eSIM搭載のiPhoneが使えるキャリアや格安SIMを紹介
eSIM搭載のiPhoneが使用できるキャリアや格安SIMや海外で使えるSIMプランを紹介します。またeSIMに対応するiPhone機種や、eSIMは従来のSIMと比べてどんな違いやメリットがあるのかも分かりやすくまとめました。
この記事の目次
「データ容量がよく不足する」「海外に行く機会が多い」「通信料を押さえたい」という人におすすめなのが、従来のSIMの進化系といわれる「eSIM(イーシム)」です。
eSIMは、キャリアと併用して通信費用を抑えたり、複数の回線を同時に利用できるなど、従来の物理SIMにはないメリットがあります。
ここでは、eSIMの基礎知識はもちろん、eSIM 搭載のiPhoneが使用できるキャリアや格安SIMの紹介から、eSIMを搭載したiPhone機種、また海外で使えるSIMプランまで、わかりやすく紹介します。
eSIMとは
「eSIM(イーシム)」とは、あらかじめ端末本体に組み込まれているデュアルSIMの1種で、従来のSIMのように抜き差しする必要のない、次世代のSIMと呼ばれるものです。
従来の物理SIMの場合、最初からID(電話番号の特定)が記録された状態で出荷されますが、eSIMは、後から端末を操作して書きこむのが特徴です。
キャリアや格安SIMのウェブサイトから通信プランを契約したり、専用のアプリをインストールすることで、すぐに通信プランを利用できるのがメリットといえるでしょう。
また、eSIMは、1つの端末で2つの回線を同時に扱えるものですが、iPhoneの場合、2つのSIMを同時に待受に設定できる「デュアルスタンバイ」が採用されています。
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eSIM搭載のiPhoneのメリット
従来のSIMとは違い、抜き差しする必要がないeSIMにはどのような利点があるのか、eSIM搭載のiPhoneを使うメリットをまとめました。
毎月の料金を安くできる
eSIMは、既存のキャリアと格安SIMを組み合わせて利用(二重化回線)することで、月に使用するデータ量のコストを安くできます。
例えば、大手格安SIMの「IIJmio」は、使用中のキャリアはそのままに、基本料金165円(税込)で、追加データ量が1GB:495円(税込)から利用可能です。
大手キャリアのデータ追加料金が1GBにつき1,100円(税込)以上であることを考えると、かなりお得といえるでしょう。
キャリア変更時にSIMを差し替える必要がなく乗り換えが手軽
eSIMは、従来のSIMのように差し替える必要がないため、乗り換える際の手間がかからず、気軽にキャリア変更できる点もメリットといえます。
また、SIMカードの郵送を待つ時間や、差し替え作業などの物理的な手間がはぶけるので、「SIMカードが届くまでiPhoneが利用できない」ということもなくなるでしょう。
そのほかにも、eSIM対応のiPhoneなら、複数の回線を1台で使い分けることが可能です。1台は仕事用、もう1台はプライベート用など、2台に分ける必要もありません。
Apple Watchと携帯電話情報を共有できる
eSIMが利用できるのはiPhoneだけではありません。従来の情報端末だけではなく、Apple Watchなどのウェアラブル端末と携帯電話情報を共有することもできます。
セルラー対応のeSIMが内蔵された「Apple Watch Series 3・4・5」は、eSIMを利用した単独での通信が可能です。
データ通信はもちろん、iPhoneのSIMカードと同じ電話番号を利用して、電話の発着信やメッセージの送受信も可能です。
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海外でもそのまま利用できる
各キャリアが管理しているSIMの場合、利用者が情報を上書きできませんが、eSIMであれば、ユーザー自ら、気軽に携帯電話情報を書き換えることが可能です。
eSIM搭載のiPhoneなら、海外用のプリペイドSIMを購入する必要はなく、渡航前にeSIMの契約をすることによって海外でそのまま利用できます。
海外渡航の機会が多い人にとって、eSIMの利用価値は高いといえるでしょう。
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eSIM対応のiPhone一覧
日本国内では、eSIMに対応したスマホは現状そう多くありませんが、AppleはeSIMの搭載に意欲的なため、eSIM対応のiPhoneは豊富です。
現在、eSIMに対応にするiPhoneには、iOS12.1以降を搭載したiPhone SE iPhone 11 iPhone 11 Pro、iPhone 11 iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRの7機種があります。
【eSIMに対応するiPhone】
- iPhoneSE(第2世代)
- iPhone 11
- iPhone 11 pro
- iPhone 11 pro MAX
- iPhone XS
- iPhone XS MAX
- iPhone XR
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海外旅行で使えるeSIMのプラン
eSIMは物理SIMと違い、海外でもそのまま利用できるのが魅力です。ここでは、App Storeでアプリをダウンロードして利用できる、お得なeSIMサービスを紹介します。
GIGSKY
「GIGSKY(ギグスカイ)」は、アメリカの大手プリペイドSIM会社で、専用のアプリをダウンロードすれば、世界196の国と地域でデータ通信プランの利用が可能です。
GigSkyのeSIM向けデータプランには、複数の国で利用できる「リージョナルプラン」、1つの国で利用できる「カントリープラン」、世界中で利用できる「グローバルプラン」の3つがあります。
価格は選択する国や地域により異なりますが、1日プラン・15日プラン・30日プランから選択でき、アプリの表記も日本語なので初心者にもおすすめです。
Ubigi
フランスの老舗MVNOが提供する「Ubigi(ユビジ)」は、150カ国以上の国々でデータ通信を利用できる通信サービスです。
データプランの「One Off(1度だけ)」と 「 or recurringと(繰り返し)」から、どちらかを選択して通信データを購入しますが、普通の旅行なら、One Off (30日利用可能)で問題ないでしょう。
また、Ubigiはテレワーク用の限定プランや大陸別プラン、国別プランなど、利用シーンに合った豊富なプリペイドデータプランがあり、手ごろな価格でデータ通信を提供しています。
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iPhoneのeSIM設定方法と使い方
iPhoneのeSIM設定方法には2通りあります。また、eSIMを搭載したiPhoneの使い方についても確認しておきましょう。
iPhoneのeSIM設定方法
iPhoneのeSIM設定方法には、GIGSKYやUbigiなどのアプリをインストールしてeSIMを書き込む方法と、キャリアが提供するQRコードを読み取る方法の2通りがあります。
QRコードを読み取る方法は、「設定」から「モバイル通信」に進み「モバイル通信プランを追加」を選択してください。カメラが立ち上がるので、キャリアが用意したQRコードを読み取ります。
【iPhoneのeSIM設定方法】
- 「設定」から「モバイル通信」へと進む
- 「モバイル通信プランを追加」をタップする
- キャリアから提供されたQRコードを読み取る
- 「モバイル通信プランが検出されました」という通知をタップする
- 「続ける」をタップし「モバイル通信プランを追加」をタップする
eSIMのiPhoneの使い方
日本仕様のiPhoneは、1回線目は物理SIM、2回線目はeSIMのため、通話しながらデータ通信はできません。音声とデータの両方を使用するには「モバイルデータ通信の切り替えを許可」をオンにします。
切り替えを許可することで、通話中eSIMは一時的に圏外になり、データ通信が自動で主回線に切り替わる仕組みです。通話が終わるれば元に戻るため設定は必要ありません。
【eSIMのiPhoneの使い方】
- 「設定」から「モバイル通信」をタップする
- 「モバイルデータ通信」をタップする
- 「モバイルデータ通信の切り替えを許可」をオンにする
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日本でiPhoneのeSIMに対応しているキャリアや格安SIM
現在、日本国内でiPhoneのeSIMに対応しているキャリアや格安SIMを紹介します。料金プラン・eSIMプラン申込方法も併せて紹介します。
楽天モバイル
出典:楽天モバイル楽天モバイルの「楽天モバイルUN-LIMIT」の月額料金は3,278円(税込)で完全定額制です。オンラインからの申し込みなら、1年間の月額料金無料キャンペーンが適用されます。
動作保証のあるeSIM対象機種はRakuten Miniのみとなっているものの、eSIM対応のiPhone端末も利用可能です。
また、iPhoneの場合、Rakuten Linkは使えませんが、データ通信(無制限・楽天エリア内)や通話も利用できます。
楽天回線エリア | パートナー回線エリア | 海外 | |
---|---|---|---|
データ通信 | 制限なし | 5GB/月 | 2GB/月 |
通常の電話 | Rakuten Linkアプリ利用でかけ放題 | Rakuten Linkアプリ利用でかけ放題 | 0円(海外から日本への通話)※Rakuten Link使用時 |
通常のSMS | Rakuten Linkアプリ利用で使い放題 | Rakuten Linkアプリ利用で使い放題 | Rakuten Linkアプリ利用で使い放題(指定66の国と地域限定) |
月額料金 | 3,278円(税込) |
楽天モバイルのeSIMプラン申込方法
手続きは「楽天UN‐LIMITED」のページでできます。申し込みの際は、「SIMカードタイプ」を、従来のSIMから「eSIM」に変更するのを忘れないようにしましょう。
【楽天モバイルのeSIMプラン申込方法】
- 「楽天UNLIMITED」のページにアクセスしプランを選択する
- 「SIMカードタイプ」を「eSIM」に変更する
- 以降は画面の指示に従って契約をする
IIJmio
出典:IIJmio一般的に、大手キャリアのデータ追加料金は1GBで1,100円(税込)以上ですが、IIJmioの「データプラン ゼロ」なら、データ量が1GB330円(税込)から利用できるため、急なデータ不足でも安心です。
動作保証のあるeSIM対象iPhone機種は、iPhone SE(第2世代)、iPhone 11シリーズ、iPhone XSシリーズ、iPhone XRと、7機種すべてを網羅しています。
【データプラン ゼロ】
初期費用 | 通常3,300円(税込) |
---|---|
月額料金 | 165円(税込) |
追加データ量1GB | 330円(税込) |
追加データ量2GB~10GB | 1GBあたり495円(税込) |
プロファイル再発行手数料 | 0円 |
IIJmioのeSIMプラン申込方法
IIJmioのeSIMプラン申込みには、クレジットカード・キャリア以外のメールアドレスが必要です。
【 IIJmioのeSIMプラン申込方法】
- 利用する端末とは別の端末でIIJmioの申し込みサイトへアクセスする
- 「プランを選択する」をタップ
- 「変更する」をタップし「eSIM」を選択する
- 画面の指示通りに進むと登録したメールアドレスに案内が来る
ドコモ・ソフトバンク・auは対応している?
ドコモは「ドコモeSIMカード」を提供するなど、大手キャリア3社の中ではeSIM提供に積極的といえるでしょう。ただ、対応機種はタブレットがメインでiPhoneは現状使用できない状態です。
ソフトバンクも現在iPhone単独で利用できるeSIMは発表されていません。
auの場合、iPhone向けのプラン「海外データeSIM powered by GigSky」を提供していますが、これはあくまで、auユーザーが別料金で利用できるプランです。
このように、手軽に他社に切り替えができるeSIMは、キャリアにとってはリスクをともなうため、大手キャリアはeSIMの提供に消極的なのが現状といえます。
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eSIM搭載のiPhoneを便利に活用しよう
eSIMは、従来のSIMのように抜き差しする必要がなく、あとから回線を気軽に変更できるのが特徴です。海外旅行の際には、現地のデータプランを追加できるのも魅力といえるでしょう。
また、現在利用しているキャリアと併用してデータ通信をeSIMプランにすることで、月額料金を大幅に抑えたり、複数の回線を仕事用、個人用に分けるなどメリットはいくつもあります。
現状、日本国内の大手キャリアはeSIMの提供に及び腰ですが、世界でのeSIM普及率は高く、国内の大手キャリアも、今後対応せざる負えなくなるというのが一般的な見方です。