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【実機レビュー】HUAWEI Mate 10 ProのLeicaカメラ+AIの性能を試す

更新日:2020.02.28

HUAWEI Mate 10 Proを実機レビュー!進化したLeicaデュアルカメラの性能をメインに、AIがキーワードとなった本機をチェックしました。AI組込のプロセッサーKirin 970で省電力性能が強化されており、リアルタイムの賢い被写体認識や、4,000mAhバッテリーの電池持ちと超急速充電にも注目!

HUAWEI Mate 10 Proの実機レビュー。2017年後半にSIMフリースマホとして発売された本機は、前モデルからさらに強化された「Leicaダブルレンズのリアカメラ」が注目のAndroidスマートフォンです。


新たにAI組込プロセッサーを採用し、より賢く、省電力性能を高めた部分にも注目。今回は
エキサイトモバイルから借りることができたので、フラグシップモデルとして運用する上でのメリット・デメリットを探ってみたいと思います。

HUAWEI Mate 10 Pro実機レビュー

外観・デザイン

まずはHUAWEI Mate 10 Proの外観・デザインをチェックしていきます。化粧箱には「Leica DUAL CAMERA」の文字。

付属品はMate 10 Pro本体他、HUAWEI スーパーチャージの急速充電に対応したACアダプターとUSBケーブル、 USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタ、USB Type-C直結イヤホン、SIMピン、説明書、純正クリアケースなどが付属します。


スマホ本体にはあらかじめ納品までの保護を目的とした保護フィルムが貼ってありますが、今回はレビューのため、外して撮影。

本体をチェックしていきましょう。まずはディスプレイですが、HUAWEI Mate 10 Proは約6.0インチの「HUAWEI FullView Display」を搭載し、解像度は2160×1080ドットのフルHD+。OLEDパネルとなっており、コントラスト70000:1でビビッドな描写を可能に。18:9のアスペクト比(画面の縦横比率)を採用したことで、従来スマートフォンのディスプレイを比較すると縦長になっているのが特徴です。

今回も注目は、Leicaと協業で搭載されている背面デュアルレンズ。2,000万画素のモノクロームセンサーと、1,200万画素のRGB(カラー)センサーの組み合わせとなっており、開口部F1.6の新レンズを採用したことで、深い背景ぼかしの写真撮影や、ローライト時撮影性能を強化しています。光学手ぶれ補正にも対応し、また今回は「AI」搭載によるシーン・被写体認識も大きなポイント。

旧モデルのHUAWEI Mate 9シリーズ同様にカメラは背面中央に配置されており、撮影時に手でデュアルカメラを塞いでしまう心配が少ないのもメリットでしょう。

採用されているミッドナイトブルーのカラーも、全体的には深めのブルーで落ち着いた配色ですが、光の当て方によっては鮮やかに青く反射するデザインが好印象。背面からサイドフレームにかけて曲線を描いたデザインが、ハイエンドモデルの風格を感じさせます。

デュアルリアカメラの部分に採用されている一線のストライプ。最近のスマートフォンでは珍しいデザインかもしれません。シンプルながら、見れば見るほど引き込まれるデザインで、飽きがこない外観、どんなシーンにも合わせることのできる秀逸な外観です。

付属クリアケースも、背面のストライプに沿ってデザインされています。そこそこに薄型で、指紋認証センサーも押し易いです。またディスプレイ側も少し凹凸に設計されているようで、完全に平面なデスクなどであれば、スクリーン面もある程度は保護できそうです。


付属品でUSB-C直結のイヤホンや、USB-C to 3.5mm ヘッドフォンジャックアダプタが付いていることからわかる通り、HUAWEI Mate 10 Proには「3.5mmヘッドフォンジャック」が非搭載であることには注意。その代わり、Bluetoothでは「aptX」「aptX HD」「LDAC」などロスレスのオーディオコーデックに多く対応している点は見逃せません。






HUAWEI P10、P10 Plusや旧モデルのMate 9も使用経験がありますが、HUAWEI Mate 10 Proはデザイン・質感共にブランドを代表するフラグシップ・モデルと呼ぶにふさわしい機種と感じます。

HUAWEI Mate 10 Proのスペック

端末名HUAWEI Mate 10 Pro
発売2017年12月
メーカーHUAWEI
画面サイズ・液晶約6.0インチ HUAWEI FullView Display
18:9 OLED/ 2,160×1,080ドット /402ppi/1,670万色/色域(NTSC):112%/コントラスト: 70,000:1
CPUHUAWEI Kirin 970 オクタコアCPU (4 x 2.36GHz A73 +4 x 1.8GHz A53)
+i7 コプロセッサ /Mali-G72 12コア GPU/NPU: Neural Network Processing Unit
OSAndroid. 8.0 Oreo/ EMUI 8.0
RAM6GB
ROM128GB
カメラ画質(背面)1,200万画素カラーセンサー+2,000万画素モノクロセンサー
開口部 F1.6 / 光学手振れ補正 / デュアルLEDフラッシュ
2倍ハイブリッドズーム / 像面位相差 + コントラスト + レーザー + デプス AF / 4K動画撮影
カメラ画質(内面)800万画素 (開口部 F2.0, FF)
micro SD スロット×
SIMカードnanoSIM×2
通信(LTE)FDD LTE: B1/2/3/4/5/7/8/9/12/17/19/20/26/28/32
TDD LTE: B34/38/39/40/41(2545-2655MHz)
受信時 2CCA/3CCA 対応
WCDMA: B1/2/4/5/6/8/19
TD-SCDMA: B34/39
GSM: 850/900/1800/1900MHz
セカンダリーSIM: LTE, WCDMA, GSMの上記周波数
WiFiWiFi 802.11 a/b/g/n/ac 準拠 (2.4/5.0GHz)
BluetoothBluetooth® 4.2 with BLE (aptX/aptX HD/LDAC 対応)
バッテリー4,000mAh (一体型)/急速充電対応 5V/2A or 5V/4.5A or 4.5V/5A
入出力端子USB 3.1 Type-C (DisplayPort 1.2 対応)
サイズ幅:74.5mm
縦:154.2mm
厚さ:7.9mm
本体カラーミッドナイトブルー/チタニウムグレー
重量約178g

簡単にスペックも確認しておきましょう。HUAWEI Mate 10 Proはすでに紹介した通り約6インチの縦長ディスプレイを搭載していますが、ベゼルも狭めに設計されており、持った感触としては従来の5.5インチスクリーンを搭載したスマートフォンと同程度といったところ。

OSは最新のメジャーバージョンであるAndroid 8.0 Oreoをベースに、HUAWEI独自のEMUI(バージョン8.0)がプリインストールされています。EMUIといえば比較的ヘビーにカスタマイズされたUIが特徴ですが、指紋認証センサーのジェスチャーで通知パネルを表示したりと、便利な機能も多いです。

プロセッサーは自社系の「Kirin 970」を採用。オクタコアCPU + i7コプロセッサ、Mali-G72 MP12 GPUを採用したファーウェイの最上位SoCで、NPU(Neural Network Processing Unit)を組み込むことで、AI計算における電力効率を最大50倍、パフォーマンスを最大25倍に高める仕組みが導入されています。Mate 10 Proでは内部において「AI」というのが、一つのキーワードになっているのは間違いないでしょう。


出典:ファーウェイ・ジャパン

省電力性能に加えて、バッテリーは4,000mAhと大容量。「HUAWEI スーパーチャージ」の急速充電にも対応しており、また安全面では15層の安全システムを搭載しており、製品の品質・安全を検査・認証する第3者機関の「テュフ・ラインランド」により認証を受けています。つまりはフラグシップモデルとして、1日ガンガン利用できるスタミナと充電機能を備えていると言えるでしょう。

その他仕様を見ると、「IP67の耐水(防水)防塵」に対応したのは大きなポイント。特にMate 10 Proはカメラを多用したい機種なので、雨や雪が降っていても、外で安心して使えるスペックは良いです。ネットワーク面では仕様上DSDV(デュアルSIM・デュアルVoLTE)もサポートしており、WiFiも2.4 GHz/5.0 GHz対応。

注意点

気になる点を先に挙げておくと、主に以下の5点。

  • 3.5mmイヤホンジャックが非搭載(ドングルは付属)
  • FeliCa/おサイフケータイに非対応
  • microSDカードスロットが非搭載
  • Qiなどのワイヤレス充電に非対応
  • 現状au(KDDI)の移動体通信網を利用した通信サービスには非対応

すでに紹介したヘッドフォンジャック非搭載に加えて、NFC自体はサポートしていますが、日本国内のFeliCa/おサイフケータイにも非対応です。microSDカードスロットも搭載されていませんが、内臓ストレージは128GB ROMなので、クラウドサービスなどを活用すれば、使い方にはよりますが十分足りる容量ではあるかと思います。

また公式スペック上、現状au回線のSIMカードには対応していない旨が記載されているので、利用にあたって上記のような部分が該当する方は、確認しておくべきでしょう。

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Android 8.0 Oreo / EMUI 8.0

初期OSはAndroid 8.0 Oreoがベースとしており、EMUI(8.0)によってカスタマイズされたUIや機能が搭載されています。新機能では、ホーム画面のアプリアイコン長押しでショートカット操作が可能になりました。


アプリによっては長押しでクイック操作の項目を開ける。例えばカメラアプリなら、最初からワイドアパーチャで起動できたりと便利。

Android 7 Nougat世代からすでに画面分割に対応していますが、HUAWEI Mate 10 Proは18:9のディスプレイを採用しているので、きっちり2分割すると1:1の画面を2つ表示可能です。本体サイズは従来の5.5インチスマホ・サイズ感でありながら、ディスプレイの表示領域は多めに確保できるのもメリット。


18:9(2:1)のディスプレイで分割表示すれば、対応アプリを1:1の画面比で2つ表示可能。完全に全画面表示をするにはソフトウェアのナビゲーションボタン非表示が必要ですが、実はそういった機能もEMUI 8.0では追加されています。

設定項目を見ても、EMUIということでカスタマイズもいくつか導入されています。気になるものだけ簡単に紹介していきますが、まずは「指紋センサーでのジェスチャー操作」や、「モーションコントロール」など、いくつかスマートに操作できる機能があります。

「指紋センサーでのジェスチャー操作」ですが、設定のセキュリティとプライバシー > 指紋ID と進むと、長押しジェスチャーで電話に出たり、スライドして通知パネルを開いたりといったことが設定できるようになっています。

これらの機能は、特に指紋IDを登録していなくとも利用可能です。

また設定のスマートアシスト > モーションコントロールに進むと、スマートフォンを持ち上げる際に音量を小さくしたり、指関節を利用してスクリーンショットを撮るなどいくつかの操作を割り当てて設定することも可能です。

上記のようなスクリーンショットでは設定画面が黒スクリーンとなっていますが、実はこれも 電池 > 画面の色を暗くする をONにして設定したものです。画面の色を黒メインにして消費電力を節約できますし、黒い画面で目も疲れにくいのでおすすめ。

バッテリーの最適化機能も便利です。ボタン1つ押してしまえば、画面の明るさを下げることで電力が節約できることを教えてくれたり、画面のタイムアウト時間をより短くすることを提案してくれたりします。HUAWEI Mate 10 Proは元々電池持ちの良い機種なのですが、どういう設定にしておけばより電池がより持つか、この機能を使えばほとんど教えてくれるので便利。

Microsoftによって最適化された「Translator(翻訳)」アプリも搭載されています。50以上の言語をサポートしており、日本語ももちろん対応済み。

「ファーウェイ」「ハーウェイ」あたりをHUAWEIと認識できないのも面白いところですが、日本語→英語、英語→日本語では長文でなければ問題なさそう。海外旅行での簡単なやり取りでは活躍しそうです。

他にも多くの機能がEMUI 8.0で使えるようになっており、通知パネルも改善されていますし、ドロワーありのホーム画面への切り替えも可能ですし、ひと昔前のバージョンと比較すると、随分と使い易くなったと感じます。UIや機能的な面を理由に数年HUAWEIスマホから離れていた方も、HUAWEI Mate 10 ProのEMUI 8.0は使ってみる価値はあるでしょう。

ベンチマークスコアとゲーミング性能

オクタコアCPUとMali-G72 12コア GPUを採用したKirin 970、大容量の6GB RAMと内部性能も仕様上は高性能なのですが、ベンチマークスコアも確認してみます。

まずはAnTuTu Benchmark。バージョンは6.2.7で確認していますが、3Dが6万5,508、UXが6万582、CPUが3万8,270、RAMが1万1,528で、総合スコアが「17万5,888」とかなり高いです。

次にGeekbench 4。CPUテストがシングルコア 1,916 / マルチコア 6,728、COMPUTEテストが8,057と、こちらもスコアは高め。

ゲーミングの性能も確認してみます。

まずはデレステ(アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ)ですが、最高の3Dリッチ設定だと、フレーム落ちを確認。これ以下の設定なら特に問題なさそうな描写ですが、3Dリッチ設定だと少し厳しさを感じました。またタイミング調整も+34程度あたりがベストで、ゲームプレイをする方ならはじめに設定されるとは思うのですが、まずは確認しておくと良さそうです。


デレステでは、両サイドに黒バーが表示されて16:9のアスペクト比表示になるので、ほとんど従来の5.5インチスマートフォンでプレイしている感覚と変わらない。

他の重い処理を必要としそうなゲームアプリに関しても、Qualcomm Snapdragon 835搭載のスマートフォンと比較してみたところ、Kirin 970とMate 10 Proの組み合わせでは少しフレーム落ちを感じる場面があります。Kirin 970もハイエンドスペックなSoCであることは間違いないと思いますが、ゲームに関してはスナドラ835が有利に感じますね。


Kirn 970もハイエンドなスペックですが、Snapdragon 835と比較するとゲームプレイ時には少し気になる場面も。

PCモード

Mate 10 Proで新たに使える注目機能が「PCモード」です。USB Type-Cポートから出力して、Android OSではありますが、PCライクな画面をディスプレイに写せるようになっています。

今回は汎用品のUSB-C to HDMI変換アダプターを用意してHDMIでディスプレイに繋いでいますが、問題なく出力されます。PCモードというと専用機器を揃えなければならない機種もありますが、HUAWEI Mate 10 Proはこういった汎用品を用意するだけでサクッと使えるのはメリットでしょう。


汎用品のType-C to HDMI 変換アダプターでも利用できた。

アダプターやBluetoothでキーボードやマウスを利用することも可能ですが、Mate 10 Pro本体を仮想マウス兼キーボードとして使うのもOK。

肝心の動作ですが、PCライクな画面表示では、動作は少しもっさりとしています。ウィンドウのサイズは変えれるアプリと変えれないアプリがありますし、Google Chromeなどは基本モバイル表示になるので、一度PC表示に変更したりといったことも場合によっては必要なので、少し扱い辛さが。予想していたほどサクサク動く訳でもなく、「完全にPCの代わりに」という用途にはかなり厳しいと感じます。


PCモード画面。ブラウジングや対応アプリでの簡単な文書編集程度なら使えそうですが、今のところ「大画面で表示できる」以外は、PCモードよりHUAWEI Mate 10 Pro単体で利用した方がよっぽど効率が良さそう。

現状はPCに変わって作業に使うには厳しいと感じる部分が多いです。PCモードはMate 10 Proから初めて使えるようになった機能であり、今後のアップデートで使い易さの向上に期待したいところ。

HUAWEIスーパーチャージの超急速充電


付属の「HUAWEI スーパーチャージ」対応ACアダプタとUSBケーブルを利用すると「超急速充電」の文字が表示される。

HUAWEI Mate 10 Proの約4,000mAhバッテリーというと大容量なので充電までかなり時間がかかりそうですが、100%の満充電までにはわずか約1時間弱程度。もし朝寝坊しても、これならシャワーでも浴びているうちにサクッと充電できそうです。


50%まで30分弱、100%まで1時間弱といったところ。4,000mAhの大容量バッテリーを搭載していることを考えると、かなりの急速充電。

また電池持ちですが、当日は朝からネットも使って写真を撮りましたが、夕方19:30を超えた時点でもまだ40%近い電池が残っていました。待機時の消費電力も1時間で1%程度でしたし、電池持ちに関してはトップクラスのスマートフォンと言えそうです。バッテリーを重視する方には、HUAWEI Mate 10 Proはおすすめでしょう。

IP67防水防塵

HUAWEI Mate 10 Proでは「IEC規格60529にもとづくIP67等級」の耐水・防塵機能を持っています。IP~とはIEC(国際電気標準会議)が規定している防水・防塵性能を表すもので、この「IP67」というのは、最近耐水防塵に対応したiPhone 8 / 8 Plus / Xと同じ等級です。

前者の数字は防塵等級を表しており、6は「粉塵が内部に侵入しない」耐塵。後者の数字は防水等級を表しており、7は「一定水圧で一定時間水中に浸かっても有害な影響がない」保護性能となっています。過度な信用は禁物ですが、長時間浸水するようなことがなければ大丈夫、といった等級です。

ファーウェイ・ジャパンは「耐水」という表現を用いていますが、基本的には該当する等級の防水防塵性能を備えていると考えてOK。筆者もこの時期はほとんど雨/雪のなかで利用しましたが、水回りでも安心して使えるのは大きなポイントかと思います。

Leicaコラボのデュアルカメラを試す

HUAWEI Mate 10 ProでもMate 9、P10、P10 Plusなどと同様にLeicaと協業のデュアルレンズが背面に搭載されていますが、すでに説明した通りハードウェアスペックの向上と共に、AIによるリアルタイム認識もサポートしています。

多彩な撮影モード

通常写真撮影モードのUIから確認。画面上からワイドアパーチャモードやポートレイトモード、カラーの描写設定切り替えなどができるようになっています。

マニュアルで各種設定をいじれる「PROモード」もあり。ISO感度、シャッター速度、フォーカス設定、露出補正などが変更可能で、必要に応じて細かく調整できる純正アプリというところでは、カメラの自由度は高いです。(RAW形式での出力はPROモードのみ対応)

多彩な撮影モードに対応している部分にも注目。「モノクロ」「動画」「HDR」「3Dパノラマ」「パノラマ」「夜間撮影」「ライトペンディング」「コマ抜き」「スロー」「フィルタ」「ウォーターマーク」「文書スキャン」「ナイスフード」などに対応しています。これらも撮りたいシーン・被写体に合わせて活用したいところ。

解像度の変更やグリッド線の表示も行えるようになっています。

まずは通常オートで撮影した場合と、「HDR」や「鮮明な色」を設定した場合の描写変化を確認してみます。今回撮影用に用意したリンゴはそんなに綺麗な色でもないのですが、描写設定を変えておくと、当然仕上がりも異なってきます。


Auto(ISO: 50, 1/195s, AF-A, EV 0, F1.6)

HDR(ISO : 50, 1/113s, AF-A, EV 0, F1.6)

鮮明な色モード(ISO: 50, 1/107s, AF-A, EV 0, F1.6)

「鮮明な色」モードでは、より赤が目立って仕上がっており、イエローも少しパンチの効いたカラーとなっているのが分かります。実際には肉眼で見るよりかなりビビッドに描写されているのですが、今回撮影したリンゴのように元から際立った色ではない場合には、こういったモードをONにして撮影するのも面白いかもしれません。

「鮮明な色」モードはその名の通り一つ一つのカラーをかなり強調するようで、以下の写真では、テーブルに反射したライトが艶やかに、パープルの色も濃いめに強調されています。十分な解像度を保っているようにも見えますし、Instagramやその他SNSへアップロードするような写真は、こういったモードを使うとウケが良さそうな気がしてきます。


Auto(ISO 250, S1/33s, AF-A, F4)

鮮明な色(ISO 400, S1/25s, AF-A, F4)

モノクロモード」での撮影例。モノクロセンサーを採用しているとのこともあってか、これまた面白い仕上がりに。


モノクロ(ISO 64, 1/50s, AF-C, F1.6)

モノクロ(ISO 64, 1/100s, AF-A, F1.6)

3枚目の写真は暗所でのローライト撮影ですが、こちらもモノクロ+ワイドアパーチャモードの組み合わせで十分な解像度を保っているように感じます。


モノクロ+ワイドアパーチャ(ISO 500, 1/25s, AF-A, F0.95)

AIでのリアルタイムなシーン・被写体認識

次にMate 10 Proから導入された「AIでのリアルタイム・被写体認識」も確認してみます。

リアルタイム認識では、カメラ撮影時に小さなアイコンが表示されます。例えば雪が写っているなら雪マークが表示されますし、花であれば花マーク、植物であれば植物のマークといったように、スマートフォンが何を撮影しようとしているのかリアルタイムで認識し、シーンや被写体に合わせて撮影ができる機能です。夜には月のマークが出てきたりと、認識自体もなかなか賢く正確のようです。



今回は試しに料理の写真を撮影してみました。


Auto+フードマーク

Auto+フードマーク

Auto+フードマーク

ちなみにHUAWEI Mate 10 Proでは「ナイスフード」モードも存在しますが、AIでのフード認識と似たような画作りになるようです。モード切り替えも面倒な方は、完全にAI任せでも問題なさそう。

試しにHDR+鮮明な色でも撮影してみましたが、こちらは流石に色が強調されすぎるせいか、店頭に並ぶ見本と言いますか、プラスチッキーな質感に描写されてしまっています。


HDR+フードマーク+鮮明な色

HDR+フードマーク+鮮明な色

Auto+フードマーク+鮮明な色 撮影する被写体によってはインスタ映えしそうな1枚が撮れそう。

背景や料理、被写体によってこれらは使い分けていくのが良いかと思いますが、 AIでの被写体認識が採用されたことにより、以前のHUAWEIスマートフォンと比較すると「AIカメラ任せ」のオートモードでもサクッと撮れてしまえるのは、大きな進化かと思います。

ワイドアパーチャで背景をぼかす

ワイドアパーチャ」効果も、デュアルリアカメラを搭載したHUAWEI Mate 10 Proでは利用可能です。以下、いくつかの作例。


ワイドアパーチャ 絞り2.4(ISO 100, 1/50s, AF-A, F2.4)

ワイドアパーチャ 絞り2.0(ISO 80, 1/100s, AF-A, F2)

ワイドアパーチャ 絞り4.0(ISO 80, 1/50s, AF-A, F4)

ワイドアパーチャ 絞り4.0(ISO 50, 1/351s, AF-A, F4)

ワイドアパーチャ 絞り1.4(ISO 160, 1/50s, AF-A, F1.4)

ワイドアパーチャ 絞り2.4(ISO 80, 1/50s, AF-A, F2.4)

ワイドアパーチャ 絞り4.0(ISO 50, 1/60s, AF-A, F4)

ワイドアパーチャ 絞り4.0(ISO 125, 1/33s, AF-A, F4)

ワイドアパーチャ 絞り4.0(ISO 100, 1/50s, AF-A, F4)

ワイドアパーチャ 絞り5.6(ISO 400, 1/33s, AF-A, F5.6)

ワイドアパーチャ 絞り2.4(ISO 200, 1/33s, AF-A, F2.4)

ワイドアパーチャ 絞り3.2(ISO 400, 1/25s, AF-A, F3.2)

葉の間など、ソフトウェアのところでうまく背景ぼかし処理ができていないであろう部分もありますが、そのほかの写真は綺麗にぼかせています。

上記写真は絞りのみ調整してその他はほとんどオート撮影ですが、室内/屋外でこれだけ簡単に撮影ができてしまうので、オート任せで撮影してもその性能の高さを楽しめるはずです。またスマホとしてはズーム無しでかなり近いところまで寄れるので、マクロ撮影にも活かせる強みがありそうですね。

ローライト(暗所)環境での撮影

HUAWEI Mate 10 Proのデュアルレンズは、ローライト環境での撮影にも強さがうかがえます。特にライト部分は独特の描写で、スマートフォンの写真ではあまりみないようなカラー仕上がりが印象的。





暗所でも解像度を保ちながら撮影ができるのも強みで、どちらのレンズも明るいという仕様もあってか、ワイドアパーチャモードと組み合わせても十分撮れる印象。サクッと綺麗な写真が撮れるiPhoneと比較して、モードや設定を駆使して自分好みの写真撮影ができる楽しさもHUAWEI Mate 10 Proにはあるかと思います。

ワイドアパーチャ機能のソフトウェア処理では、やはりスマートフォンでの撮影であることを実感する部分もあるのですが、それでもデュアルレンズの性能は最近の他社フラグシップモデルと比較しても、かなり良い仕上がりになっていると感じました。HUAWEI P9から初採用されたLeica協業のデュアルリアカメラですが、最新のMate 10 Proでも、カメラ性能が人気の理由の1つとなっているのは間違いなさそうです。

HUAWEI Mate 10 Proは、フラグシップと呼ぶにふさわしいSIMフリースマホ

今回のHUAWEI Mate 10 Pro レビューを踏まえて、2017年後半から2018年初にかけては、日本で発売されているSIMフリースマホとしては1、2位を争う高性能モデルと言えるかと思います。処理性能も十分、カメラ性能が良く、そしてこれだけ電池も持つなら、むしろNTTドコモ、au、ソフトバンクなどから発売されているキャリア向けのフラグシップモデル(SAMSUNG Galaxy、LG、HTC、SONY Xperia)あたりを比較対象とするのが妥当なのかもしれません。

特にカメラ性能はおすすめで、以前までのワイドアパーチャやモノクロなど高性能で設定が多数いじれる仕様に加えて「AIによるリアルタイム認識」が追加されたことで、オートでもスマホ任せで撮りやすくなっているのは大きな進化に感じました。

…これからハイエンドなSIMフリースマートフォンを購入を検討している方にはおすすめで、特に「カメラ・電池持ち」を重視するユーザーの方には、直近のベストAndroidスマートフォンの1つとして選択肢に入れておくべきモデルと言えるでしょう。

公式サイト:エキサイトモバイル

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