スマホのウイルス対策は必要?感染を避ける方法や感染したときの対処法

スマホもパソコンと同じようにウイルス対策が必要なのでしょうか。「セキュリティに関心がない」という人や、「普段躊躇なくアプリを追加してしまう」という人は、注意が必要です。対策法を知ることでウイルスの脅威から大切なスマホを守ることができます。
この記事の目次
パソコンと同じようにスマホにも、ウイルス感染の可能性があると耳にして、不安を感じている人は多いようです。「ウィルスに感染しました」という突然の偽警告に、動揺した経験を持つ人も少なくないでしょう。
スマホ利用者の不安をあおり、不正なプログラムをインストールさせたり、高額なサポート契約を結ばせるなどの被害は後を絶ちません。
ここでは、スマホをウィルスから守る対策法や、ウィルスに感染した時の対処法はもちろん、おすすめのウィルス対策アプリ3選も併せて紹介します。
スマホのウイルス対策は必要なのか
パソコンのセキュリティは万全でも、「スマホは大丈夫」と考える人は案外多いようです。しかし、スマホを狙ったウィルスは、世界中で増加しています。
スマホを狙ったウイルスは年々増加している
スマホを代表とするモバイルのウイルスは、2010年にはじめて見つかって以来、世界中で増加し続けています。
また近年では、ウイルス感染を疑わせる偽の警告を画面に表示し、フィッシングサイトなどに誘導してユーザーを騙す、悪質な詐欺行為も後を絶ちません。
利用者の不安をあおり、高額なサポート契約を結ばせたり、不正なプログラムをインストールさせるなど、巧妙に作られたサイトには注意が必要です。
iPhoneはウイルス対策はいらないとされている
「iPhone」は、一般的にウイルス対策はいらないとされています。その理由の一つに、Appleが審査を行い、セキュリティに問題のないアプリだけを「App Store」に並べていることが挙げられます。
そのため、悪質なプログラムが組み込まれたアプリを、インストールするリスクが極めて低いのです。
さらに、iPhone上のアプリは「サンドボックス」と呼ばれる隔離された場所で実行されるため、iOSが外部からの影響を受けにくく、ウィルスに感染しないと言われています。
実際にiPhone用ウイルス対策アプリを見てみると、アンチウイルスアプリは皆無で、安全にiPhoneを使用するためのセキュリティ対策中心のアプリがほとんどです。
とはいえ、WiFi接続時に情報が漏洩したり、紛失や盗難に遭った際、個人情報を傍受されるなど、リスクが全くない訳ではありません。
▼リスクが心配な方は、セキュリティ強化としてiPhoneのウイルス対策法を紹介しているこちらの記事をご覧ください。
Androidはウイルス対策が必要といわれている
「Android」は、iPhoneとは異なり、公式ストアの「Google Play」以外でも、簡単にアプリをダウンロードすることが可能です。
そのため、安全性が確認されない不正なアプリも、ダウンロードされてしまう危険性があり、Androidはパソコンと同様、ウイルス対策が必要と言われています。
Google以外のメーカーを、自由にカスタマイズできるという、自由度の高さが魅力でもありますが、その反面、iPhoneと比べると、悪質なプログラムが侵入しやすいとも言えるのです。
Androidの場合、セキュリティ対策アプリを利用したり、怪しいと思われるアプリをむやみにインストールしないなどの工夫をすることで、有害なをウィルスからスマホを守ることができます。
スマホをウイルスから守るための対策
大切なスマホをウィルスの脅威から守るためには、一体どうすればよいのでしょう。ここでは、今すぐできる、おすすめの対策法をいくつか紹介します。
ウイルス対策アプリをスマホにダウンロード
ウィルス対策と聞いて最初に思い浮かぶのは、「ウイルス対策アプリ」をスマホにダウンロードすることでしょう。
特に「Android」は、不正アプリのチェックや危険なWebサイトへのアクセスを防ぐ必要があります。
ウィルスに強いとされる「iPhone」も、ウイルス対策アプリを使用することで、WiFi使用時のセキュリティ対策や悪質サイトの検知などができ、より安心です。
導入するアプリは、信頼できる製造元であることを確認し、レビューも参考にしながら必ず公式ストアからダウンロードしましょう。


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アップデートを随時行う
スマホを安全に使用するためには、スマホの OSや各種アプリの「アップデート」は欠かせません。
アップデートは、脆弱な部分を修正する目的で行う場合が多いため、常に最新のOSやアプリにしておくことが重要です。
古いバージョンのまま使用していると、セキュリティの弱点を放置したまま使用することになり、ウィルスが不正侵入するリスクを高めてしまいます。
そのためアップデートは、無視せず必ず随時行うようにしましょう。
公式ストア以外のアプリはダウンロードしない
公式ストア以外のアプリをダウンロードしないことも、スマホをウィルスから守るための対策のひとつです。
iPhoneの場合、審査に通った安全なアプリが揃う、AppStore以外からのダウンロードは基本的に不可能です。
Androidの場合は、Google Playストアからアプリをダウンロードする際、「Google Playプロテクト」によって、自動的にアプリの安全性をチェックすることができます。
Google Playストアからダウンロードすることで、有害なアプリを排除し危険性を減らすことが可能なのです。非公式のアプリは使わず、ダウンロードする際は必ず提供元をチェックしましょう。
むやみに公衆WiFiを使わない
手軽で便利なフリーWiFiですが、セキュリティが甘いことも多く、不正アクセスされてしまう危険性も皆無ではありません。
中には、情報を搾取することが目的の悪意ある第三者によって、WiFiが設置されているケースもあります。提供元が不明のWiFiスポットには、くれぐれも注意が必要です。
また、通信内容が漏洩したり改ざんされるリスクがあるため、接続時に鍵マークがつかないWiFiには接続しないようにしましょう。その際、回線を暗号化するVPNサービスを利用するなどの対策が有効です。
定期的にバックアップ
感染するとスマホをロックし、ファイルが勝手に暗号化されて金銭を要求する、ランサムウェアなどの対策のためにも、定期的にバックアップを取っておきましょう。
また盗難や紛失に遭い、遠隔でスマホを初期化する場合も考慮し、トラブルが発生する前の状態を日頃からバックアップしておく必要があります。
そのためにも、「データのバックアップ」機能などを利用し、1日に1回など定期的にバックアップを取るのが理想的です。
2段階認証にして長めのパスワードを設定
「2段階認証」や「パスワードを長めに設定」するのも、セキュリティ面を強化するための有効な手段です。
「2段階認証」とは、通常のIDとパスワード入力に加えて、セキュリティコードの入力など、さらに別の方法を追加して本人確認を行うことを言います。
2段階認証にすることによって、仮にパスワードが流出しスマホが盗まれてしまった場合でも、ロックを解除しない限り第三者がログインすることはできません。
単一の認証方法より、ウィルスに対する防御力がアップし、安全性の向上が図れるのが2段階認証のメリットと言えるでしょう。
信頼できないパソコンにスマホを繋がない
不特定多数の人が使用するパソコンにも、十分に注意が必要です。会社はもちろん、インターネットカフェや図書館などのパソコンは、日々、多くの人が利用しています。
万が一、パソコンがウィルスに感染していると、接続したスマホまでウィルスに感染する危険性があります。ウィルスの脅威からスマホを守るために、パソコンのウィルス対策も忘れずに行いましょう。
おすすめウイルス対策アプリ3選
ウイルス対策と聞くと、「ウイルス対策アプリ」がまず頭に思い浮かぶのではないでしょうか。ここでは、性能に定評があり、多くの利用者から支持されている、おすすめウイルス対策アプリ3選を紹介します。
ノートンモバイルセキュリティ
「ノートンモバイルセキュリティ」は、WiFiセキュリティ機能や、悪質サイトへの誘導の検知など、パソコンのセキュリティソフトとしても人気のあるアプリです。
iOS版は、基本的にiPhoneを紛失したり、盗難にあった場合のセキュリティ対策が中心です。
Android版は、マルウェア対策や偽サイトへのアクセスをブロックする、セキュリティ機能が搭載されています。
ウイルスバスターモバイル
「ウイルスバスターモバイル」は、パソコン版のウイルスバスターで有名な、トレンドマイクロ社の総合セキュリティ対策アプリです。
危険なWebサイトへのアクセスを予防したり、危険なフリーWiFiへの接続を自動で防止してくれるため、通信内容が漏洩するリスクもありません。
iOS版は、不正なURLを含むSMSを選別し、Android版には、不正アプリをチェックして、ウィルスの侵入を防ぐ機能が搭載されています。
マカフィー モバイル セキュリティ
「マカフィー モバイル セキュリティ」は、ウイルス対策はもちろん、位置検索や盗難アラートなど、スマホを紛失した際のセキュリティも充実しています。
写真やビデオへのアクセスを制限するデータ保護機能や、端末内のデータをバックアップしたり、遠隔操作でデータ削除もできます。
また、バッテリーが切れる前に、自動で位置情報を保存するシグナルフレア機能も特徴的です。
ウイルスに感染したスマホに見られる特徴
ウイルス感染告知が表示されたというだけで、ウィルスに感染していると判断できません。悪質なサイトの可能性もあるため注意が必要です。
また、スマホの動きが遅く、ネットやアプリを起動していない時間帯にもかかわらず、データ通信の消費が多い場合もウィルス感染が疑われます。
加えて、覚えのないアプリが勝手にインストールされていたり、触っていないのに電源が入る、カメラが起動する場合も、ウィルスに感染したスマホの特徴です。
その他にも、突然スマホから音が鳴ったかと思うと、不明な電話番号への発信が始まり、高額な通信料を請求するというウィルスも存在します。
ウイルス感染の可能性があるスマホの対処法
「ウイルスに感染したかもしれない」と思う瞬間は、いつやってくるか分かりません。また、スマホがウイルスに感染したと疑われる場合、具体的にどう対処したらよいのでしょう。
アプリのアンインストール
出所がはっきりしないアプリや、よく分からないアプリをアンインストールすることで、ウィルスの感染からスマホを守ることができます。
あるアプリをインストールしてから、「偽の警告画面が出るようになった」という場合など、気にかかるアプリはアンインストールすると安心です。
また「広告が表示されます」など説明のついたアプリは、ウィルス感染が疑われます。このようなアプリは、なるべくインストールしないようにしましょう。
ウイルス対策アプリで駆除する
「ウイルス対策アプリ」を使ってウイルススキャンし、検出された不正アプリを駆除するのも効果的な方法です。
新種のウイルスの場合、検出できないこともありますが、やはりウイルスを駆除するにはウイルス対策アプリが一番でしょう。その際、大手で信頼性の高いアプリを利用すると安心です。
なお、iOS版の場合、ウィルス自体を検知する機能は備わっていませんが、それ以外のセキュリティ対策のために導入することには意味があります。
決定的な対処方法はスマホの初期化
どんな手を尽くしてもスマホの挙動が不安定な場合は、初期化して工場出荷状態にリセットする方法を試してください。
その際、初期化するとウィルスと同様、大切なデータも削除されてしまうため、事前にバックアップを取っておくのが重要なポイントです。
スマホの初期化は、ウイルス対策アプリを使用したり、アプリの削除を行っても、ウイルスの影響がある場合に取る最終手段と言って良いでしょう。
スマホはウイルス対策を万全にして使おう
パソコンのセキュリティは万全なのに、「スマホは大丈夫」と考える人は案外多いようです。しかし、スマホのウイルス感染は増加傾向にあり、年々、その手口は巧妙になっています。
今まで、「ウイルスに感染したしたことがない」「危険を感じたことがない」という人も、いつ何時、大切なスマホがウイルスに感染するか分からないのです。
「公式以外のアプリは、なるべくダウンロードしない」「アップデートを随時行う」など、まずは今からでもできる対策を実行して、ウイルス対策を万全にして、快適にスマホを利用しましょう。