iPhoneのデータ移行|iPhone・Androidそれぞれへの移行方法を解説
iPhoneからiPhone、iPhone・Android間のデータ移行方法を解説しています。主な移行方法として、クイックスタートやiTunes、iCloud、各キャリアのサービスを使ったやり方があるので、それぞれの手順を詳しく紹介しています。
この記事の目次
iPhoneへ機種変更するときに、今まで使っていた端末に保存されている写真や動画、音楽などのデータを新しいiPhoneに移したいという方もいるのではないでしょうか。
iPhoneからiPhoneの場合と、Android・iPhone間とでは方法が異なるものの、古いスマホから新しいiPhoneにデータ移行が可能です。
ただし、選ぶ方法によって、移行できるデータや用意するもの、条件が異なります。
この記事では、iPhoneからiPhone、そしてiPhoneとAndroid間のデータ移行方法を紹介しています。
クイックスタートやiTunes、iCloud、各キャリアのサービスを利用する手順を、初めての方にもわかりやすく解説しています。
アプリのデータを引き継ぐときの注意点も解説しているので、アプリのデータ移行を検討している方は確認してください。
iPhoneのデータ移行方法
iPhoneからiPhoneと、iPhone・Android間ではデータ移行の方法が異なります。ここではiPhoneからiPhoneへのデータ移行方法と、iPhone・Android間でのデータ移行方法を解説します。
iPhoneからiPhoneへのデータ移行方法
iPhoneからiPhoneにデータを移行したいときは、クイックスタートやiTunes、iCloud、各キャリアのサービスを利用する4つの方法があります。
それぞれの移行できるデータ、条件、用意するものは以下のとおりです。
データ移行方法 | 移行できるデータ | 条件 | 用意するもの |
---|---|---|---|
クイックスタート | 写真、アプリ | iOS12.4以降 | Wi-Fi環境かLightningケーブル |
iTunes | ほぼすべてのデータ | 特になし | PC、USBケーブル |
iCloud | 電話帳、写真、動画 | 特になし | Wi-Fi環境 |
各キャリアのサービス | キャリアごとに異なる | キャリアごとに異なる | 各キャリアのアプリ |
クイックスタートはかざすだけで簡単にデータを移行できるので、条件に対応するiPhoneを持っている人におすすめの方法です。
iTunesは、iPhone内にあるほぼすべてのデータを移すことができますが、Face IDやTouch IDは復元できないので再設定が必要です。
移したいデータの容量が多かったり、PCを持っている人におすすめの方法です。
iCloudは、電話帳や写真、動画など、必要最低限のデータを移行できます。PCを持っていないけれど自宅にWi-Fi環境がある人は、この方法を選びましょう。
各キャリアのサービスはキャリアごとにサービスが異なるので、バックアップツールとして補助的に使いましょう。
iPhone・Android間でのデータ移行方法
iPhoneとAndroid間でデータを移行するには、iTunesとGoogleのサービス、各キャリアのサービスを利用する3つの方法があります。
それぞれの移行できるデータ、条件、用意するものは以下のとおりです。
データ移行方法 | 移行できるデータ | 条件 | 用意するもの |
---|---|---|---|
iTunes | 写真、動画、音楽 | 特になし | PC、USBケーブル |
Googleアカウント Googleフォト | メール、連絡先、カレンダー、メモ、写真、動画 | 特になし | GoogleアカウントGoogleフォト |
各キャリアのサービス | キャリアごとに異なる | キャリアごとに異なる | 各キャリアのアプリ |
iTunesは、PCにインストールすることで音楽などのデータを移行できます。iPhoneやAndroidに入っている、お気に入りの音楽データを移行したい人におすすめの方法です。
Googleのサービスは、GoogleアカウントとGoogleフォトと同期することで、データ移行をサポートしてくれます。
GoogleアカウントとGoogleフォトでは移行できるデータが違うので、特定のデータだけを移行したい人におすすめの方法です。
各キャリアによって預かってもらえるデータの種類が異なります。
異なるOS間でのデータ移行に不安を覚える方は、コピー用として、念のために利用しておくのがおすすめです。
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クイックスタートでiPhoneのデータを移行する方法
クイックスタートは、すべてのデータを旧iPhoneから新iPhoneに移行できる機能のことです。
クイックスタートを使用している間は2台ともiPhoneが使えない状態になるので、データ移行の際にはiPhoneを使わなくてもよい時間帯を選びましょう。
ここでは、クイックスタートでiPhoneをデータ移行する方法について解説します。
クイックスタートに対応しているiPhone
クイックスタートでデータを移行するには、クイックスタートに対応している移行先のiPhoneと移行元のiPhoneの2台が必要です。
クイックスタートに対応しているのは、iOS12.4以降が搭載されたiPhoneです。
クイックスタートという機能自体はiOS11以降から利用できますが、iOS12.4以降でないとiPhone間で直接データのやり取りができません。
クイックスタートを使ったデータ移行方法
移行先のiPhoneは、クイックスタートを行う前に初期化しておく必要があります。
iPhoneを初期化する手順は以下の通りです。
- 「設定」「一般」「リセット」の順にタップ
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択
また、OSのバージョンがiOS12.4以降になっているか、新しいiPhoneのストレージ容量が十分にあるか、Wi-Fi環境に接続されているかを確認してください。
クイックスタートを利用したデータ移行の手順は以下の通りです。
- 新しいiPhoneを今使っているiPhoneの近くに置く
- 使用中のiPhoneの画面にクイックスタートの画面が表示される
- Apple IDが表示されたら「続ける」をタップ
- 新しいiPhoneにアニメーション、使用しているiPhoneにカメラが表示される
- アニメーションをカメラで映す
- 新しいiPhoneに使用中のiPhoneのパスコードを入力する
- アクティベートが始まるので「続ける」をタップ
- Face IDを設定する
- 使用中のiPhoneから新しいiPhoneにデータを転送する方法を選択
- 利用規約に同意、エクスプレス設定で「続ける」をタップ
- 画面の指示通り進むとデータの転送が開始される
クイックスタートを利用して移行するときの注意点
簡単で便利なクイックスタートですが、古い機種のiPhoneを使っている方は注意が必要です。
正常にバージョンアップができていないiPhoneでは、iOS11以前のバージョンで利用できていたアプリがiOS11以降だと、利用できなくなる可能性があります。
アプリは開けなくなると中のデータを復元できなくなってしまうため、一気に最新バージョンにする場合は、その点を留意した上で行ってください。
なお、常に最新のバージョンで使用している場合は特に問題ありません。
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iTunesを使ったiPhoneのデータ移行方法
PCにiTunesをダウンロードすれば、USBケーブルとiPhoneを繋いでデータを移行できます。ここでは、iTunesを使ったiPhoneのデータ移行方法について解説します。
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iTunesでデータをバックアップする手順
iTunesでデータをバックアップする手順は以下の通りです。
- PCとiPhoneをUSBケーブルで接続
- 「iPhoneのバックアップを暗号化」暗号化にチェックマークを入れる
- Apple IDとパスコードを設定
- デバイスのアイコンを選んで「概要」の「今すぐバックアップ」をクリック
- 画面の上部にAppleマークが表示される
- バックアップ完了
iTunesからのデータ復元方法
iTunesからデータを復元する方法は、以下の通りです。
- iPhoneとPCをUSBケーブルで接続
- PC上でiTunesを起動
- デバイスのアイコンを選択しiPhoneの画面を表示
- メニューから「バックアップを復元」を選択
- 「復元」をクリック
- iTunesとの同期が完了するまで待機する
iTunesでデータバックアップするときの注意点
iTunesでデータをバックアップするときは、失敗を防ぐためにいくつか注意することがあります。
まず、バックアップを行う前にPCでiTunesを起動して、環境設定から同期の設定を同期しないに変えてください。自動同期にすると勝手に同期されてしまいます。
また、バックアップデータは暗号化してください。暗号化することで、保存できるデータ容量を増やすことが可能です。
暗号化した場合は、パスコードを忘れてしまうと復元できなくなるので、パスコードは忘れないようにメモをしておくとよいでしょう。
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iCloudを使ったiPhoneのデータ移行方法
iCloudは、移行したいデータが5GB以下なら無料で利用可能です。ここでは、iCloudを使ったiPhoneのデータ移行方法を解説します。
iCloudでデータをバックアップする手順
iCloudでデータをバックアップする手順は以下の通りです。
- Wi-Fiに接続し「設定」画面でユーザー名をタップ
- Apple IDの画面で「iCloud」をタップ
- 「iCloudバックアップ」を選択
- バックアップがオンになったら「今すぐバックアップを作成」をタップ
iCloudからのデータ復元方法
iCloudからのデータ復元方法は以下の通りです。
- iPhoneの利用開始設定を行う
- 設定を進め、Appとデータで「iCloudバックアップから復元」をタップ
- さらに設定を進め、バックアップの選択で復元したいデータをタップ
- iCloudからの復元が完了する
- 自動的に再起動が行われる
iCloudでデータバックアップをするときの注意点
iCloudでは5GB以上のデータを保存すると有料になります。
iCloudのストレージプランは、50GBで130円、200GBで400円、2TBで1,300円です。
無料でデータを移行したい場合でPCを持っているなら、iTunesを使ってデータを移行しましょう。
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キャリアサービスを使ったiPhoneのデータ移行方法
iPhoneに移行できるデータは、各キャリアサービスごとに異なります。ここでは、各キャリアサービスを利用したiPhoneのデータ移行方法について解説します。
ドコモ「ドコモデータコピー」
ドコモデータコピーでは、連絡先・画像・動画・カレンダーのデータを一括でコピーできます。
移転元と移転先のiPhoneにドコモデータコピーアプリが必要で、iPhoneはiOS10.0以上で利用可能です。
また、連絡先とカレンダーがiCloudと同期している場合は、データコピーが利用できないので、iCloudを利用している場合は注意しましょう。
ドコモデータコピーを利用する手順は以下の通りです。
- 2台のiPhoneにドコモデータコピーアプリをインストール
- 2台のiPhoneを並べて移行元のiPhoneで「データ移行」をタップ
ソフトバンク「かんたんデータコピー」
ソフトバンクのかんたんデータコピーでは、電話帳、写真、動画、カレンダー、発着信履歴をコピーができます。
専用のアプリケーションをインストールすることで無料で利用が可能です。iOS9.0 以降のiPhoneに対応していますが、利用機種によってはコピーできない場合もあります。
かんたんデータコピーを利用する手順は以下の通りです。
- 2台のiPhoneを準備、かんたんデータコピーを開く
- 「はじめる」をタップ
- 利用規約に同意する
- 設定を進め、移行元のカメラで移行先のQRコードを読み取る
- コピーしたいデータをチェックし、コピーを開始する
au「auバックアップアプリ」
バックアップアプリでは、microSDにバックアップできるデータを保存できます。
iOS6.0以降のiPhoneにデータお預かりアプリをインストールすることで、auバックアップアプリと連携しOS間でデータ移行が可能になります。
auバックアップアプリを利用する手順は以下の通りです。
- 移行元のiPhoneでアプリを開き、データを保存
- 移行先のiPhoneに直接データを転送する
Apple 「Move to ios」
Move to iosでは、AndroidからiPhoneへ、Googleアカウントやブックマーク、メッセージ、連絡先、カレンダー、ビデオや写真のデータの移行ができます。
Move to iosを利用する手順は以下の通りです。
- AndroidでMove to iosをダウンロード
- 「コードを検索」画面まで設定を進める
- iPhoneの初期設定で10桁のコードを入力
- Androidで「次へ」をタップ
- iPhoneのコードを入力
- Androidで転送したいデータを選択しiPhoneへの移行を開始
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iPhoneのデータ移行ではアプリの引き継ぎに注意
iPhoneのアプリには、データを移行できるものとできないものがあります。
LINEは移行元の機種で事前にバックアップ手続きを取らないと、移行先の機種でトーク履歴が消えてしまいます。
パズドラやモンスト、FGOなどのゲームアプリも、個別にデータ引継ぎが必要なものが多いので、ゲームアプリを利用している人は特に注意が必要です。
また、GoogleアカウントやSuicaもデータを移行する前に個別の対応が必要です。
アプリは事前にアプリ側で設定を行うことで引き続き利用できることが多いため、アプリごとにバックアップや引き継ぎの方法を確認しておくと安心です。
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LINEのデータ移行方法
LINEの移行方法は、機種変更に電話番号の変更がある場合と、変更がない場合、Facebookと連携させる場合で異なります。ここではLINEの移行方法を状況ごとに解説します。
機種変更後に電話番号の変更がない場合
機種変更後に電話番号の変更がない場合の移行手順は以下の通りです。
- 新しいiPhoneでLINEを起動
- 電話番号を入力、SMSで送信されてくる6桁の認証番号を入力
- 以前のiPhoneで設定したパスワードを入力
- トーク履歴の復元を行う
機種変更後に電話番号の変更がある場合
機種変更後に電話番号の変更がある場合の移行手順は以下の通りです。
- 新しいiPhoneでLINEアプリを起動
- 電話番号を入力、SMSで送信されてくる6桁の認証番号を入力
- 「アカウントを引き継ぐ」を選択
- 以前の電話番号でログインを選択
- 以前のスマホで設定していたパスワードを入力
- トークの履歴を復元させる
Facebookと連携させる場合
Facebookと連携させる場合の移行手順は以下の通りです。
- 以前のスマホでFacebookと連携
- 新しいiPhoneでアカウントの引き継ぎを行う
- Facebookログインを選択し、Facebookにログイン
- トーク履歴の復元と年齢確認を行う
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iPhoneデータ移行に関するQ&A
iPhoneのデータ移行に関して、疑問を持っている方もいるでしょう。
ここではiPhoneのデータ移行に関する疑問をQ&A形式で答えています。
データ移行にはどのくらいの時間がかかる?
クイックスタート、iTunes、iCloudの場合で比較してみると、PCを利用するiTunesが若干速いですが、選ぶ方法によってそこまで大きな違いはありません。
各データ移行の目安は以下のとおりです。
データ移行方法 | データ移行にかかる時間の目安 |
---|---|
クイックスタート | 20GBで5分程度 |
iTunes | 30GBで2分程度 |
iCloud | 30GBで3分程度 |
各キャリアのサービス | キャリアごとに異なる |
写真や動画はデータ容量が大きいため、写真や動画のデータ容量が膨大にある場合は、移行に時間が長くかかる場合もあります。
データを移行する際はiPhoneが使えなくなるので、時間に余裕を持ってデータ移行に臨みましょう。
データ移行がうまくできない原因は?
データ移行に失敗する原因として、iOSが最新バージョンになっていない場合や容量が不足している場合、Wi-Fiが安定していない場合などが考えられます。
データ移行中にエラーが起きるとiPhoneに警告が表示されるので、その警告に従って対処してください。
また、古いiPhoneと新しいiPhoneの場合は、クイックスタートが利用できない可能性があります。iTunesやiCloudといった従来のデータ移行方法を試してみるのも一つの手です。
何をやってもうまくいかない場合は、Appleサポートに電話かチャットまたはメール問い合わせてみてください。
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状況に合わせてiPhoneのデータ移行方法を選ぼう
iPhoneのデータを移行するには、iPhoneからiPhoneの場合とiPhone・Android間の場合で、若干方法が異なります。
iPhoneからiPhoneへはクイックスタートやiCloudが使えるので、Androidと比べると比較的簡単にデータを移行することが可能です。
iPhone・Android間の場合は少し手間がかかりますが、しっかりと事前準備を行い、正しいデータ移行の手順を踏めば、そこまで難しいことはありません。
PCの有無、Wi-Fi環境の有無、移行したいデータの種類、iPhoneの条件などの状況を確認し、データ移行に適した方法を選択しましょう。