Nexus 9のSIMフリー版は今更買うべき?サポートやスペックから考察
Nexus 9のSIMフリー(LTE)モデルは、日本でも発売されたタブレットです。OSのアップデート対応やその性能から人気を集めたモデルでもありますが、果たして2017年後半になった今、今更購入を検討すべきなのでしょうか?現在のソフトウェアサポートや本体スペックを確認しながら考えてみます。
この記事の目次
Nexus 9はGoogle社のNexus(ネクサス)ブランドのタブレットとして発売され、日本でもNexus 9のSIMフリー(LTE)モデルが2015年に発売されました。もちろん2015年発売の機種ということでスペックも現行機種と比較すると劣る可能性もありますが、果たして2017年現在も購入を検討しておくべきなのでしょうか?
この記事では2017年後半現在のNexus 9 SIMフリーモデルを取り巻く現状をまとめ、デメリット・メリットなども考察してみます。
Nexus 9のSIMフリー版(LTEモデル)はどこで購入できる?
出典:HTC 日本
まずは「Nexus 9のSIMフリー版はそもそも購入できるのか?」という部分から考えてみましょう。本機は日本でも公式から発売されたので、まずはそちらから確認してみます。
Google直販サイトでは、取り扱っていない(HTCが製造を中止)
Googleでは直接Nexus 9を販売していた時期がありましたが、すでにGoogle公式販売からの販売は停止しています。そもそも製造元のHTCがすでに製造中止を発表しているので、これから公式にて再販される可能性はほぼ0に近いのが現状です。
従って、Nexus 9のSIMフリー版を購入するのであれば、他の通販サイトや中古販売サイトをチェックするのが、現実的な方法となってきます。
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中古販売・フリマサイトなどを活用する
ではさらに安く購入する代替案も考えてみます。例えば、中古端末であればNexus 9のSIMフリー版でも安く購入できる場合があります。
例えば某コンピューターショップの中古販売価格は、web価格で2万円台で販売されていました。また某フリマサイトの出品でも、同じような価格帯で販売されているのを見かけます。
もちろん、中古端末の場合は状態が良くなかったり、付属品欠品があったりといった部分を確認しておかなければなりませんし、当然買ってみた後でないと分からない部分も。しかしながらGoogle公式からすでに販売がされておらず、そもそもHTCが端末を製造中止しているということからも、2014~2015年に発売されたスペック・仕様と価格のバランスを考えると、中古端末の購入というのは一つ選択肢に入れておくべきと言えるかもしれません。
Nexus 9のSIMフリーモデルを、2017年後半に買うメリット・デメリット
では2~3年前の端末であるNexus 9のSIMフリーモデルを、2017年現在に購入するメリット・デメリットはあるのでしょうか。性能面やサポート面からも確認してみます。
Android Lollipop時代に発売された機種なので、スペックはそれなり
まずはデメリットから確認してみましょう。すでに確認した通りNexus 9は2~3年前に日本で発売された比較的「型落ち」の端末ではあるので、搭載されている基本性能面でも、少し見劣りする部分も。
例えばSoCはNVIDIAのTegra K1、メインメモリは2GB RAM、ストレージはLTEモデルが(日本発売モデルだと)32GB ROMとなっており、さらにAndroidタブレットでありながらmicroSDカードスロットは非搭載。8.9インチのディスプレイにQXGA(1536 x2048)解像度は魅力的でもありますが、2017年後半に利用することを考えれば、価格も含めて少し非力に感じる内容ではあります。
OSはAndroid Nougatへのアップデートをサポートしている
次にメリットもチェック。Nexusシリーズと言えば「ストックAndroid(他メーカーであるようなソフトウェアカスタマイズが入っていない素のAndroid OSを体験できる状態とも言えます)」が一つの特長で、余計なカスタマイズが入っていないOSが使えたり、アップデートの恩恵を長期間にわたって受けることができるのがメリットです。
Nexus 9(SIMフリー版)も例外ではなく、例えばOSバージョンはAndroid 7.1.1までサポートされています(公式Androidアップデートは7.1.1までとなっており、これ以降のアップデートをしたい方は、カスタムROMなどが必要となる場合があるので注意が必要です)。
Android 7.1.1までアップデートが可能であれば、例えばNougatから実装されたマルチウィンドウなどは使えるようになるので、タブレット端末として(ハードウェアのスペックが耐えうるかは別として)、2つの対応アプリを同時表示するなどマルチタスクの環境は整えることが可能です。
海外ではGoogle「Pixel C」という、よりハイスペックなタブレット端末があり、こちらはAndroid 8.0 Oreoまでサポート予定ですが、Pixel Cは日本国内で正式販売されていません(スマートフォンでもGoogle Pixel / Pixel XLが日本国内で正規販売されなかったように、個人消費者向けにPixelシリーズが発売されたことすらありません)。
2017年後半には「Pixelbook」というChrome OSを採用したノートPCが発表されました。こちらはよりハイスペックでAndroidアプリもいくつか利用できるようになっているなど、よりPCライクに使うのであればこういった選択肢もありそうです。ただし、発表時の価格は999ドル(US)となっており、日本での発売は未定。
とにかく、今後利用するのであればAndroid 8.0 Oreo以降も視野に入れておきたいところですが、現状Nexus 9 LTEモデルの公式OSバージョンアップデートはAndroid 7.1.1止まりであることを覚えておくと良いかもしれませんね。
SIMカードを挿して、モバイルデータ通信が使える
最新端末のタブレットと比較してもメリットがある部分は、SIMフリー仕様となっており、LTE通信が利用できることです。
日本正規発売のLTE版であればLTE Band 1、3、19あたりはサポートしているので、ドコモ系の格安SIMなどで運用が可能でしょう(利用可否は各MVNOの動作確認端末一覧を確認)。
結局Nexus 9のSIMフリーモデルは買うべきなのか
- 現状
- Google直販は終了。HTCも製造中止。通販サイトによっては少し高めの金額設定も見かけるので、中古端末が安くてお得ではある。
- デメリット
- OSはNexusシリーズの恩恵を受けてきたが、OSバージョンに関しては現状Android 7.1.1まで。内部のプロセッサー性能やメモリ容量もさすがに型落ちといったところで、購入する際にはこの辺りも考慮する必要がある。
- メリット
- OSにメーカー独自のカスタマイズが入っていない良さ。LTEモデルはSIMカードが挿入可能で、モバイルデータ通信も使える。ドコモ系の格安SIMなどと合わせて活用したいところ。
Nexus 9のSIMフリー版はLTE通信を使えるのが大きなメリットですが、発売された時期がかなり前であることを考えると、Nexus 9にこだわらなければSIMフリーのタブレットというのはいくつかあります。
メーカーによるカスタマイズがほとんどないUIが魅力的なNexusシリーズでしたが、アップデート対応なども古くなればなるほどサポート外になる可能性が高いので、その辺りも考慮して他の機種とも比較してみると良さそうですね。