iPhoneでSuicaを利用しよう|登録方法や基本的な使い方・チャージ方法を解説
2019年10月に消費税が引き上げされたことを受け、政府がポイント還元に対応したキャッシュレス決済を推奨しています。Suicaは電車の乗車だけでなく、電子マネーとしても利用できることを知っていますか。この記事では、iPhoneでSuicaを利用する方法やチャージ方法を紹介しています。
この記事の目次
キャッシュレス決済としても使えるSuicaですが、通勤や通学などの交通機関の乗車時に毎回カード取り出して使っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、iPhoneにSuicaを登録すれば、バッグやポケットから使用時にカードを取り出す必要がないので便利です。
アプリをインストールし簡単な設定をするだけなので、面倒な手続きや操作は不要です。定期券やグリーン券としても利用できるため、新幹線の乗車頻度が多い人におすすめです。
この記事では、iPhoneにSuicaを登録する方法や基本的な使い方を紹介していきます。これからiPhoneでSuicaの利用を検討している人は、この記事を読んで早速Suicaを登録してみましょう。
iPhoneにSuicaを登録する方法
これまではSuicaをカードで利用していた人も、iPhoneに登録すればカード要らずなので日々の通勤や通学がより快適になります。
カードレスでSuicaを利用するためには、iPhoneにアプリをインストールして登録作業が必要です。ここでは、iPhoneにSuicaを登録する方法を紹介していきます。
対応の端末なのか確認する
SuicaはiPhoneだけでなく、Androidにも対応しています。しかし、すべての機種に対応しているわけではないため、あらかじめ手持ちの端末が対応機種であることを確認しておきましょう。
iPhoneの場合、Suicaに対応しているのはiPhone 7以降の機種で、iPhone SE(第2世代)も含まれています。ただし、海外で販売されたiPhone 7やiPhone 7 Plusについては非対応です。
登録方法は2種類ある
iPhoneにSuicaを登録する方法は、SuicaアプリとWalletアプリの2種類です。ここでは、それぞれの登録方法を順に紹介していきます。
Suicaアプリで登録する方法
iPhoneはクレジットカードやデビットカード、プリペイドカードをあらかじめ登録すると、決済が便利になるApple Payが利用できます。Suicaを利用するためには、Apple Payへの登録が必要です。
- Suicaのアプリインストール
- アプリを起動
- 「Suica一覧」から「Suica発行」をタップ
- 発行するSuicaの種類を選んで「発行手続き」をタップ
- モバイルSuica会員規約を確認
- 「会員登録」をタップ
- 必要事項を入力
- 「金額を選ぶ」からチャージ金額を設定
- 決済方法を選ぶ
- 登録完了
無記名でSuicaを発行する際の会員登録は不要で、新規登録の場合は最低でも1,000円以上のチャージが必要です。
なお、Apple Payに登録できるSuicaは、Suica(無記名)とMy Suica(大人用記名)、Suica定期券(通勤・大学)の3種類です。
Walletアプリで登録する方法
WalletアプリとはiOS9以上のiPhoneに元々標準搭載されており、クレジットカードや各種ショップカード、クーポンなどをまとめて管理できます。
持ち歩くカードの数を減らせるため、財布の中がスッキリするので便利です。Suicaを利用するためには、次の手順でWalletアプリを使って登録できます。
- Walletアプリを開く
- 「+」マークをタップ
- 「交通系ICカード」から「Suica」をタップ
- チャージ金額を選ぶ
- 登録完了
iPhoneにSuicaを登録する場合、無記名の場合は会員登録が不要です。しかし、会員登録していないと、端末の故障や不具合が発生したときに不具合調査や再発行、サポートが受けられません。
そのため、万が一のときに備えてSuicaアプリに会員登録しておくことをおすすめします。
SuicaアプリとWalletアプリの違いとは
iPhoneにSuicaを登録する方法はSuicaアプリとWalletアプリの2種類ありますが、両者はサービス内容に違いがあります。
Walletアプリでできないこと
- 新規での定期券購入
- オートチャージ
- Suicaグリーン券
- 他社のポイントからSuicaへのチャージ
Suicaアプリではビューカードのサンクスポイントをチャージできますが、Walletアプリはサービスの対象外となっています。
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iPhoneでSuicaを使う方法
SuicaアプリやWalletアプリで登録したSuicaは、交通機関の乗車やショッピングの支払いに利用できます。ここでは、iPhoneに登録したSuicaの使い方を紹介します。
交通機関で利用するには
Suicaは、交通系ICカードの相互利用に対応した交通機関で利用できます。しかし、設定によっては利用方法が異なるので注意しましょう。
エクスプレス設定済みのSuicaの場合、Face IDやTouch IDなどの生体認証をせずに、改札の読み取り部分にかざすだけで利用できます。
一方でエクスプレス設定していないSuicaの場合、アプリを起動させた上で生体認証し、読み取り部分にかざさなければなりません。
また、駅員が所持する端末でかざす必要がある場合は、あらかじめデバイスをヘルプモードにしてから駅員に手渡す必要があります。
ヘルプモードはWalletアプリを開いてSuicaを選択し、「…」マークをタップすることで切り替えられます。
エクスプレス設定の変更手順
よりスムーズに駅の改札を通過ためには、あらかじめエクスプレス設定しておくとよいでしょう。エクスプレス設定とは、生体認証なしで自動改札機を通過できる設定のことです。
ただし、設定できるのは1枚のSuicaだけです。そのため、初めて登録したSuicaは自動でエクスプレス設定になります。
エクスプレス設定の手順
- ホーム画面の「設定」を開く
- 「WalletとApple Pay」をタップ
- 「エクスプレスカード」をタップ
- 登録済みのSuicaから1枚選ぶ
- Touch ID、もしくはFace IDで生体認証
- 設定完了
定期券として利用するには
Suicaアプリでは、クレジットカード払いで通勤や通学に便利な定期券を購入できます。
ただし、支払いに使えるクレジットカードはアプリに登録済のクレジットカード、またはApple Payに設定した本人名義のクレジットカード限定です。
【新規】
- アプリを開く
- 「Suica一覧」で定期券を購入するSuicaを選ぶ
- 「チケット購入・Suica管理」をタップ
- 「定期券」をタップ
- 「モバイルSuica定期券」をタップ
- 「定期券購入・変更・払戻」から「新規購入」をタップ
- 「定期券種選択」から「通勤定期券」、または「通学定期券」をタップ
- 乗車駅や降車駅といった必要情報を入力し「次へ」に進む
- 内容を確認し「次へ」に進む
- 区間や経路を選ぶ
- 開始日や期間を選んで「次へ」に進む
- 決済方法を選ぶ
- 定期券新規購入手続き完了
【継続購入(Suicaアプリの場合)】
- アプリを開く
- 定期券情報が入っているSuicaをタップ
- 「チケット購入・Suica管理」をタップ
- 「定期券」をタップ
- 「モバイルSuica定期券」をタップ
- 「継続購入」をタップ
- 定期券の継続購入手続き完了
定期券を購入するための操作は、改札内ではできないので注意しましょう。
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電子マネーとして利用するには
ショッピングやサービスを利用した際の会計時に、店員に「Suicaで支払います」と告げて専用端末にiPhoneをかざすだけで支払いが完了します。
通常はTouch IDやFace IDといった生体認証が必要ですが、あらかじめエクスプレス設定しておけば面倒な認証は不要です。
グリーン券を利用するには
Suicaグリーン券は電子マネーではなく、クレジットカード決済で購入できます。ただし、購入当日のみ有効です。
- アプリを開く
- 「Suica一覧」から「グリーン券」をタップ
- メニューから「新規購入」をタップ
- 乗車駅と降車駅を入力し「次へ」に進む
- 内容を確認し「決済方法」ボタンをタップ
- Suicaグリーン券の購入手続き完了
エクスプレス予約サービスも利用できる
SuicaアプリやWalletアプリで登録したSuicaは、エクスプレス予約サービスも利用できます。これは、あらかじめ予約した切符を受け取ることなく新幹線の改札をスムーズに通過できるサービスです。
対応しているのはEX-ICカード、またはプラスEXカードで、東海道新幹線と山陽新幹線に限定されています。
このサービスを利用するためには、指定されたクレジットカードの登録とJR東海「エクスプレス予約」の年会費として1,100円(税込)の登録が必要です。
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Suicaのチャージ方法
交通機関や店舗での支払い時に残高不足になった場合、チャージ方法を把握しておくと安心です。ここでは、Suicaのチャージ方法4つと残高や履歴の確認方法を紹介していきます。
Suicaアプリに登録したクレカでチャージする
登録時には1,000円以上のチャージが必要ですが、いくらでもチャージできるわけではありません。Suicaにチャージできる金額は500円単位の20,000円までで、登録したクレジットカードが利用できます。
- アプリを開く
- チャージしたいSuicaを表示
- チャージ金額を決める
- クレジットカードのブランドマークをタップ
- 「入金(チャージ)」をタップ
- チャージ完了
WalletアプリからApple Payでチャージする
SuicaアプリではなくWalletアプリでチャージする場合、Apple Payに対応しているクレジットカード、またはプリペイドカードをApple Payにあらかじめ登録しておく必要があります。
チャージ金額の上限はSuicaアプリと同様に20,000円で、1円単位です。
- アプリを開く
- チャージしたいSuicaを表示
- 「i」マークをタップ
- 「チャージ」をタップ
- 生体認証
- チャージ完了
オートチャージを設定する
Suicaの残高不足が心配な場合は、その都度チャージするのではなくオートチャージがおすすめです。設定するためには、Suicaアプリにビューカードを登録する必要があります。
1日にオートチャージできる合計額の上限は、20,000円までです。
- アプリを開く
- 「Suica一覧」から「チケット購入・Suica管理」をタップ
- 「オートチャージ設定」をタップ
- 画面の案内にしたがって設定申し込み
- オートチャージの設定完了
現金でチャージする方法
対応しているコンビニ、またはスーパーマーケットなら、現金でもチャージできます。チャージしたい金額の現金を準備し、店員にSuicaをチャージしたい旨を伝えるだけなので簡単です。
一部の駅でも現金チャージに対応した券売機を設置している場合がありますが、数はそれほど多くありません。駅の発券機の場合、次の金額の中から選んで現金を投入してチャージする仕組みです。
- 500円
- 1,000円
- 2,000円
- 3,000円
- 5,000円
- 10,000円
iPhoneでSuicaの残高・履歴を見るには
オートチャージでない場合、支払い時の残高が気になる人も多いのではないでしょうか。ここでは、iPhoneでSuicaの残高を確認する方法を紹介していきます。
履歴の確認方法もあわせて紹介しているので、お金の管理に役立ててください。
残高を確認する方法
Suicaアプリは、Suica一覧画面で確認したいSuicaを表示すれば残高を確認できます。一方でWalletアプリは、Wallet内で残高を確認したいSuicaをタップすれば表示される仕組みです。
履歴を確認する方法
Suicaアプリは、Suica一覧画面で「SF履歴」をタップすれば履歴を確認できます。履歴の表示期間は、26週間前から前日までの100件です。
一方でWalletアプリは、確認したいSuicaを表示させて画面右下をタップすれば履歴が表示されます。履歴の表示期間は、直近の50件までです。
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機種変更等での移行方法とは
2020年春に最新モデルのiPhone SEが発売されたため、機種変更を検討している人も多いのではないでしょうか。機種変更した場合、旧端末と新端末の双方での移行手続きが必要です。
【旧端末】
- アプリを開く
- 登録しているSuicaを選ぶ
- 「…」をタップ
- 「情報」のタブをタップ
- 「このカードを削除」をタップ
【新端末】
- アプリを開いて「+」をタップ
- 「カードの種類」の「Suica」をタップ
- 旧端末で削除したカードを選んで「次へ」に進む
- 機種変更にともなう移行手続き完了
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iPhoneのSuicaに関するQ&A
初めてiPhoneにSuicaを登録する場合は、うまく利用できるか不安な人も多いのではないでしょうか。ここでは、iPhoneのSuicaに関するQ&Aを紹介していきます。
SuicaがiPhoneに登録できない時の対処法は
Apple Payに対応した機種であるか否かを確認しましょう。海外版のiPhoneは利用できず、iPhoneの地域設定が日本に設定されていないとSuicaは登録できません。
地域設定はホーム画面の「設定」から「一般」に進み、「言語と地域」が日本になっていれば問題ありません。この他には、登録するSuicaがクレジットカード付きの場合は登録できないので注意しましょう。
iPhoneのバッテリーが切れたらSuicaは利用できないのか
「予備電力機能付きエクスプレスカード機能」が搭載されている機種は、バッテリーが切れた後も最大5時間ほどエクスプレス設定したSuicaが利用できます。
「予備電力機能付きエクスプレスカード機能」搭載
- iPhone XSF
- iPhone XS Max
- iPhone XR
予備電力機能付きエクスプレスカード機能の使用方法は、本体のサイドのボタンを押すだけです。
複数のSuicaを登録できるのか
iPhoneには、1枚だけでなく複数のSuicaを登録できます。使い分けを便利にしたい場合、次の手順で各Suicaを好きな名前に変更できます。
- アプリを開く
- 「Suica一覧」で名前を変更したいSuicaを選ぶ
- 「チケット購入・Suica管理」をタップ
- 「Suicaの名称変更」をタップ
- 名前を入力し「次へ」に進む
- 内容を確認し「登録する」をタップ
- Suicaの名前変更完了
Suicaの名前に使える文字数は20文字以内です。
Suicaの利用料・年会費はかからないのか
iPhoneでSuicaを利用しても、利用料や年会費は不要です。一部のクレジットカードのように年会費がかからないため、登録だけしておいても損になることはありません。
iPhoneでSuicaを利用する場合、Apple Payにクレジットカードを登録する必要があります。しかし、Apple Payに対応したクレジットカードの種類が少ないため、手持ちのカードが対応しているとは限りません。
学生の定期は登録できるのか
通勤用の定期券は登録できますが、子ども用の定期券は発行できません。定期券の購入時には、本人名義のクレジットカード登録が必要なため、18歳未満は対象外です。
子ども用の定期券を購入する場合は、モバイルSuicaの公式ホームページから申込書を印刷し、郵送する必要があります。
- モバイルSuica会員メニューを開く
- 「通学定期券予約申込」で申し込み
- 「通学定期券購入申込書」をダウンロードして印刷
- 「通学定期券購入申込書」と通学証明書を郵送
通学定期券申込書と通学証明書の郵送先は、モバイルSuicaサポートセンターです。
Suica定期券の払い戻しはできるのか
様々な事情で定期券が不要になった場合は、Suicaアプリでから払い戻し手続きできます。ただし、手数料として220円(税込)必要です。
- アプリを開く
- 「チケット購入」タブから「定期券」をタップ
- 「5.払戻」をタップ
- 注意事項を確認して「1.次へ」に進む
- 払い戻し内容を確認して「払戻す」をタップ
- 注意事項を確認して「1.はい(払戻す・取消不可)」をタップ
- 定期券の払い戻し手続き完了
手続きの処理に20~60秒程度の時間がかかります。
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iPhoneにSuicaを登録して日々の生活を便利にしよう
キャッシュレス決済としてSuicaが利用できる交通機関や店舗は多いため、iPhoneに登録しておくと毎日の様々なシーンでの活躍が期待できます。
登録方法はSuicaアプリとWalletアプリの2種類ですが、利用できる機能の多いSuicaアプリがおすすめです。チャージの限度額は20,000円のため、残高不足が気になる人はオートチャージを設定しておくと安心です。
また、機種変更した際には旧端末と新端末の双方での手続きが必要なので、移行手続きを忘れずにいつでも利用できるようにしておきましょう。