ノッチなしスマホとは?2019年モデルと2020年国内モデルおすすめ一覧
画面を最大限活用できるノッチなしスマホが注目されています。スマホの大画面化が進み、ベゼル幅もどんどん極小化している中で、まさに全画面を実現するノッチなしスマホは理想的です。この記事ではノッチなしスマホの特徴と2019年に海外で発売されたモデル、2020年の国内モデルを紹介します。
この記事の目次
中国メーカーを筆頭に、ノッチなしスマホの開発が進んでいます。スマホが大画面化していく流れに伴い、映像を邪魔になるノッチを排除する傾向にあるといえるでしょう。
しかし、日本ではまだノッチなしスマホは主流ではありません。今回は、そんなノッチなしスマホの特徴と魅力、2019年に海外で発売されたモデルと2020年発売の日本でも購入できるスマホを紹介します。
ノッチなしスマホの特徴とその魅力
ノッチとは何かを解説した上で、ノッチなしスマホの特徴と魅力を紹介します。
スマホの「ノッチ」はインカメラ箇所の画面の切欠きのこと
以前のスマホは画面の上部に黒い帯を入れているのが主流でしたが、これを限りなく小さくしたのがノッチです。イヤースピーカーやインカメラ箇所の画面を切り欠いた部分を指します。
小さなノッチであればあるほど画面の表示面積が広くなるため、各社がこぞって極小化に取り組んでいるのが現状です。ただ、最近ではノッチなしスマホも徐々に増え始めています。
切欠きの形は主に3種類
ノッチなしスマホの紹介に入る前に、改めてノッチの形状を確認しておきましょう。正確にノッチといえるのは2種類、その他1種類の切欠きがあります。
ティアドロップ型
Android端末の主流な形状は、ティアドロップ型です。スマホのベゼル(フレーム)から滴のように垂れ下がった形をしています。
イヤースピーカーはベゼル部分に備えてあり、インカメラ部分のみの切欠きになっているため、ノッチありスマホの中では表示できる画面が広いタイプです。
iPhone型
iPhone型はその名の通り、歴代iPhoneが代表する長方形の切欠きを指します。イヤースピーカーとインカメラの両方を切り欠いているため、ティアドロップ型と比べると画面の表示面積はやや小さくなります。
iPhoneだけでなくHUAWEI・LG・OPPOなども取り入れている形状です。
パンチホール型
パンチホール型はインカメラ部分を小さな穴で切り取っています。正確にいうとノッチではないため、ノッチなしスマホとして扱われることも多い形状です。
後ほどご紹介するノッチなしスマホの最新機種では、このパンチホール型がメインとなります。
ノッチなしスマホは画面を大きく使えるのが魅力
パンチホール型でもない、いってみれば「完全なノッチなしスマホ」も存在します。
インカメラやイヤースピーカーを画面上に配置しなくても、ノッチありスマホの機能を失わないよう工夫された設計で、画面を大きく使えるのが魅力です。
2018年頃から中国メーカーを主として開発が進み、いくつかの機種が発売されました。しかし、現状ではまだ発展途上という段階で、日本国内の主要キャリアでは取り扱われていません。
ノッチなしスマホの2019年発売モデル
2019年発売のスマホには、完全なノッチなしスマホがいくつかありました。しかし、現行機種として主要キャリアで契約できるものはないため、別途SIMが必要です。代表的な機種を2つ紹介します。
ZenFone 6
出典:ASUS
背面に収納できるフリップカメラで、メインカメラとインカメラを両用できるという斬新な設計のスマホです。カメラの駆動は電動式になっており、角度も自由に変えられます。
また、6.4インチの大画面を隅々まで有効活用できる、極小ベゼルも特徴です。画面占有率は92%を誇り、メモリは8GB・5000mAhの大容量バッテリーを搭載しているため、ゲームプレイなどに向いています。
サイズ | 約159.1×75.4×9.1mm |
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重量 | 約190g |
画面サイズ | 6.4インチ |
OS | Android9.0 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 855 (オクタコアCPU) |
メインメモリ | 8GB |
ストレージ | 256GB |
バッテリー | 5,000mAh |
カメラ | メインカメラ:4,800万画素 |
Z5 Pro GT
2018年末に発表され、2019年1月に中国で販売されたLenovoのスマホです。2枚構造になっており、スライドさせることでインカメラ・イヤースピーカー・赤外線センサーが出てきます。
イヤースピーカーまでスライド内におさめたことで、上部のベゼルもかなり極小になっているのが特徴です。
サイズ | 155.12×73.04×9.3mm |
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重量 | 約210g |
画面サイズ | 6.39インチ |
OS | Android9.0 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 855 |
メインメモリ | 6~12GB |
ストレージ | 128~512GB |
バッテリー | 3350mAh |
カメラ | メインカメラ:2,400万画素 |
ノッチなしスマホの2020年発売モデル(パンチホール型)
日本国内のキャリアで契約できる、パンチホール型の2020年発売モデルを紹介します。
Galaxy S20 5G/Galaxy S20+ 5G
出典:Galaxy
日本国内取扱いキャリア | ドコモ・au |
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サイズ | 約74×162×7.8mm(最厚部 9.1mm) |
重量 | 約186g |
画面サイズ | 6.7インチ |
OS | Android 10 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platform 2.8GHz/1+2.4GHz/3+1.7GHz/4 |
メインメモリ | 12GB |
ストレージ | 128GB |
バッテリー | 4,500mAh |
カメラ | クアッドカメラ:1,200万画素/1,200万画素/6,400万画素/深度測位カメラ(ToF) |
通信 | 5G(Sub6・ミリ波) |
その他 | 防水防塵(IPX5/IPX8・IP6X)・ハイレゾ・ワイヤレス充電 |
2020年6月に発売されたGalaxyシリーズの最新モデルです。6.7インチの大画面でパンチホール型を採用しており、映画やライブの臨場感を楽しめます。
ベゼル幅も小さいのですが、スピーカーはハイパワーのものを搭載し「Dolby Atmos」による3次元オーディオの力を発揮してくれる設計です。
100倍ズーム・8Kビデオも撮影できる高機能なカメラと、大容量のバッテリーも備えています。また4Gと近い周波数帯の5G「Sub6」だけでなく、高周波数帯のミリ波にも対応しているのも特徴です。
OPPO Find X2 Pro
出典:OPPO
日本国内取扱いキャリア | au |
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サイズ | ブラック:約74×165×8.8mm(暫定値) |
重量 | ブラック:約217g(暫定値) |
画面サイズ | 6.7インチ |
OS | ColorOS 7.1(based on Android10) |
CPU | Qualcomm Snapdragon 865 5G mobile platform 2.8GHz/1+2.4GHz/3+1.8GHz/4 |
メインメモリ | 12GB |
ストレージ | 512GB |
バッテリー | 4,260mAh |
カメラ | トリプルカメラ:4,800万画素/4,800万画素/1,300万画素 |
通信 | 5G(Sub6) |
その他 | 防水防塵(IP68)・ハイレゾ |
2020年7月以降発売のモデルです。前モデルの「OPPO Find X」はパンチホールも存在しないノッチなしスマホでしたが、「OPPO Find X2」ではインカメラが画面部分に戻ってきました。
とはいえ、画面占有率は93.1%と高く、画質・リフレッシュレート・スピーカーともにハイスペックなため、動画やゲームへの没入感を得られる仕上がりです。
また、独自のOSを備えているのも特徴です。AndroidをベースにしていますがUI等は異なっています。
なお、ブラックとオレンジでサイズや重量にわずかな違いがあるのは、採用している表面素材が異なるためです。
ZTE a1
出典:au
日本国内取扱いキャリア | au |
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サイズ | 約77×164×9.0mm(暫定値) |
重量 | 約185g(暫定値) |
画面サイズ | 6.5インチ |
OS | Android 10 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 765G 5G Mobile Platform 2.4GHz/1+2.2GHz/1+1.8GHz/6 |
メインメモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
バッテリー | 4,000mAh(暫定値) |
カメラ | クアッドカメラ:4,800万画素/800万画素/200万画素/深度測位カメラ(ToF) |
通信 | 5G(Sub6) |
その他 | ハイレゾ |
パンチホール部分のインカメラに美肌機能が搭載された、セルフィー向けのスマホです。メインカメラもさまざまなシーンの撮影に対応できるクアッドカメラを採用しています。
画面占有率は91.5%、大きさは6.5インチですが、手に取りやすいサイズ感に抑えているのも特徴です。
また、AIエンジンによる学習機能もあり、よく使うアプリの立ち上げ時間を短縮したり、ゲーム中の余分なデータをクリーンアップして快適な操作感を維持してくれます。発売は2020年7月以降の予定です。
arrows 5G
出典:Fujitsu
日本国内取扱いキャリア | ドコモ |
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サイズ | 約164×76×7.8mm |
重量 | 約170g |
画面サイズ | 6.7インチ |
OS | Android 10 |
CPU | Snapdragon 865 オクタコア(2.8GHz×1-Core+2.4GHz×3-Core+1.8GHz×4-Core) |
メインメモリ | 8GB |
ストレージ | 128GB |
バッテリー | 4070mAh |
カメラ | トリプルカメラ:4800万画素広角/1630万画素超広角/800万画素望遠 |
通信 | 5G(Sub6・ミリ波) |
その他 | 防水防塵(IPX5/IPX8・IP6X)・ハイレゾ |
モバイルFPSユーザーのためのスマホといっても過言ではない、富士通開発のarrows 5Gです。5GのSub6はもちろんミリ波にも対応しており、受信最大4.1Gbps・送信最大480Mbpsの高速通信を可能とします。
アプリの立ち上げはわずか1秒と高速で、ハイクオリティのゲームをプレイしていても、優れた熱拡散構造によってスマホが熱くなりにくい設計です。
また、高画素のカメラを最大限に活かすため「Adobe Photoshop Express」をプリインストールしています。ノイズ除去・曇りやモヤの処理・写真へのテキスト挿入などの編集も簡単です。
発売は2020年7月下旬以降を予定しています。
画面上の切欠きを排除したノッチなしスマホは今後に期待
日本国内のキャリアに対応するノッチなしスマホは現状パンチホール型のみですが、海外では既にインカメラを画面上に配置しないノッチなしスマホも販売されています。
各メーカーが開発を続けているため、今後ノッチなしスマホが日本国内でも流通することも考えられます。そうすれば、まさに全画面で動画やアプリを楽しめるようになります。
今後に期待ということで、これからもノッチなしスマホの開発状況・新商品の情報をチェックしていきましょう。