今あえてZenFone 5(A500KL)をレビューして良さを再確認しよう

今SIMフリースマホとして世界的に大きな注目を集めているのがASUSの「ZenFone 2」ですが、前モデルの「ZenFone 5」もハイコストパフォーマンスなSIMフリースマホとして大評判でした。そこで今回はZenFone 2の日本国内発売を前に、あえてZenFone の良さをレビューしてみたいと思います。
この記事の目次
今SIMフリースマホとして世界的に大きな注目を集めているのがASUSの「ZenFone 2」です。ZenFone 2がここまで注目される理由は、何と言っても前モデルの「ZenFone 5(A500KL)」がハイコストパフォーマンスなSIMフリースマホとして大評判だったから、ということに尽きます。
そこで今回は、日本国内でも4月以降に発売予定のZenFone 2が話題になっている今だからこそ、あえてZenFone 5(A500KL)をレビューしての良さを再確認してみたいと思います。
2015年3月の記事です。記事をご覧になるタイミングによっては、販売終了・価格改定となっている場合がございます。
2018年に発売された新ZenFone 5(ZE620KL)の詳細はこちら
2018年に発売された新ZenFone 5(ZE620KL)のレビューはこちら
ZenFone 5(A500KL)とはどんなSIMフリースマホ?
ZenFone 5の後継となるZenFone 2は既に本国台湾では2015年3月9日に発売されており、日本国内での発売は4月以降の予定になっています。
そんな時期にあえてZenFone 5に注目する理由は2つ。まず1つは「評価が既に固まっている」ということです。
ZenFone 5はハイスペックなのにも関わらず非常に買いやすい価格だったことから大ヒットした端末です。世界中で多くのユーザーがレビューを行っていますので、良い点も悪い点も洗いざらい出ている状態です。これから買うにあたってはこれらの評判を十分検討した上で決めることが出来るわけです。つまりわかった上で買うので大きな失敗は少ないはずです。
そしてもう1つの理由は「ZenFone 2の登場でZenFone 5が買いやすくなる可能性が高い」ということです。
新モデルが出ると旧モデルが在庫処分のために価格を下げて売られるのは世の常です。ZenFone 5は人気モデルなのでどれくらいの在庫があるのかは不明ですが、ZenFone 2の登場に伴って多少価格が下がることが考えられます。そして新品以上に買いやすくなる可能性があるのは中古です。ZenFone 5のユーザーが、ZenFone 2を新たに購入するためにZenFone 5を売った上で買うことが考えられ、中古スマホ市場に一時的にZenFone 5の在庫が増えるかもしれません。そうなれば価格は今よりも下がると思われます。
ZenFone 5はZenFone 2が出た後でも十分現役のスマホとして使えるだけのスペックを備えているので、安くて良い端末を探している人には「今だからこそ非常にお勧め出来るSIMフリースマホ」ということが出来るわけです。
ZenFone 5(A500KL)のスペックを確認しよう
それではまず最初にZenFone 5の基本的なスペックをおさらいしておきましょう。
ZenFone 5のスペック
ZenFone 5 (A500KL) | |
---|---|
OS | Android 4.4 Kitkat |
ディスプレイ | IPS ゴリラガラス3 5.0インチ 1280×720 |
CPU | Snapdragon 400 MSM8926 1.2GHz クアッドコア |
RAM | 2GB |
内蔵ストレージ | 16GB/32GB |
対応メディア | microSDXC、(最大64GB) |
おサイフケータイ | × |
防水/防塵 | -/- |
ワンセグ/フルセグ | × |
カメラ | 前面200万画素 背面800万画素 |
サイズ(H×W×T) | 148.2mmx72.8mmx10.34mm |
重さ | 145g |
バッテリー | 2110mAh |
カラーバリエーション | ブラック、ホワイト、レッド、ゴールド |
16GBモデル | 28944円 |
32GBモデル | 32184円 |
※価格は2015年3月27日時点のASUSオンラインショップでのもの
ZenFone 5は各国向けに複数のモデルが存在しますが、上記スペックは日本向けの「A500KL」という型番のものになります。
最新のスマホと比べてスペック的に劣っているところを挙げると、CPUのクロック数が少ない点と背面カメラの画素数が少ない点、バッテリーの容量が少ない点だと思います。これはZenFone 5が2014年7月と今から8か月前の発売であること、ハイエンドモデルではなくあくまでもミドルエンドモデルであるという位置づけである以上致し方のないところだと思います。
内蔵ストレージが16GBのモデルと32GBのモデルでは3,240円の差がありますが、今は64GBのmicroSDXCカードが約3,000円から購入することが出来ます。3,240円払って内蔵ストレージを32GBにするのと、16GBモデルを買って64GBのmicroSDXCを3,000円で買ってトータル80GBにするとではどちらが良いのか、悩ましいところです。もちろん32GBモデルを買った上で64GBのmicroSDXCも買う、というのがベストだとは思いますが、後は使い方次第といったところでしょう。ただ、パソコン等からスマホにデータを移動させる場合、スマホ本体をパソコンに繋ぐよりはmicroSDXCカードへ書き込みをした方が楽ではあると思います。


どのくらいおトクなの?
をもとに算出
プランをみつけよう
ZenFone 5(A500KL)の良い点、悪い点
それではZenFone 5についてよく言われる良い点、悪い点をざっと挙げてみましょう。
- ZenFone 5の良い点
- 安い
- CPUのクロック数が少ない割にはとにかくサクサクと良く動く
- ATOKがプリインストールされている
- 主要MVNOのAPNがプリセットされている
- 「ASUS ZenUI」が使いやすい
- ZenFone 5の悪い点
- 画面サイズの割に本体が大きくて重い
- 液晶が暗い、あまり鮮明ではない
- カメラの画質があまり良くない
- 裏ブタが開けにくい
まず「良い点」ですが、「安い」と「サクサク動く」は多くのレビューで共通して見られる意見です。ZenFone 5が発売された当時の直接的なライバルモデルの1つがグーグルとLGが共同開発した「Nexus 5」でしたが、こちらは16GBで39,800円。32GBで44,800円でした。ZenFone 5の方が後発だったとはいえ10,000円以上も安い値段で発売したのは驚きです。「サクサク動く」というのは「CPUのクロック数の割には」という前提がつくこともありますが、こちらもよくレビューで見られる意見です。これはひとえにASUSが上手にバランスを取ってチューニングしたことに依るものでしょう。つまり「ASUSの作り方が上手い」ということです。
MVNOのAPNについては購入した時点で17のMVNOがプリセットされています。MVNOの格安SIMを使う際に面倒な作業の1つがこの「端末へのAPN設定」ですが、ZenFone 5はその手間を省いてくれるわけです。
「ASUS ZenUI」はASUSが独自開発したユーザーインターフェースで、プリインストールされています。メーカーが作ったこの手のものはユーザーから敬遠されることもある中で、「ASUS ZenUI」は使っているユーザが非常に多くいるようです。
出典:ASUS
次に悪い点ですが、端末の大きさは気になるところです。最近のスマホは画面の上下左右のスペースがあまりありませんが、ZenFone 5は画面の上下左右全てが大きなスペースに囲われており、これが端末全体の大きさや重さに繋がっています。
出典:ASUS
液晶はHDではあるもののそれほど鮮明な印象はありません。特にiPhone 6のRetina HDディスプレイなどと比べるとその差は歴然としています。これは液晶の明るさを最大限にまで上げても鮮明さはあまり変わらないため、ここは妥協するしかなさそうです。
カメラ性能についてはそもそも背面カメラの画素数が小さいためにどうしようもないと言えます。カメラを頻繁に使う人にとっては気になる点ですが、逆にほとんど使わない人にとっては関係ありません。
裏ブタについては正しい開け方を知れば問題ありません。ZenFone 5の裏ブタは画面を上に向けた状態で本体を持って、外周のくぼみに爪を引っ掛けた後に周囲をなぞるようにすれば自然にパカっと開きます。爪を引っ掛けた状態で無理にフタを上に引き上げようとすると非常に開けにくく、最悪の場合はフタを破損してしまうので要注意です。
MVNOのSIMとセットで販売されるZenFone 5(A500KL)
ZenFone 5は楽天モバイル、NifMo(ニフモ)、hi-ho LTE typeD(ハイホー)、DMM mobile(DMMモバイル)などのMVNOで格安SIMの契約とセットで販売が行われています。
楽天モバイルには8GBモデルも存在
出典:楽天モバイル
楽天モバイルでは全ての料金プランの申し込みと同時にZenFone 5を購入することが出来ます。取り扱いがあるのは8GBモデルと32GBモデルの2つです。8GBモデルはASUS公式のオンラインショップでは取扱がありませんが、これはMVNO向けに供給される特別なモデルとなっています。そして楽天モバイルでは16GBモデルの取り扱いがありません。
価格は8GBモデルが26,400円、32GBモデルが29,800円となっています。32GBモデルはASUSオンラインショップでは32,184円ですので、2,384円安く購入することが出来ます。また、8GBモデルを購入すると楽天ポイントが1,000ポイントつきますので、実質的な価格は25,400円になります。なお、2015年4月30日までの期間限定で「8GBモデルのブラック」を購入した人限定で16GBのSDカードがプレゼントされます。
NifMoはシェルカバーと保護フィルムつき
出典:NifMo(ニフモ)
NifMoも楽天モバイル同様全てのプランで同時にZenFone 5を購入することが出来ます。取り扱いがあるのは16GBモデルのみです。ポリカーボネート製のシェルカバーと保護フィルムがついてきますが、価格は31,112円とASUSオンラインショップより2,168円高くなっています。
なお、NifMoは端末の分割払いが可能となっており、24回分割の場合は月々1,297円の24回払いとなります。
公式サイト:NifMo(ニフモ)
hi-hoはミニマムスタートプラン限定
hi-hoで格安SIMの契約と同時にZenFone 5を買う場合、「hi-ho LTE typeD ミニマムスタート with ZenFone 5【LTE】」というコースに申し込む必要があります。このコースは2GBの高速データ通信が出来、端末代金込みで月々1,980円となりますが、最低利用期間が2年となっています。また、この価格はあくまでもデータ通信専用SIMのものなので、音声通話対応SIMを使う場合は700円が加算されることになります。提供されるモデルは16GBモデルです。
本来933円のコースを1,980円で提供していますので、差額は1,047円になります。24回だと25,128円となり、これが事実上の端末価格と考えることが出来ます。ASUSオンラインショップと比べると3,816円安く購入することが出来る計算になります。しかし2年の最低利用期間と契約解除料の高さ(サービス開始月が36,660円で1か月経過するごとに1,303円ずつ安くなっていく)を考えると必ずしも手放しでは喜べないでしょう。
DMM mobileも全プラン申し込み可能
出典:DMM
DMM mobileは全プランで申し込み時にZenFone 5を購入することが出来ます。提供されるのは16GBモデルのみ、本体価格は31,000円、24回分割で購入する場合は月々1,395円の24回払いとなります。分割で購入した場合はトータルの支払い額が33,480円になる点に注意が必要です。ASUSオンラインショップに比べると一括で2,056円、4,536円高くなります。分割に至ってはASUSオンラインショップで32GBモデルを買う値段(32,184円)よりも高くなってしまいます。
ZenFone 5(A500KL)をレビュー まとめ
ZenFone 5はコストパフォーマンスに優れている上に非常にバランスが取れている端末なので、初めてSIMフリースマホを使う人にも、これからMVNOの格安SIMを使おうという人にも、誰にでも安心してお勧め出来ます。ドコモで販売されていた端末と違い、テザリングが出来るという点も見逃せません。もしもMVNOの契約とセットで購入するのであれば、楽天モバイルの32GBモデルが最もお買い得度が高いと思います。楽天モバイル自体も他のMVNOに比べて料金が安いため、併せてお勧め出来るMVNOと言えます。