Apple SIM/eSIMとは?|特徴や内蔵している端末・使い方を解説

Appleから提供されているApple SIMをご存知ですか?海外旅行によく行く方にはメリットが多いので、どんなものなのか知っておくといいでしょう。Apple SIMの概要、eSIMについてや、Apple WatchやiPad、iPhoneでeSIMに対応しているものは?までまとめました。
この記事の目次
「Apple SIMって何かわからない」「Apple SIMを使うとどんなメリットがあるのか知りたい」
このような方に向けて、Apple SIMの概要や使い方について解説します。うまく活用すればたいへん便利なものですので、ぜひ参考にしてみてください。
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Apple SIMとは?わかりやすく解説
Apple社製品といえば、テレビなどのCM広告で派手に宣伝されているイメージがありますが、「Apple SIM」のCM広告は見たことがない人も多いのではないでしょうか?
まずは、Apple SIMがどんなもので、どんなメリットがあるのか解説します。
Apple SIMとは?
iPhoneやiPad、Macといった製品を製造・販売しているApple社が、2014年から提供を開始したのが「Apple SIM」というアップル独自のSIMカードです。
アップル独自のSIMカードと聞くと、何か特別な機能が付いていそうな気がしますが、いたってシンプルなデータ通信専用SIMカードとなっています。
では、Apple SIMにはどのような特徴があるのでしょうか?
Apple SIMのメリットは?
Apple SIMの特徴は、「海外で通信事業者の切り替えが簡単にできる」ということです。
一般的に海外でインターネットを利用する場合、海外での使用に対応しているモバイルWiFiを契約・レンタルするか、渡航先でSIMカードの契約をしなければなりません。
しかし、Apple SIMが1枚あれば、海外の複数の通信事業者のなかから好きな業者を選択して利用できます。しかも、iPad上で操作するだけで現地の通信事業者のプランを選択可能。
そのため、海外へ旅行や出張する方に大きなメリットがあるサービスです。現在、Apple SIMに対応している地域は180を超える国と地域なので、たいていの場合はApple SIMを利用できます。
Apple SIM対応の通信事業者はauとソフトバンク
日本ではさまざまな業者でApple社製品を取り扱っていますが、現在Apple SIMを利用可能なキャリアはソフトバンクとauの2社のみです。
もともとはau回線のみが対応可能でしたが、2016年に入りソフトバンクもApple SIMのパートナーとなった経緯があります。
Apple SIMのcardslotとは?
そもそも、iPadの「WiFi+セルラーモデル」には、SIMカードを挿入するためのカードスロットが搭載されています。そのカードスロットにApple SIMを挿入すれば利用可能です。
また、一部のiPadではApple SIMが内蔵されているモデルがあります。Apple SIMが内蔵されているモデルでは、Apple SIMを購入しなくても通信事業者の切り替えが可能です。
Apple SIM内蔵(SIMフリー版)
- 10.5インチのiPad Pro(8G)
- 9.7インチのiPad Pro(7G)
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2019年eSIMがスタート、eSIM対応のMVNOは?
Apple SIMの提供開始から5年後の2019年には、次世代SIM規格の「eSIM」が登場しました。
eSIMがどんなものなのかわからない方のために、解説していきます。


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eSIMとは?
SIMカードといえば、契約している業者から提供される小さなプラスチックのカードを思い浮かべる方が多いでしょう。
ですが、eSIMはそのようなカードではありません。Embedded SIM(=組み込み型のSIM)の名のとおり、端末本体に埋め込まれているSIM(実際にはSIMの機能を持つチップ)のこといいます。
また、eSIMにはSIMカードを抜き挿しすることなく、SIMに書かれている通信に関する契約情報を書き換えられる機能があります。つまり、Apple SIMと同じように、ユーザーがキャリアを選択し切り替えが可能。
1つの端末で違う業者のプランを使い分けられるのです。
eSIM対応の通信事業者やこれからの予定は
何かと便利なeSIMですが、現在対応している通信事業者はフルMVNOとなったIIJmioのみです。
また、IIJ mio以外にもフルMVNOへの申込みを行っている通信事業者がいるといわれており、今後eSIMに対応する業者は増加すると見込まれています。
eSIM対応のキャリアは
一方で、ドコモ・ソフトバンク・auといった日本の大手携帯キャリアは、スマホ単独で利用可能なeSIMサービスには対応していません。
各社ともeSIMの導入には慎重になっており、表向きの理由は「eSIMの利用に必要なプロファイルには顧客の機密情報が入っているので、漏洩したときのリスクが重大である」としています。
簡単に言えば、情報が漏洩してクローンSIMの作成が可能になるので「慎重な対応が必要」とのこと。
ただ、eSIMでは利用キャリアの選択がとても手軽にできるため、ユーザーが簡単に流出してしまうのでは?と懸念していることが慎重になる本当の理由とも言われています。
契約方法と料金プランを比較
現在利用可能なeSIMプランはIIJ mioのみです。契約したい場合は、IJJ mioのeSIM専用サイトから申込みを行います。
新規契約の場合、以下の準備が必要です。
- 本人名義のクレジットカード
- メールアドレス
- インターネット環境またはWiFi環境
また、IIJ mio会員がeSIMプランを希望する場合、新規契約で新たに申込む必要がありますので注意が必要です。eSIMに対応している利用端末に変更する場合は、会員専用ページにログインしてSIMカードの再発行から申込みを行ってください。
eSIM料金プランは以下の一択となっています。
プラン名 | 月額料金 | 初期費用 |
---|---|---|
ライタースタートプラン(6GB) | 1,520円 | 3,000円 |
また、大容量オプションも利用可能です。
オプション名 | 月額料金 |
---|---|
データオプション 20GB | 3,100円 |
データオプション 30GB | 5,000円 |
ライトスタートプランでは、通信速度制限が掛かることがあります。
クーポン非適用時(通信制限時) | 最大200Kbps |
クーポン適用時(通常時) | 下り最大:1288Mbps 上り最大:131.3Mbps |
通信規制対象となるデータ量 | 3日あたり366MB (300万パケット相当) |
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Apple WatchはeSIMに内蔵・対応してる?使い方や対応機種
Apple社製品のなかでもじわじわと利用者が増えているApple Watch。2017年9月に発売された「Apple Watch series 3」以降のモデルではeSIMが内蔵されているのをご存知でしょうか?
「Apple WatchでもeSIMプランが使えるの!?」と思ってしまいますが、残念なことにIIJ mioのeSIMプランはApple Watch Series 3/4/5に対応していないため利用できません。
ただし、デュアルSIMに対応したiPhoneでモバイル通信プランを複数設定している場合、Apple Watch(GPS+Cellularモデル)に両方のプランを追加しておけば、プランの選択が可能になります。
使い方
iPhoneでの複数のモバイル通信プランの設定方法は以下の通りです。
- iPhoneで[Apple Watch App]を開く
- [マイウォッチ]から[モバイル通信]を選択
- [モバイル通信を設定]もしくは[新規プランを追加]を選択
- 画面の指示に従いApple Watchに追加したいプランを選択して完了
また、利用プランの切り替え方は以下の通りです。
- iPhoneで[Apple Watch App]を開く
- [マイウォッチ]タブを選択し[モバイル通信]を選択
- プランが自動的に切り替わる
プランが自動的に切り替わらない場合は使用したいプランをタップして完了です。
対応機種
Apple WatchでeSIMに対応している機種はありません。
デュアルSIMによる通信プラン切り替えを利用する場合は、Apple Watchに関係なく、デュアルSIM対応のiPhoneを選択する必要があります。
デュアルSIMに対応しているiPhoneは、「iPhone XS/iPhone XR Max/iPhone XR」以降のモデルです。
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iPadはeSIMに内蔵・対応してる?使い方や対応機種
iPhone同様に高いニーズを誇るiPadには、eSIMに対応しているモデルがあります。そのため、利用する状況に合わせて、通信事業者のプランを随時選択できます。
使い方
iPadでeSIMを使用するためには、以下の3つの方法があります。
- iPadでプランを設定する
- QRコードをスキャンする
- 通信事業者の専用アプリを使う
iPadでプランを設定する方法
1つ目のプランを設定する場合の方法です。
- [設定]→[モバイルデータ通信]→[モバイルデータ通信を設定]を選択
- 利用したい通信事業者を選択する
- プランを選択しアカウントを作成するか、既存プランにiPadを追加
- [確認]をタップして完了。
利用したい通信事業者が表示されない場合は、事業者に問合せてSIMカードまたはeSIMの提供が必要です。
別のプランを追加設定する場合は、手順①で[設定]→[モバイルデータ通信]→[新規プランを追加]を選択してください。
QRコードをスキャンする方法
- [設定]→[モバイルデータ通信]を選択
- [モバイルデータ通信プランを追加]を選択
- iPadを使い、通信事業者から支給されたQRコードをスキャンして完了
通信事業者の専用アプリを使う方法
- [App Store]を開き該当の専用Appをダウンロードする
- Appを使ってモバイルデータ通信を購入して完了
対応機種
eSIMに対応しているiPadは以下のとおりです。
- 11インチiPad Pro
- 12.9インチiPad Pro(第3世代)
- iPad Air(第3世代)
- iPad mini(第5世代)
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iPhoneはeSIMに内蔵・対応してる?使い方や対応機種
Apple社製品のなかでも最もユーザーが多いiPhoneには、eSIMとnano-SIMを使ったデュアルSIMに対応しているモデルがあります。
そのため、任意のモバイル通信プランを設定可能です。
使い方
eSIMでモバイル通信プランを設定するための方法は以下の4つです。
- QRコードをスキャンする
- 通信事業者の専用アプリを使う
- 割り当てられたモバイル通信プランをインストールする
- 情報を手動入力する
QRコードをスキャンする方法
- [カメラ]を開き、QRコードをスキャン
- [モバイル通信プランが検出されました]と表示されたら通知をタップ
- [続ける]をタップ
- [モバイル通信プランを追加]をタップして完了
通信事業者の専用アプリを使う方法
- [App Store]を開き専用のAppをダウンロード
- Appを使ってモバイル通信プランを購入して完了
モバイル通信プランをインストールする方法
詳しい手順については、契約先の業者に確認してください。
- [モバイル通信プランのインストールの準備ができました]と通知されたらタップ
- [設定]を開き[モバイル通信プランのインストールの準備ができました]をタップ
- [続ける]をタップして完了
情報を手動入力する方法
- [設定]を開き[モバイル通信]または[モバイルデータ通信]をタップ
- [モバイル通信プランの追加]をタップ
- [情報を手動で入力してください]をタップし入力できたら完了
このような方法でiPhoneに複数のeSIMを記録できます。ただ、一度に利用できるのは1つだけ。
回線を選択する場合は[モバイル通信]または[モバイルデータ通信]を選択し、使いたいプランを選んだあと[この回線をオンにする]をタップしてください。
対応機種
eSIMに対応しているiPhoneのモデルは以下のとおりです。
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro/iPhone 11 Pro Max
- iPhone XR
- iPhone XS/iPhone XS Max
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まとめ
Apple SIMは、iPadでのみ使用できるデータ通信専用SIMです。iPad以外でもeSIMに対応しているiPhoneなら、同様の使い方が可能です。
海外旅行によく行く方にはメリットが大きいですので、ぜひ利用してみてください!