低速モードが使えるおすすめ格安SIM5選|低速モードとは?各社の速度比較
格安SIMの低速モードの基本的な知識と利点を中心に、格安SIMの低速モード時の速度を比較して解説していきます。さらに低速と高速モードの切り替えが可能なおすすめの格安SIM4社の料金プランや特徴等もあわせて紹介します。
この記事の目次
月内のデータ容量を使い切ると、通信制限になってしまいます。しかし、一部の格安SIMでは、「高速モード」と「低速モード」が切り替えできる場合があります。
低速モードは低速になるだけの機能ではありません。低速モードをうまく活用することで、通信量の節約につながることもあります。
そこでこの記事では、格安SIMの低速モードの機能面や、低速モードがある格安SIMのおすすめ4選を紹介していきます。
※この記事で紹介する速度は、あくまで理論値です。お住まいの地域や接続環境によって変動しますのでご注意ください。
低速モードとは
低速モードの機能や利点について解説していきます。
通信速度が低速になる機能
定められたデータ通信量を使い切った後、通信制限がかかって通信速度が遅くなっている状態を「低速モード」といいます。
格安SIMによっては「低速データ通信」、「ターボOFF」、「クーポンOFF」、「節約モード」と名称が異なります。
データ容量をあまり使用しない場合や、テキストがメインのサイト、IP電話アプリは低速モードでも利用できます。
通信速度ごとにどういったことが可能なのか、一例として必要な速度の目安をまとめています。
速度 | できる作業目安 |
---|---|
1Mbps | YouTubeで480pの高画質再生が可能 テザリング |
500kbps | YouTubeで360pの標準画質再生が可能 Web閲覧 |
300kbps | 低画質で動画再生が可能 インスタグラム 音楽のストリーミング再生 |
240kbps | 速度は遅いが動画再生は可能 Web閲覧 |
200kbps | YouTube144pの低画質再生 テキスト中心のWebサイト閲覧可能 LINE ラジオ再生 音楽再生 |
128kbps | ラジオ再生 |
データ通信量を節約できる
毎月使用できるデータ容量に関係なく、低速モード中はデータ通信量が消費されません。
テキストメインのサイトの閲覧や、データ通信量を大きく使用しない時に低速モードに切り替えることで、データ通信量を抑えることができます。
低速モードの通信速度や制限は格安SIMごとに異なる
格安SIMサービスや契約プランによって低速モードの通信速度や制限は異なります。
格安SIMの低速モードの速度は200kbpsが標準です。しかし、格安SIMによってはそれ以上またはそれ以下の場合もあります。
低速モードでもWeb閲覧やLINEを使用したい場合は、最低でも200kbps以上の格安SIMを選ぶ必要があるでしょう。
格安SIMの低速モードを比較
低速モードが使用可能な格安SIM5社の特徴を比較して解説します。
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低速モードの速度を比較する
低速モードの速度 | 格安SIM |
---|---|
1Mbps | UQモバイル(プランR) |
500kbps | mineo(有料のパケット放題に加入ありの場合) |
300kbps | UQモバイル(プランS) |
200kbps | mineo IIJmio イオンモバイル OCNモバイルONE |
UQモバイルはプランによって低速モードの速度が異なります。ただし、どちらも一般的な格安SIMの標準より高い速度とされています。
mineoは、月額350円のオプション「パケット放題」に加入することで、最大速度500kbpsになります。
低速モードのデータ量の制限を比較
低速モードのデータ量には制限があります。
制限 | 格安SIM |
---|---|
基本通信容量の半分 | OCNモバイルONE |
3日間366MB制限 | IIJmio イオンモバイル(タイプ1) |
3日間6GB制限 | mineo(Aプラン) UQモバイル |
3日で366МBの制限は、低速モードでWebの閲覧やツイッターを見る程度の使用で超えることはほとんどありません。しかし、ラジオや音楽などを長時間視聴した場合は超える可能性があります。
また、mineo(Aプラン)やUQモバイルの3日で6GBの制限の場合は、低速モードの利用で超えることはほぼないとされています。
低速モード以外でデータ容量の節約に繋がる機能
低速モード以外にもデータ容量の節約に便利な機能を2つ紹介します。
バースト転送機能
バースト転送機能を利用すると、低速モードでも通信開始時の最初の一定時間、高速通信が可能です。通信量が大きくないサイトやSNSの閲覧は、バースト転送機能でより快適に利用できます。
ただし、画像や動画等の読み込みは遅くなります。
また、バースト転送機能は、格安SIMによって通信速度が異なります。
バースト転送量 | 格安SIM |
---|---|
200KB以上 | ロケットモバイル nuroモバイル |
150KB | OCNモバイルONE イオンモバイル(タイプ2) UQモバイル |
75KB | IIJmio イオンモバイル(タイプ1) エキサイトモバイル mineo |
記載なし | BIGLOBEモバイル |
バースト転送機能を利用した場合でも、通信環境や端末によって速度は異なります。
翌月にデータ量を持ちこせる「繰越機能」
「繰越機能」なら、余ったデータ容量を翌月に繰り越すことができます。
例えば、5GBのプランで3GBだけ利用した場合、余った2GBは翌月に繰り越されるので、翌月は契約しているデータ量5GBの分と余った2GBの計7GB利用できます。
繰越機能のある格安SIM
- OCNモバイルONE
- UQモバイル
- IIJmio
- LINEモバイル
- mineo
- イオンモバイル
- nuroモバイル
- BIGLOBEモバイル
- y.uモバイル
- LIBМO
低速モードの切り替えができるおすすめ格安SIM
たくさんの格安SIMがある中で、低速モードの切り替えができるおすすめ格安SIMを5社紹介していきます。
格安SIM名 | 低速モード速度 | 低速モードの制限 | バースト転送機能 | データ繰越機能 |
---|---|---|---|---|
UQモバイル | 1Мbps(プランR) 300Kbps(プランS) | 3日で6GB | 〇(150KB) | 〇 |
IIJmio | 200Kbps | 3日で366МB | 〇(75KB) | 〇 |
mineo | 500Kbps(オプション加入の場合) 200Kbps(オプションなしの場合) | 3日で6GB(Aプラン) | 〇(75KB) | 〇 |
OCNモバイルONE | 200Kbps | 基本通信容量の半分 | 〇(150KB) | 〇 |
イオンモバイル | 200Kbps | 3日で366МB | 〇 (タイプ2:150KB) (タイプ1:75KB) | 〇 |
UQモバイル
出典:UQモバイルau回線を利用したUQモバイルは、3GBと10GBの2種類のプランと3種類の通話オプションから自由に選ぶシンプルな料金プランです。また、余ったデータ容量は翌月に繰り越し可能です。
節約モード時は、3GBプランの場合は最大300kbps、10GBプランの場合は最大1Мbpsの通信速度です。SNSや音楽等、どれだけ使用してもデータ消費はゼロです。
節約モードの切り替えは、ターボ機能のON/OFFで行う方法とホーム画面上にウィジェットを設置して行う方法の2通りです。
UQモバイルの料金プラン
プラン名 | 容量 | 料金(税込) |
---|---|---|
トクトクプラン | 1GB | 990円(※) |
15GB | 2,178円(※) | |
コミコミプラン | 20GB+10分以内の通話 | 3,278円 |
ミニミニプラン | 4GB | 1,078円(※) |
IIJmio
出典:IIJmioIIJmioは、従量制プランと3種類の定額プランがあります。回線はドコモ回線とau回線を選択できますが、従量制プランはau回線のみです。
低速モードは最大200kbps、バースト転送機能は75KBとされています。低速モードの制限は3日で366МBです。
速度の切り替えは、「クーポンスイッチ(みおぽん)」のアプリ内でON/OFFの操作が可能です。
また、複数のSIMカードがある場合、1枚ごとだけでなく同時にすべてのSIMの速度切り替えも可能です。
アプリ以外にもIIJmioのマイページからの変更も可能です。
IIJmioの料金プラン
プラン(税込) | 音声SIM/eSIM | データeSIM | データSIM | データSIM(SMS付) |
---|---|---|---|---|
2GB | 850円 | 440円 | 740円 | 820円 |
5GB | 990円 | 660円 | 900円 | 970円 |
10GB | 1,500円 | 1,100円 | 1,400円 | 1,470円 |
15GB | 1,800円 | 1,430円 | 1,730円 | 1,780円 |
20GB | 2,000円 | 1,650円 | 1,950円 | 1,980円 |
30GB | 2,700円 | 2,340円 | 2,640円 | 2,680円 |
40GB | 3,300円 | 2,940円 | 3,240円 | 3,280円 |
50GB | 3,900円 | 3,540円 | 3,840円 | 3,880円 |
mineo
出典:mineomineoは、大手キャリア3社の回線が利用可能な格安SIMです。豊富なオプションと組み合わせることで、自分に合ったプランを選択できます。
オプションの1つである月額350円の「パケット放題」に加入した場合、低速モード時の速度を最大200Kbpsから最大500kbpsに引き上げられます。
低速モードの切り替えは、「mineoスイッチ」というアプリから行えます。データの残容量も確認できるので、アプリで手軽にデータの節約が可能です。
また、いずれのプランもデータ容量が余った場合は、翌月に繰り越し可能です。
mineoの料金プラン
デュアルタイプ(データ通信のみ) | |||
---|---|---|---|
auプラン | ドコモプラン | ソフトバンクプラン | |
1GB | 1,298円(税込) | ||
5GB | 1,518円(税込) | ||
10GB | 1,958円(税込) | ||
20GB | 2,178円(税込) |
シングルタイプ(データ通信のみ) | |||
---|---|---|---|
auプラン | ドコモプラン | ソフトバンクプラン | |
1GB | 880円(税込) | ||
5GB | 1,265円(税込) | ||
10GB | 1,705円(税込) | ||
20GB | 1,925円(税込) |
OCNモバイルONE
出典:OCNモバイルONEOCNモバイルONEは、2023年6月26日(月)をもって、新規申し込みおよびSIMの追加申し込みの受付を終了しました。
OCNモバイルONEはドコモ回線を使用しており、1GB~30GBまでの豊富な料金プランが魅力です。また、契約しているデータ通信量を最大5枚のSIMカードでシェアが可能です。
また、OCN光とセットで利用すると、どのプランも月額料金が200円割引になります。
節約(低速)モードの切り替えは、スマホアプリまたはOCNマイページから行います。節約モード時の通信速度は最大200kbpsで、バースト転送量は150KBです。
データ通信容量 | 音声SIM料金 | OCN光モバイル割適用価格 |
---|---|---|
1GB | 1,180円 | 980円 |
3GB | 1,480円 | 1,280円 |
6GB | 1,980円 | 1,780円 |
10GB | 2,880円 | 2,680円 |
20GB | 4,400円 | 4,200円 |
30GB | 5,980円 | 5,780円 |
イオンモバイル
出典:イオンモバイルイオンモバイルは、音声プラン、データ通信のみのデータプラン、家族でデータをシェアして契約できるシェア音声プランの3種類で構成されています。
データ容量は500МBから60GBまで用意されており、その中で60歳以上限定プランもあります。
低速モードは最大200kbps、バースト転送機能はタイプ1が75KB、タイプ2が150KBです。タイプ1は音声プランとデータプランを選択できますが、タイプ2はデータプランのみで速度制限がありません。
通信速度は、イオンモバイルのアプリで切り替えができ、高速通信の残容量の確認も可能です。余ったデータ容量は翌月への繰り越しができるので、無駄なくデータを使用できます。
【通常プラン】
容量 | 月額料金 | ||
---|---|---|---|
音声プラン | データプラン | シェアプラン | |
500MB | 1,130円 | ー | ー |
1GB | 1,280円 | 480円 | ー |
2GB | 1,380円 | 780円 | ー |
4GB | 1,580円 | 980円 | 1,780円 |
6GB | 1,980円 | 1,480円 | 2,280円 |
8GB | 2,680円 | 1,980円 | 2,980円 |
12GB | 2,980円 | 2,380円 | 3,280円 |
14GB | 3,580円 | 2,980円 | 3,880円 |
20GB | 3,980円 | 3,280円 | 4,280円 |
30GB | 4,980円 | 4,280円 | 5,280円 |
40GB | 5,980円 | 5,480円 | 6,280円 |
50GB | 6,980円 | 6,480円 | 7,280円 |
【60歳以上限定プラン】
60歳以上限定プラン | |||
---|---|---|---|
容量 | 月額料金 | ||
音声プラン | データプラン | シェアプラン | |
200MB | 980円 | ー | ー |
3GB | 1,280円 | 680円 | ー |
6GB | 1,580円 | 1,080円 | 1,880円 |
8GB | 1,980円 | 1,580円 | 2,280円 |
楽天モバイルも低速モードの切り替えが可能
出典:楽天モバイル2020年4月から楽天モバイルがキャリアに参入しました。格安SIM時代と同じく低速モードの切り替えが可能です。
低速モードは最大1Мbpsでデータを使用でき、切り替えはAndroidのアプリから可能です。iPhoneはアプリが配信されていないため、Web版の「my 楽天モバイル」にログインして行います。
そして、楽天モバイルでは楽天回線エとパートナー回線の2種類の回線があります。楽天回線エリアはデータ容量の制限がなく、パートナー回線エリアは月5GBのデータ容量が使用可能です。
なお、パートナー回線(au回線)は10月22日より、東京・大阪・奈良の一部エリアでサービス提供が終了しました。
KDDIによると、東京都は離島など一部エリアを除き、2021年3月末で楽天モバイルへのローミングサービスを終了すると発表しています。
対応エリアや今後の拡大エリアの楽天モバイルの公式サイトで確認できます。
▼楽天モバイルの速度については以下記事で詳しく解説しています。
低速モードを利用してデータ通信量の節約をしよう
毎月使用できるデータ容量は、使い切ってしまうと低速になります。しかし、速度が遅くなることだけではなく、低速モードに切り替えておくことでデータ容量の節約がます。
低速モードへの切り替えができる格安SIMは数社あり、アプリや公式サイトから切り替えが可能です。とくにアプリはワンタップで切り替えることができます。
データを使用する高速モードと、データの節約ができる低速モードをうまく利用し、データ通信量の節約をしましょう。
▼格安SIMの通信速度について以下記事でより詳しく解説しています。