iPhoneが充電できないときの原因や自分でできる対処法を紹介
iPhoneを充電器にセットしておいたのに、何故か充電できていない。そんなバッテリートラブルに出会った場合に、まず調べたい不具合の原因、自分で出来る対処法、そして本格的な修理が必要なのかどうか見極める方法を、ステップ別に解説します。
iPhoneを充電器に挿しておいたのに充電できていない、ということはありませんか。
充電スピードが異様に遅い、充電されないなどiPhoneの充電に関するトラブルは、単にiPhone側の不具合が原因とは限りません。
電源や充電器、ケーブルも時には原因となるため、修理に出すとかえって高くついてしまうこともあります。
この記事ではまず原因からチェックして、自分ができる対処法を行った後で、修理が必要かどうか確かめられるように手順も含めて解説します。
iPhoneの充電ができない原因は主に3つ
充電できなくなる原因は主に3つあり、それぞれ対処法が違います。
中には見た目では不具合が分からないこともあるため、1つずつチェックしてみましょう。
充電器やケーブルの不具合
充電器や電源アダプタ、ケーブル自体に不具合が起きていて、充電できない場合があります。
たとえばケーブルの内部が切れてしまったり、接続面に不具合が生じていたり、日ごろ良く使うだけに不具合も多くなります。
特に純正品ではないものを使用している場合、まずはここを疑ってみましょう。純正品もしくは新品のケーブルや電源アダプタに変えるだけでも、不具合が解消されることがあります。
iPhone本体の不具合
まず、iPhoneは本体にバッテリーが内蔵されているため、そのバッテリーそのものの不具合も原因となる可能性があります。長く使っているiPhoneであれば、バッテリーが自然に劣化してしまい、充電できなくなっているかもしれません。
特に水分の場合は水につけていなくても、水没したのと同じ状況が続いてしまっていて、買い替えが求められるほど壊れてしまっている恐れがあります。
電源の不具合
電源として利用しているパソコンやコンセントなどに不具合が生じ、充電できていない可能性も考えられます。
また1カ所のコンセントから電源タップを使用して充電している場合、その電源タップ自体が故障している場合も考えられます。
パソコンから充電している場合は別の電源を使用してみると、充電できる場合があります。
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はじめに確認してほしいこと
充電できないことが分かると、ついつい慌ててしまいがちです。しかし一度落ち着いて、まずは次の3つの方法を試してみましょう。
コンセントがしっかりと差し込まれているか
まずはコンセントや延長ケーブルがしっかり差し込まれているか確認しましょう。意外に見落としがちなポイントのため、まずは一度コンセントを抜いて差し直してみましょう。
またしっかり差し込まれていた場合は、コンセントや差込口そのものを変えてみて下さい。コンセントの不具合や差込口の異常によって、充電が行えない場合もあるためです。
充電器やケーブルに破損がないか
充電器やケーブルを常にさしたままにしていると、ケーブルが思わぬ方向へ引かれて、負荷がかかり内部が破損してしまう場合があります。
特に曲げられることも多いコネクタ部分は劣化しやすく、断線する可能性が高いです。
見た目でも黒く変色した個所や、壊れた部分がある様なら、iPhone専用のLightningケーブルに異常がある可能性が高いです。
また異物に弱く、先端にホコリやゴミ、ペットの体毛がついたまま充電をした場合、それらがLightningケーブルの奥へ移動して充電できなくなることがあります。
試しに新しいAppleの純正ケーブルもしくは、MFi認証済みの公式ライセンス認証製品に変えてみて下さい。断線したケーブルを続けて使用することは危険なため、直ちに使用をやめましょう。
iPhoneが熱くなっていないか
充電中にiPhoneの使用を続けていて熱を帯びると、iPhoneのセーフティ機能により80%の時点で充電が止まってしまう場合があります。
一旦使用をやめて、涼しい場所へ移動させ、iPhoneの温度が下がると充電が再開されます。
またiOS 13にアップデートすると「最適化されたバッテリー充電」という機能がデフォルトでオンに設定されています。
これはiPhoneを使用している個人の生活リズムに合わせて自動的に充電量を抑えることで、リチウムイオン電池が長持ちするという機能です。
この機能がオンになっている場合、100%充電したい時でも80%で充電がストップすることがあります。
設定のバッテリーという項目にある「最適化されたバッテリー充電」からこの機能をオフにすると、充電が再開されます。
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iPhoneの充電ができないときの対処法
コンセントやケーブルにも異常はなく、充電器にも問題が見られず、またiPhoneも熱を持っていない場合は、iPhoneそのものへの対処を行います。
電源を落とし再起動させる
まずは、iPhoneの電源を落とし、再起動をしてみて下さい。充電できない具体的な理由は分からなくても、一旦再起動を行うと改善することはよくあります。
再起動の方法はiPhone X以降か、iPhone 8以前かで、端末により異なります。
再起動の方法 | |
---|---|
iPhone X以降の場合 |
|
iPhone8以前の場合 |
|
もしiPhoneがフリーズしていて、上記のような通常の再起動がおこなえない場合は、強制再起動をして下さい。こちらも端末によって手順が異なります。
強制再起動の方法 | |
---|---|
iPhone8以降の場合 |
|
iPhone7/7Plusの場合 |
|
iPhone6s以前の場合 |
|
充電ポートのホコリ等を取り除く
Lighatningケーブルに異常がない場合、iPhoneの底面にある充電ポートにホコリやゴミが詰まっていることがあります。このホコリ等を取り除くことで、再び充電できることも少なくありません。
傷つけないように、細い綿棒やねじって細くしたティッシュペーパーなど、やわらかい素材を使って丁寧に掃除してみて下さい。
他の充電方法を試してみる
普段使っている電源アダプタから、別の充電方法に変えてみましょう。たとえばコンセントだと充電できない場合は、パソコンやモバイルバッテリーで充電を試します。
iPhone 8シリーズやiPhone X以降の機種であれば、ワイヤレス充電も行ってみると良いです。どの方法で試しても充電できない場合と、どれか1つでなら充電できる場合では、故障している部分が異なります。
たとえばワイヤレス充電はできるのに、充電ケーブルを使ったコンセントからの充電が行えない場合は、充電ケーブルやコンセント、充電ポートに原因がある可能性が高いです。
一方、どの充電方法もできなければ、iPhone本体の故障が疑われます。
純正品の充電器で充電してみる
充電できない場合、純正の充電器やケーブルを使用していないことが原因になっている場合もあります。非純正の充電器やケーブルだと、iOSのアップデートに対応できず、結果として使用できなくなることがあります。
また非純正の充電ケーブルは、コネクタ部分の先端が角ばっていることがあり、これが充電ポートに傷をつけてしまう恐れもあります。
純正品は高く思われがちですが、iPhoneを故障に出す手間や費用を考えるとお得です。
アイテム | 価格(税別) |
---|---|
電源アダプタ(Apple 5W USB) | 1,800円 |
電源アダプタ(18W USB-C電源アダプタ) | 2,800円 |
ケーブル 0.5m | 1,800円 |
ケーブル 1m | 1,800円 |
ケーブル 2m | 3,500円 |
特にケーブルについては、コンビニでも購入出来るため、まずは純正品をそろえて、充電できるか試してみましょう。
電圧・電力が足りているか確認する
コンセントからではなく、パソコンのUSB経由で充電している場合、電圧が足りなくてiPhoneに充電できない場合があります。
またコンセントであっても、タコ足配線で様々な家電に繋いでいる場合や、複数ポートを使用した充電の場合も、十分な電力供給が出来ず充電が行えない可能性があります。
もしiPhoneにケーブルを指した時の音が連続して続くようなら、安定した電力が供給されていない証拠です。コンセントを変えたり、タコ足配線を解消したりして、充電器でiPhoneのみに充電を行ってみて下さい。
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それでも直らない場合は修理に出そう
どの対処法を試しても充電できず、どの原因にも当てはまらない場合は、最終手段として修理業者に依頼します。
iPhoneの修理業者と一口に言っても「非正規の修理業者」と「Appleやキャリアによる正規店」の2通りがあります。
修理業者は総務省の登録修理業者を選ぶと良い
家の近くに修理業者がある場合は、正規店より対応がスピーディーな修理業者も多いため、身近にあるようならまずはこちらに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
この時、その修理業者が総務省の「登録修理業者」かどうか調べることをおすすめします。「登録修理業者」とは、正当な修理業者を消費者が選べるように総務省が施行した「登録修理業者制度」という法律に基づいて登録された業者のことです。
取得には厳しい条件が課せられるため、違法修理や破損、低品質部品の乱用といったトラブルを避けられます。
登録修理業者を探す場合は、登録修理業者のロゴマークを表記しているかチェックするほか、総務省のホームページから検索できます。
正規店に修理を依頼する
Apple Storeや、auやSoftbankのようなキャリアのショップは、特に故障が重度な場合やApple Care+に加入している場合におすすめです。
修理はバッテリー交換を除き端末交換になる
充電できない場合、バッテリー交換を除いて全て端末交換となります。端末交換に当てはまる場合、データがすべて削除されてしまうため、事前のバックアップが必須です。
正規店に依頼した際にかかる修理費用
修理保証サービスであるApple Care+の有り無しで料金が異なり、なしだと高額になります。ここではバッテリー交換と端末交換になった場合、いくらかかるかをモデル別にまとめました。
バッテリー交換 | ||
---|---|---|
端末 | Apple Care+登録あり | Apple Care+登録なし |
| 0円 | 7,400円 |
および、その他すべての対象モデル | 0円 | 5,400円 |
端末交換 | ||
端末 | Apple Care+登録あり | Apple Care+登録なし |
iPhone XS Max、iPhone 11 Pro Max | 11,800円 | 64,800円 |
iPhone XS、iPhone X、iPhone 11 Pro | 11,800円 | 59,800円 |
iPhone XR、iPhone 11 | 11,800円 | 43,800円 |
iPhone 8 Plus | 11,800円 | 43,800円 |
iPhone 8 | 11,800円 | 37,800円 |
iPhone 7 Plus | 11,800円 | 37,800円 |
iPhone 7 | 11,800円 | 34,800円 |
iPhone 6s Plus | 11,800円 | 35,800円 |
iPhone 6s | 11,800円 | 32,800円 |
iPhone 6 Plus | 11,800円 | 35,800円 |
iPhone 6 | 11,800円 | 32,800円 |
iPhone SE、iPhone 5s、iPhone 5c | 11,800円 | 29,400円 |
表を見ると分かるように、Apple Care+に加入していないとかなり高額な費用が発生します。
スマホの修理専門業者に依頼する
iPhoneの故障修理の依頼先には、スマホの修理専門業者という選択肢もあります。費用面や修理にかかる時間で比較すると正規店よりお得ですが、今後下取りやキャリアの下取りサービスを利用している場合は、よく検討したうえで利用しましょう。
安く時間がかからず修理できるが改造扱いになる
スマホの修理業者を利用するメリットは、即日修理対応してくれる業者も多く、立ち寄るだけでお得に、充電できない不具合が解決できることです。
しかしデメリットとして、修理できても「改造扱いになる」点が挙げられます。改造扱いになった場合、今後はiPhoneの正規の修理を受けることはできません。
またキャリアによっては、下取りしてもらえない恐れもあります。下取りを含むサービスを受けている人も改造には注意が必要です。
たとえばauの「アップグレードプログラム DX」では、25ヶ月目に新機種に乗り換えることで旧機種のそれ以降の本体代金の支払いをしなくて良いというサービスです。
しかし旧機種回収時の査定で改造などが確認された場合、最大で22,000円の支払いが求められます。
修理業者へ依頼した際の費用相場
基本的に、修理業者への依頼は正規店に比べるとお得で手軽です。また修理時間も1時間程度と短く、予約せずに持ち込んだとしても請け負ってもらえる場合があります。
修理費用はもちろんそのiPhoneの状態にもよりますが、修理業者の相場価格一例を表にまとめたので参考にしてください。
端末 | コネクタ | バッテリー |
---|---|---|
iPhone 7 Plus | 8,800~9,800円 | 7,980円 |
iPhone 6s Plus | 7,980円 | – |
iPhone 6s | – | |
iPhone 6 Plus | 6,000~6,800円 | – |
iPhone6 | – |
バッテリー交換に関しては、Apple Care+に加入している場合は正規店での修理が最もお得です。
Apple Care+に加入している方は、まずは正規店でバッテリー交換が必要かどうか確認してもらうと良いでしょう。
iPhoneのおすすめ修理業者
さまざまなモデルのiPhoneに対応している、おすすめの修理業者を4つ紹介します。
iCracked
カリフォルニア州サンフランシスコに本社をもち、世界各国で行った修理のデータから適切な対応をしてくれる修理業者です。
また東京・池袋に自前の研修センターを備えており、技術力の高いスタッフがそろっています。
来店した場合、修理している様子を見守れるため、目の前で修理してほしい人におすすめです。
iPhone修理アイサポ
修理作業費込みの価格で対応してくれるほか、1度「iPhone修理アイサポ」で修理するとその後常に5%値引きを受けられる修理業者です。
また往復送料や代引き手数料も無料のため、近くに店舗がなくても郵送で依頼しやすいのが特徴です。
お得に修理したい人、近くにiPhoneの修理業者が少ない人におすすめです。
シルバーガレージ
全国各地の実店舗が駅から徒歩数分とアクセスしやすく、さらに最安保証によりお得な修理代金でバッテリー交換が受けられる修理業者です。
また修理後も3カ月間は、無料で再修理のアフターフォローを受けられます。
できるだけ費用を抑えたい人におすすめです。
ダイワンテレコム
2006年よりスマートフォンやタブレットのリユース事業を行っており、安定した価格で高品質な修理サービスが受けられる修理業者です。
関東のみならず全国各地に50店舗あり、その店舗独自のサービスやキャンペーンも広く展開しています。
また一部の店舗では、年間10万円まで何度でも修理補償してもらえるモバイル保険に月額700円で加入できます。
iPhoneを使う機会が多く、安心度を優先したい人におすすめです。
バッテリー交換費用目安 | 点検料金 | |
---|---|---|
iCraced | 5,800~9,800円 | 3,000円 |
iPhone修理アイサポ | 4,980~9,980円 | 1,000円(乾燥が必要な場合のみ) |
シルバーガレージ | 2,400~6,700円 | 要問合せ |
ダイワンテレコム | 4,800~7,300円 | 要問合せ |
公式Webサイト | 公式Webサイト | 公式Webサイト |
公式サイト |
まずは充電器や電源を確認してみよう
iPhoneが充電できない場合、正規品ではない充電器やケーブル、また電源との接触不良といった単純な原因であることも少なくありません。
充電できないとつい焦ってしまいますが、まずは充電器やケーブルのさし直しから試して、最終的にどうしても充電できなかった場合は修理店への依頼を検討しましょう。
また日ごろから、正規品のアダプタやケーブルを使って、iPhoneへの影響を最小限にしておくことをおすすめします。