光コラボを徹底比較|自分にとってぴったりなサービスを見つけよう

数多い光回線サービスのうち、特に光コラボは多くの事業者が参入しています。それゆえサービス内容や月額料金もバラエティ豊富で、一つに絞るのは簡単ではありません。ここでは厳選各社を比較し、あなたにぴったりな光コラボを絞り込むポイントを解説します。
この記事の目次
光コラボを提供する事業者は多く、それぞれが差別化のために独自のサービスや特典を設け、さらに実際に使う上での便利さやお得さにも違いがあります。
一方で利用者も、使い方は誰もが同じというわけではないため、大切なのはそれぞれの光コラボサービスを正しく知ることと、自分の使い方に合うかどうかを見極めることです。まずはその第一歩として、光コラボとは何か、その基礎知識を考えてみましょう。
光コラボの基礎知識
光コラボを比較するとき、基礎知識がある方が断然有利です。これから長く利用するだろう光回線を、より快適に納得して使うために知っておくと便利なことばかりですから、一つずつじっくりチェックしていきましょう。
光コラボとはどんなサービスか
光コラボとは「光コラボレーション」の略で、光コラボレーション事業者(以下光コラボ事業者)が、NTT西日本・東日本が提供する光回線を使い、それに自社のサービスを組み合わせて独自の光回線契約として提供するサービスです。
NTTはもともと光回線サービスを提供していますが、光コラボはそれに加えて利用機器を無償で提供したり、独自の料金など、NTTに比べ利用するメリットが高いといわれます。
光コラボに契約するメリット
NTTの提供する光回線サービスは、回線利用契約とは別に、ネット利用のためのプロバイダサービス契約が必要です。そのため月額料金の支払いも、トラブルの際の問い合わせも窓口は別になるなど面倒な面がありました。
ところが光コラボは、それらをまとめて提供するので、料金の請求書も引き落としも1つにまとめられ、光回線のトラブルかプロバイダのトラブルかを区別しなくても、まとめて光コラボ事業者のサポートに尋ねれば済むようになっています。
また、使っているのは同じNTTの光回線ですから、速度や安定性などの品質はNTTのサービスと基本的に同等です。光コラボとは「信頼性の高いNTTの光回線をお得に使える」サービスであるといえます。
光コラボに契約するデメリット
光コラボに契約する場合のデメリットは、「使っていたNTTの光回線サービスを光コラボに乗り換える(転用する)」場合に起こる、例えば以下のようなことが挙げられます。
- NTT西日本が提供するセキュリティ対策ツールが、転用先の光コラボ事業者によっては無料でなくなる
- NTT光回線の利用中にもらったメンバーズポイントは転用後消滅してしまう
- NTT光回線から光コラボに転用したら、その後NTT光回線や他の光コラボには転用できなくなる
1つ目と2つ目は、転用前にきちんと対策し、ポイントは使い切ってしまえば問題はありませんが、3つ目の「同じNTT光回線でも再転用できない」ことはやや以外に感じられるかもしれません。ただ制限がある以上はそれに則り、再転用する必要がないようよく調べてから契約しましょう。
マンションやアパートは使える回線に制限
マンションやアパートは、一戸建て住宅と違い部屋ごとに個別の回線を引くわけではない場合には注意が必要です。集合住宅の多くは、一度建物の共用スペースに光回線を引き込み、そこから各部屋に分岐させて利用します。設備いかんによっては対応している回線が限られ、それ以外は契約できないこともあります。
集合住宅で事前に確認すべきことは次の2つです。
1つ目はネットで住所をエリア検索すればすぐにわかります。また2つ目も大家さんや管理会社に問い合わせたり、契約を考えている光コラボ事業者に確認すれば解決します。
光コラボの集合住宅タイプに対応していれば、もともと建物自体が対応しているので契約を進めても問題ありません。もし集合住宅タイプに非対応なら個別に戸建タイプで契約することになります。
気をつけなくてはならないのが、この場合必ず大家さんか管理会社から許可を得なくてはならないということです。無許可で契約を進め設置工事をしてしまうとトラブルになる可能性がありますから絶対に避けなくてはなりません。
光コラボの各社を比較する3つのポイント
光コラボ事業者はそれぞれ競うようにサービスを向上させています。ただ、もともと同じNTTの光回線を使っているのですから基本的な性能は同等なので、一社に絞り込む最も大きな理由はやはり「どれほどお得か」ということになるでしょう。
月額の基本利用料
各社の比較の際、最も基本的な要素はこの月額の基本利用料です。設置する建物の種類によって金額が違い、一戸建て住宅用の「戸建タイプ」が5,200円ほど、アパート・マンションなどの「集合住宅タイプ」が4,000円ほどが相場で、どの事業者も共通して戸建タイプの方が高く設定されています。
スマホのキャリアとのセット割引
光コラボはスマホ・携帯電話と切っても切れない関係があります。そのためスマホの大手キャリアが光コラボを提供していることが多く、セットで使ってもらうために各社は割引サービス「セット割」を設けています。
セット割が適用されれば、それぞれスマホの契約プランに定められた以下の金額が、それぞれ登録した家族全員の月額料金から割り引かれます。ただプランによっては割引がない場合もあります。
単に光コラボの月額料金が安くても、セット割りがなければスマホ料金と合わせた金額は結局高くなるかもしれません。家族が4人なら少なくても2,000円、多ければ10,000円以上お得になりますから、中には光コラボを契約するからとスマホを乗り換える人もいるほどです。
キャッシュバックやその他の割引
今や光回線の申し込みでは当たり前ともいえほどの特典「キャッシュバック」も、利用にかかる費用と相殺する割引サービスと考えることができます。
また光回線にはつきものの設置工事にかかる費用も、キャンペーン適用で無料になることがありますし、WiFi通信に必須の最新WiFiルーターが無料でもらえる場合もあります。スマホで利用するなら必要な機器ですから、どうせ買うものだからと考えればこれも立派な割引といえます。
ただ、注意したいのはこれらの特典には細かな適用条件が定められていることです。細かく調べて間違いなく適用されることを確認し、キャッシュバックは特に受け取れる時期を必ず確認しておきましょう。
月額の基本料金が安い光コラボ
より具体的に光コラボの月額基本料金を見てみましょう。そのうち特に安いとされるオススメの光コラボを3つ紹介します。
代表的な光コラボの月額基本料金を比較
2019年10月現在の、代表的な光コラボ事業者の税抜月額基本料金は、以下の通りです。
戸建タイプ | 集合住宅タイプ | |
---|---|---|
ドコモ光 | 5,200円 | 4,000円 |
ソフトバンク光 | 5,200円 | 3,800円 |
楽天ひかり | 4,800円 | 3,800円 |
OCN光 | 6,200円 | 4,700円 |
So-net光 | 5,200円 | 4,100円 |
@nifty光 | 5,200円 | 3,980円 |
ビッグローブ光 | 4,980円 | 3,980円 |
ぷらら光 | 4,800円 | 3,600円 |
IIJmioひかり | 4,960円 | 3,960円 |
U-NEXT光 | 4,980円 | 3,480円 |
これはあくまで基本となる金額であり、これからそれぞれ独自の割引サービスが適用される場合があります。契約初月からお得でそれ以後段階的に料金がアップしていくものや、スマホと同じように定められた期間中だけお得になるものがあります。
月額の基本料金が安いおすすめ光コラボ3社
次に紹介する光コラボ事業者は、特に月額基本料金が安くおすすめです。それぞれの安い理由を見て、自分に当てはめて具体的に考えてみましょう。
So-net光プラス
So-net光プラスは48カ月間割引特典があるため、48回分割で負担する回線工事費が実質的に無料になります。下の表は、So-net光プラスの集合住宅タイプを新設する場合の料金の推移です。
開通月 | 1〜36カ月目 | 37〜48カ月目 | 49カ月目以降 | |
---|---|---|---|---|
事務手数料 | 3,000円 | |||
月額基本料 | 0 | 4,480円 | 4,480円 | 4,480円 |
回線工事費 | 0 | 500円 | 500円 | 0 |
割引特典 | 0 | -2,000円 | -500円 | 0 |
セキュリティソフト | 0 | 0 | 0 | 0 |
合計 | 3,000円 | 2,980円 | 4,480円 | 4,480円 |
安い料金の要因をまとめると、
- 開通月は月額基本料と回線工事費がかからない(事務手数料のみの支払い)
- 開通の翌月から3年間、実質1,500円割引の2,980円で利用できる(合計で54,000円割引になる)
- 4年目も回線工事費と同額が割引される
と言えます。さらに総合セキュリティソフトS-SAFEも無料で利用できるのも、安全・安心に使う上では嬉しい特典です。
@nifty光
@nifty光の場合、工事費負担は月額500円ですが期間は30カ月と短く、事務手数料にあたる回線契約料も2,000円と割安です。期間の定めがある基本は2年の契約になりますが、3年契約に延長するとさらに月額料金が割引されます。
それぞれの場合の集合住宅タイプを例に月額料金を比較してみましょう。
2年契約の場合、下の表の通り月額基本料に割引はなく分割で工事費用が追加され、工事費の支払いが終わった31カ月目からは月額基本料のみが請求されます。ただ、2年契約が満了となる24カ月目でもまだ工事費の支払いが残っており、このまま分割で支払い続けると契約の見直しは最短で48カ月目になってしまいます。
2年契約の月額料金
開通月 | 1〜30カ月目 | 31カ月目以降 | |
---|---|---|---|
回線契約料 | 2,000円 | ||
月額基本料 | 3,980円 | 3,980円 | |
工事費 | 500円 | 0 | |
合計 | 2,000円 | 4,480円 | 3,980円 |
工事費の支払いが終わった31カ月目に解約すると、2回目の2年契約の途中となるため契約解除料9,500円が発生してしまいます。
1年長い3年契約にすると、30カ月目までの料金が工事費と同額割引されるため、1カ月目からずっと月額基本料のみが請求されます。違約金なく解約できる36カ月目はすでに工事費の支払いを完了していますから、契約の見直しは2年契約より比較的しやすいといえます。
3年契約の月額料金
開通月 | 1〜30カ月目 | 31カ月目以降 | |
---|---|---|---|
回線契約料 | 2,000円 | ||
月額基本料 | 3,480円 | 3,980円 | |
工事費 | 500円 | 0 | |
合計 | 2,000円 | 3,980円 | 3,980円 |
3年契約では、満了となる頃には既に工事費も完済していますから、解約しても契約解除料はかかりません。
ビッグローブ光
ビッグローブ光は工事費を40回の分割で支払いますが、同じかそれ以上の割引が適用されるため実質的には無料です。集合住宅タイプのうち、光コンセントまたはLAN差込口が設置されていない場合での月額料金を見てみましょう。
月額料金 | |
---|---|
月額基本料 | 3,980円 |
工事費 | 675円 |
工事費割引 | -675円 |
合計 | 3,980円 |
この場合、工事費は合計で27,000円かかりますが、建物によっては19,600円で済む場合もあります。この時の分割工事費は490円ですが、この場合も工事費割引は675円となり、工事費は無料になる上、月額基本料が実質的に割引されることになります。
大手3大キャリアのスマホ割りがある光コラボ
光コラボでより安い料金を目指すなら、今使っているスマホの料金が割引される「セット割」を利用しない手はありません。
ただ、多くの場合ドコモ・au・ソフトバンクの大手3大キャリアを対象としており、そのセット割に対応しているものに限ると選択肢は少ないのが現状です。
スマホのセット割をしている光コラボとは
スマホのセット割とは、契約する光回線サービスに対応したスマホを同時に利用している適用される、スマホ料金の割引のことです。NTTの光回線「フレッツ光」はセット割の対象外ですが、光コラボなら対象になる場合があります。
セット割対象キャリア | |
---|---|
ドコモ光 | ドコモ |
ソフトバンク光 | ソフトバンク・ワイモバイル |
楽天ひかり | 楽天モバイル |
OCN光 | OCNモバイル |
So-net光 | au |
@nifty光 | au |
ビッグローブ光 | ビッグローブモバイル |
ぷらら光 | ドコモ |
IIJmioひかり | IIJmioモバイル |
U-NEXT光 | なし |
こうしてみると、契約者数の多い3大キャリアを対象としている光コラボは決して多くありません。しかしセット割は多い時は月額料金が1,000円、登録している家族全員分が割引されればかなりの金額になりますから、トータルの出費を抑えるためにはぜひ活用したいものです。
キャリア別セット割りがお得な光コラボ3社
では、3大キャリアのセット割はどのくらいお得になるのでしょうか。対象となる光コラボとその具体的な割引額を見てみましょう。
ドコモユーザーならドコモ光
ドコモのスマホ料金プランのうち、使ったデータ量に伴って料金が変わる「ギガライト」と、毎月30GBまで通信速度の制限がない「ギガホ」は、ドコモ光を利用すると家族全員のスマホ料金にセット割が適用されます。割引額は下の表の通り、プランによって変わります。
料金プラン | ドコモ光セット割の割引額 |
---|---|
ギガホ | -1,000円 |
ギガライト(3GB超7GBまで) | -1,000円 |
ギガライト(1GB超3GBまで) | -500円 |
ギガライト(1GBまで) | なし |
このほか、カケホーダイ&パケあえるを利用していても、プランごとに100円から最大で3,500円が割引されます。
ソフトバンクユーザーならソフトバンク光
ソフトバンクのスマホではソフトバンク光の「おうち割り光セット」がセット割にあたり、データプラン50GB+/データプランミニを対象として、登録した家族のスマホ料金が永年毎月1,000円割引されます。
対象となるプランは、データ定額 50GBプラス/ミニモンスターなど現在は受付を終了しているものも対象となっている場合があり、割引額は500円か1,000円です。
auユーザーなら@nifty光
auのスマホは、@nifty光と同時に利用すればセット割「auスマートバリュー」が適用され、次の表の金額が月額利用料から割引されます。
料金プラン | auスマートバリューの割引額 |
---|---|
| 永年-1,000円 |
| 永年-500円 |
現在は新規受付していない旧料金プランでも、対象になる場合があります。割引額はプランによって934円から1,410円とさまざまですが、その多くが永年ではなく2年間限定の割引となっていることには注意が必要です。その場合は新プランに変更すれば永年割引を受けることができます。
トータルで支払う料金で光コラボを比較しよう
これから光コラボの契約を検討するということは、スマホやPCをより快適に思う存分使いたい、でも料金はできるだけ抑えたいためだといえるでしょう。ただ、料金について言えば、月額料金やキャッシュバック額といった「一部の金額」だけを見るだけでは不十分です。
重要なのは「トータルで支払う金額はいくらか」であり、その中には無償で提供されるサービスや通信機器の価値や、回線工事にかかる費用も含まれます。
光コラボを選ぶときは、将来利用するだろう期間の合計費用で比較することも忘れないようにしましょう。