MNPナンバーポータビリティとは?乗り換え方法をくわしく解説
よく耳にする「MNP(モバイルナンバーポータビリティ)がわからない」と困っていませんか。このページでは、MNPとは何なのか、MNPでスマホを乗り換えるメリット・デメリット、MNP予約番号を取得する方法などを取り上げましょう。
この記事の目次
「MNP(モバイルナンバーポータビリティ)で格安スマホに乗り換えたいと思っているけれども、そもそも MNPの意味がよくわからない」という方もいるのではないでしょうか。
MNPとは、キャリアを変更しても電話番号を引き続き使える仕組みのことで様々なメリットがあります。このページでは、そんなMNPについて詳しく紹介します。
具体的には、MNPの概要や乗り換えるメリット、MNPで格安スマホに乗り換えるデメリット、MNP予約番号の取得方法、乗り換える手続きなどを取り上げます。
「MNPについて理解を深めたい」「できるだけ費用を抑えてスマホを乗り換えしたい」という人は参考にしてください。
MNP(モバイルナンバーポータビリティ)とは
MNPは、MNP予約番号を取得することでキャリアを変えても以前使っていた電話番号が引き続き使えます。ここでは、このMNPの概要を詳しく解説します。
Mobile Number Portabilityの略語
MNPとは、「Mobile Number Portability(モバイルナンバーポータビリティ)」の略語です。
今まで利用していた電話番号をそのまま使える仕組みのことで、スマホを乗り換える際に便利なサービスです。
MNPと似たような言葉で、「機種変更」もあります。機種変更は電話番号をそのまま使えますが、キャリアを変更するわけではありません。
同じ会社で別のブランドに変える「番号移行」もありますが、これはMNPと類似しているものの特典が適用されないなどのデメリットがあります。
MNPにはMNP予約番号が必要
MNPで電話番号を引き継ぎたい場合、MNP予約番号を取得する必要があります。
MNP予約番号の取得方法は、法人や個人、通信会社によって異なるため、取得する際は事前にチェックしておきましょう。基本的には、電話やWeb、店舗にて手続きを進められます。
MNPの予約番号の有効期限は15日
MNP予約番号には、、予約した当日を含め15日間の有効期限が定められています。
MNP予約番号を取得して乗り換える際は、有効期限内に手続きを進めましょう。また、提出するときの有効期限は会社によって異なりますので、事前に確認しておくことをおすすめします。
さらに、MNPの予約番号の有効期限は延長できません。有効期限が過ぎてしまったら再発行が必要です。
各キャリア・格安SIMのMNP予約番号の受け入れ有効期限は次の通りです。
キャリア・格安SIM | 発行からの有効期限 |
---|---|
ドコモ | 5日間 |
ソフトバンク | 8日間 |
au | 2日間 |
UQモバイル | 2日間 |
ワイモバイル | 2日間 |
楽天モバイル | 5日間 |
IIJmio | 8日間 |
BIGLOBEモバイル | 3日間 |
イオンモバイル | 5日間 |
MNPで乗り換えるとどういうメリットがあるのか
MNPで乗り換えるメリットは3つです。
- 連絡先の登録変更が不要
- スマホの機種代が安くなる
- MNP限定特典を利用できる
連絡先の登録変更が不要
スマホの電話番号を変更した場合、連絡先を変えたことを人に知らせる手間がかかります。たくさん連絡先を登録している人はかなり大変な作業になるでしょう。
MNPであればこうしたデメリットはなくなり、連絡先を知らせることも連絡先の登録変更も必要ありません。
スマホの機種代が安くなる
MNPで乗り換えた場合、機種変更するよりも機種代を安く抑えられる傾向にあります。
契約期間の縛りはあるものの、スマホの機種代が実質0円になることもあるでしょう。「スマホの機種代を抑えたい」という人にもMNPはおすすめです。
また、MNPは新しく契約するためプランを見直すことができ、自分に合ったプランを選べることもメリットです。
プランを見直し、割引が適用されることで毎月のスマホ代金を抑えられる可能性が高いです。
MNP限定特典を利用できる
通信会社によって特典内容は異なりますが、MNP限定特典としてキャッシュバックキャンペーンなどを受けられるケースもあります。
乗り換え割引や下取り割引などもあるため、「どうしても電話番号を変更したい」という人以外は利用すべきサービスです。
端末の下取りサービスは、新しいモデルのみが下取り対象ではなく古い端末も下取りしてくれる可能性があります。その代金は、新しく契約した端末の料金の割引に充てたりポイントに還元されたりします。
MNPで格安スマホに乗り換えるデメリット
MNPで格安スマホに乗り換えるデメリットは次の通りです。
- いくつもの手数料が発生する
- キャリアメールが使えなくなる
- キャリアポイントを失う
- 実店舗がないのでサポートがあまりない
いくつもの手数料が発生する
MNPの乗り換えではいくつか手数料がかかり、月額が安い格安スマホに乗り換えた場合でもトータル的に安くなっていない可能性もあります。
MNP転出手数料 | 3,000円程度 |
---|---|
契約事務手数料 | 3,000円程度 |
解除手数料 | 10,000円程度 |
それぞれの手数料は会社によって異なるので、事前にチェックしておきましょう。
キャリアメールが使えなくなる
キャリアメールとは、ドコモ利用者であれば「docomo.ne.jp」、ソフトバンクユーザーならば「softbank.ne.jp」となっているメールのことです。
キャリアメールは迷惑メールに認識されづらいため重宝すべきものですが、MNPで格安スマホに乗り換えた場合キャリアメールは使えなくなります。
キャリアポイントを失う
ドコモやソフトバンク、auなどで貯めていたキャリアポイントは、月々の支払額に応じてポイントが貯まるシステムになっています。
長期間利用していた場合、数千ポイント~数万ポイント貯まっていることも珍しくありません。そのポイントは割引などに利用できるため非常に便利なものですが、契約解除によってポイントは使えなくなります。
キャリアごとのキャリアポイントの名称は、次の通りです。
ドコモ | dポイント |
---|---|
ソフトバンク | Tポイント |
au | WALLETポイント、もしくはauポイント |
実店舗がないのでサポートがあまりない
格安スマホの実店舗がないところが多いです。なぜなら、実店舗があると人件費などがかかり、料金を低く設定できない可能性があるからです。
格安スマホの実店舗では、わからないところをスタッフに直接質問できたり気になるスマホをさわれたり、店舗限定の特典を受けられたりするメリットがあります。
実店舗のない格安スマホだとこうしたメリットはなく、設定なども自身で行う必要があり手間がかかるでしょう。「ネットやスマホに疎い」という人にとっては、実店舗のない格安スマホはおすすめできません。
しかし、格安スマホの実店舗にもデメリットはあります。店舗数によっては混雑し、専門的な内容のサポートに対応していない場合もあります。
店舗のある格安SIM
- ワイモバイル
- イオンモバイル
- 楽天モバイル
- UQモバイル
- LINEモバイル
- mineo
- IIJmio など
携帯電話各社のMNP予約番号の取得方法
ドコモやソフトバンク、au、楽天モバイルといった携帯電話会社によって、MNP予約番号の取得方法は異なります。
それぞれのMNP予約番号の取得方法を紹介していきます。
ドコモの場合
ドコモの場合は、電話やWeb、ドコモショップにてMNP予約番号を取得可能です。
電話 |
|
---|---|
Web |
|
店舗 |
|
ドコモショップでMNP予約番号を取得したい人は、来店予約を利用することで待ち時間を減らせる可能性があります。
また、Webでの手続きはドコモ回線以外からの手続きの場合「dアカウント」が求められます。
auの場合
auユーザーのMNP予約番号の取得方法は次の通りです。
電話 |
|
---|---|
EZweb |
|
Web |
|
店頭 |
|
電話する場合、契約者本人からかけましょう。また、Webの手続きの場合は「au ID」が必要です。
ソフトバンクの場合
ソフトバンクのMNP予約番号の取得方法は次の通りです。
電話 |
|
---|---|
Web |
|
店頭 |
|
ソフトバンクショップで取得する場合、本人確認書類を持って行きましょう。Webであれば解約費用などもチェック可能ですが、「SoftBank ID」が求められます。
楽天モバイルの場合
楽天モバイルの場合、Webから申し込みを受け付けています。システムメンテナンス時間を除き、24時間受け付けています。
- 会員サポートページ「メンバーズステーション」にアクセス
- 「会員メニュー」に進む
- 「登録情報・設定変更」に進む
- 「MNP予約番号発行・確認」を選ぶ
「メンバーズステーション」では、他にもメールアドレスやそのパスワード、クレジットカード情報などを変更できたり、利用明細をチェックできたりします。
MNPでYahoo!モバイルへ乗り換える手続きの流れ
MNPでYahoo!モバイルへ乗り換える場合、ワイモバイルショップや取扱店で手続きする方法とオンラインショップで手続きする方法の2種類があります。
ここでは、MNPでYahoo!モバイルへ乗り換える手続きの流れについて詳しく紹介します。
手続きに必要なものをそろえる
MNPでYahoo!モバイルへ乗り換える際に必要なものは次の通りです。
ワイモバイルショップ・取扱店 |
|
---|---|
オンラインショップ |
|
オンラインショップの場合、SMS、もしくはメールで連絡します。そのため、迷惑メールフィルタを解除しておきましょう。
本人確認書類
- 運転免許証
- 日本国パスポート
- 個人番号カード(マイナンバーカード)
- 住民基本台帳カード(QRコード付)+補助書類
- 身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者手帳
- 健康保険証+補助書類
補助書類は、住民票記載事項証明書あるいは公共料金領収書のことです。必要なものがなければ、スムーズに契約手続きを進められません。
契約手続きをおこなう
ワイモバイルショップや取扱店での手続きは、最寄のショップに来店してその日に開通可能です。そのため、ワイモバイルショップや取扱店での手続きはすぐにスマホを使いたい人におすすめです。
オンラインショップの場合は端末や料金プランなどを選び、本人確認書類をアップロードするだけです。自分のライフスタイルに合った契約手続きを選択しましょう。
MNPでワイモバイルへ乗り換える手続きの流れ
出典:ワイモバイル※詳細はワイモバイルの公式サイト(https://www.ymobile.jp/store/)でご確認ください。
MNPでワイモバイルへ乗り換えるときの必要なものや手続きの流れを紹介します。
手続きに必要なものをそろえる
MNPでワイモバイルへ乗り換える際、そしてクレジットで支払う場合に必要なものは次の通りです。
- 本人名義のクレジットカード
- 本人確認書類
- 印鑑
- MNP予約番号
シャチハタは使えませんが、届出をしていない認印は大丈夫です。
契約手続きをおこなう
契約手続きは、ワイモバイルのショップもしくはオンラインストアで行います。その際、MNP予約番号と必要書類などを持って行きましょう。
契約手続きはシンプルで、ワイモバイルにて契約中の携帯電話会社の解約をして完了です。
MNPでBIGLOBEモバイルへ乗り換える手続きの流れ
出典:BIGLOBEモバイルMNPでBIGLOBEモバイルへ乗り換える場合、申し込みサイトで手続きを進めます。
手続きに必要なものをそろえる
手続きに必要なものは、MNP予約番号と本人確認書類データです。MNP予約番号は有効期限が12日以上残っているものと定められています。
本人確認書類はスマホなどで撮影して、アップロードする必要があります。BIGLOBEモバイルで本人確認書類として認められているものは次の通りです。
- 運転免許証、運転経歴証明書
- 健康保険被保険者証+補助書類
- 特別永住者証明書
- 旅券(パスポート)
- 住民基本台帳カード
- 外国人登録証明書
- 在留カード
- 身体障害者手帳
- 療育手帳
- 精神障がい者保険福祉手帳
- 特定疾患医療受給証+補助書類
- 特定疾患医療登録者証+補助書類
本人確認書類をアップロードする際は、次の注意ポイントを守りましょう。
- 有効期限内なのかどうかチェック
- 記載内容が明確に読み取れる画像をアップロード
- 書類全体が入るように撮影する
- 画像ファイルは3枚までアップロード可能
- 画像ファイル形式はJPGやPDF、もしくはPNG
- ファイルの容量は1枚5MB以内
- 提出書類によっては裏面も必要
契約手続きをおこなう
契約手続きは、申し込みサイトで行います。
- 端末を選ぶ
- プランを選ぶ
- お客様情報を入力する
- MNP予約番号を入力する
- 本人確認書類データを提出する
- 完了
手続き後、2〜3日程度でSIMカードや端末が届きます。契約手続き内容に不備などがあった際は、到着が遅れる可能性もあります。
MNPなら携帯電話を変えずに乗り換えが可能
MNPは、「Mobile Number Portability(モバイルナンバーポータビリティ)」の略語です。MNPにはMNP予約番号が必要で、有効期限は15日と定められています。
MNPで乗り換えると連絡先の登録変更が不要で、スマホの機種代が安くなったりMNP限定特典を利用できたりするでしょう。
MNPで格安スマホに乗り換えるデメリットは、いくつもの手数料が発生したりキャリアメールが使えなくなったり、キャリアポイントを失ったりすることです。
いずれにしてもMNPのメリットは少なくないため、MNPで携帯電話を変えずにスマホを乗り換えてみませんか。