、IIJmio(みおふぉん)でVoLTE対応スマホを使う場合は必ずSIMロック解除が必要になります。
3G対応のみのSIMカードはau回線のMVNOでは取り扱っていません。auはMVNOに3G回線でのデータ通信は貸与しない方針を打ち出しています。VoLTEが主流になってきていることから、今後3G回線を停波する予定があるためです。
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ソフトバンクのスマホはSIMロック解除が必要
ソフトバンクのスマホはMVNOで使うことができるのでしょうか?もちろんSIMロック解除すればドコモ回線、au回線のMVNOで利用することは可能です。ではソフトバンク回線のMVNOではどうなのでしょうか?
ソフトバンク回線のMVNOはローカルMVNOのHitスマホがあります。Hitスマホではソフトバンク回線を扱っていますが、ソフトバンクのスマホ使う場合、SIMロック解除が必要とされています。ソフトバンクのどのスマホでも必ずSIMロック解除は必要です。
新しい総務省のガイドラインがほぼ決定
新しい総務省のガイドラインではSIMロック解除に関する内容に変更が加わり、格安SIMが同じ回線のMVNOとなる場合はSIMロック解除は必要なくなります。
SIMロック解除しなくてもMVNOが使えるよう義務付け
現在ではauの場合、VoLTE対応のスマホはSIMロック解除をしないとVoLTESIMが使えません。ソフトバンクの場合はSIMロック解除しないとどんなMVNOのSIMでも使えません。
ここに総務省のメスが入り、今後はSIMロック解除しなくてもauのスマホならau回線のMVNOを使うことができます。ソフトバンクも同じで、SIMロック解除しなくてもソフトバンク回線のMVNOではソフトバンクのスマホが使えるようになります。
このガイドラインの実施は2017年8月1日以降に販売されたスマホから開始される予定です。
今まで販売されたスマホはSIMロック解除が必要
今まで販売されてきたスマホは今まで通りSIMロック解除が必要となります。au、ソフトバンクではSIMロックが解除できないスマホも当然たくさん販売してきています。auはVoLTE対応機種に限った話でVoLTE対応機種の多くはSIMロック解除に対応できますから、しばらく待てばSIMロック解除してMVNOで使うことができます。
しかし、ソフトバンクの場合は違います。今まで販売してきたSIMロック解除できないスマホは一切利用ができないことが確定されてしまいました。
b-mobileの思惑は外れてしまった
ソフトバンクとSIMロック解除について意見がすれ違っていたb-mobileは残念ながら思惑が完全に外れてしまったことになります。
b-mobileはソフトバンク回線のMVNOサービスを開始するためにソフトバンクに申請を出していましたが、SIMロック解除しないとソフトバンクのスマホは利用できないという条件に対して、ドコモ、auはSIMロック解除しなくてもスマホが使えるのにソフトバンクだけSIMロック解除が必要というのはMVNOに対して否定的であると意見をしていました。
そのためソフトバンクに対してSIMロック解除しなくてもソフトバンク回線のMVNOで使えるように改めるべきと訴えていました。
2017年8月1日以降はb-mobileの申請通りにSIMロック解除を必要とせずにMVNOの利用が可能になるのですが、現在まで発売されていたソフトバンクのスマホもSIMロック解除せずにMVNOで使えるようにしたいとb-mobileは思っていたのです。しかし、味方になると思っていた総務省のガイドラインの当ては外れてしまいました。
ソフトバンクユーザーにとっては2015年5月以前に発売されたSIMロック解除できないスマホもMVNOで利用できるようになるかもしれないと期待していた内容だけに残念な気持ちでいっぱいだと思います。
SIMロック解除の期間が短縮
2017年12月からSIMロック解除の期間が一部短縮になることが決まりました。契約時にスマホを一括購入した方のみすぐにSIMロック解除が可能となります。
分割購入の場合でも100日間程度でSIMロック解除が可能になる見通しとなっています。
スマホの価格が上がる
総務省のガイドラインではスマホの価格についても改定がありました。
一部スマホでは値上がりも
現在ではスマホの下取りも一般化され、契約時に以前のスマホを下取りし、その金額分を新しいスマホから値引きできる制度があります。
その下取り価格と新しいスマホの価格が同じ価格に設定されていることもあり、実質的に0円以下で販売されていることも珍しくはありませんでした。
今後は下取りする端末の価格に対して最新の端末の価格が下回ることの内容に是正されます。これは実質的に値上がりにも繋がる可能性があります。
MVNOへのSIMロック解除なし乗り換えは2017年から!まとめ
ソフトバンクが販売してきたSIMロック解除できないスマホは今後もMVNOでは利用できない方向となります。今後はスマホの値上がりもあるでしょうから早めに新しいスマホを購入しておいた方がいいかもしれません。SIMロック解除できないソフトバンクのスマホを使っている方は格安スマホに乗り換えましょう。