WiFiの電波を強化する方法|弱くなる原因と対処法を紹介

Wi-Fiの電波は使用状況によって弱くなることがあり、これには原因があります。原因を特定し、対処法を講じることで電波は強化できます。Wi-Fi電波を強化する方法を知り、通信環境を改善して、快適な環境でネットを利用しましょう。
この記事の目次
自宅や外出先でもWiFiルーターがあると快適にネットを利用できます。しかし、使用している環境によっては電波が弱くなったり、つながらなくなったりすることもあります。
そのため、快適に使い続けるには電波を強化して利用しましょう。WiFiの電波を強化する方法を知ることで、不具合の解消ができ、スムーズにネットを利用しやすくなります。
WiFiの電波が弱くなる原因
なぜWiFiの電波が弱くなってしまうのか、その理由を紹介します。WiFiが不具合を起こす理由は様々あり、主な原因としては次の4つがあげられます。
- 無線LAN子機の不具合が起きている
- ルーターが不具合を起こしている
- ルーターによる電波干渉が起きている
- 家電の電波干渉が起きている
不具合を改善するには原因を知ることが大切であるため、まずは要因を知り、WiFiそのものへの理解を深めておきましょう。
無線LAN子機の不具合が起きている
WiFiはルーターの親機だけではなく、子機を使用して接続する方法もあります。子機を使用している場合はソフトウェアやドライバーの不具合によって、受信感度が悪くなることも多いです。
親機に問題がない場合は、子機が原因となって不具合を起こしていることもあるため、親機だけで接続してみて、スムーズに利用できるかチェックしてみることがおすすめです。
▼SIMチェンジではおすすめの無線LAN子機をご紹介しています。子機が不具合を起こしている場合は買い替えを検討してみてください!
ルーターが不具合を起こしている
子機の不具合はもちろん、ルーター本体の不具合によってWiFiの電波が弱くなってしまうこともあります。ルーター本体の不具合では、電波が弱くなるだけではなく、接続自体ができなくなることもあります。
まずはルーター本体のランプをチェックし、正常に点灯しているかどうかを確認しましょう。ランプの点灯がない場合は、ケーブルが抜けているか、電源が入っていない可能性があります。
また、接続は正しくできているのに正常に点灯していない場合は、ルーター自体の故障も考えられます。
また、ルーターは軽微な不具合も多く、これは再起動によって直ることも多いです。再起動する際は電源を切ってから最低でも10秒ほど置き、本体の放熱を促すようにしましょう。このとき接続しているスマホやパソコンなどもいっしょに再起動しておくよいです。
ルーターによる電波干渉が起きている
自宅に数台ルーターがあったり、近所でルーターを使用している家庭があると、ルーター同士の電波干渉によって回線が混雑することもあります。
ルーター同士の電波干渉によってWiFiが弱くなっている場合は、別のSSIDに切り替えてみることがおすすめです。
複数の周波数帯域を持つルーターの場合は、違うSSIDに接続し直すことで、電波干渉を回避できることが多いです。
WiFiルーターでは、主に2.4GHzと5GHz帯の電波があり、電波干渉に強いのは5GHzであるため、こちらに接続してみるとよいでしょう。
もちろん、接続している環境(壁や床などの障害物がある、ルーターとデバイスの距離が遠い、デバイスが2.4GHzにしか対応していない等)によっては2.4GHzのほうがよいこともあります。
まずは現在接続しているSSIDと別のSSIDを試してみることをおすすめします。
家電の電波干渉が起きている
ルーターの電波干渉は家電でも起きる可能性があるため、周囲に電波を発する家電がないかチェックしておきましょう。
電子レンジやIoT化した家電など、電波を発するものがあると、それらを利用している際にWiFiが使いにくくなることもあります。
電波干渉を回避するには、ルーターと家電を離して設置するか、電波干渉をしづらい5GHz帯に接続することもおすすめです。
家電では2.4GHz帯を使用している場合が多いため、設置場所の移動ができない場合は、別のSSIDに接続してみるとよいでしょう。
WiFiの電波を強化する方法
WiFiの電波を強化するには、次の5つの方法があげられます。
- ルーターのファームウェアを更新する
- アルミホイルを利用する
- ルーターを部屋の中央に設置する
- 無線LAN中継器を設置する
- WiFiサービスを変更する
電波が弱くなる原因を特定し、改善策を試しても通信環境が安定しない場合は、これらの方法で電波の強化を試しましょう。
ルーターのファームウェアを更新する
ルーターはプログラムを制御しているファームウェアがあり、これを更新することで機能が改善する場合があります。
ファームウェアが古いままでも使用はできますが、バグなどが生じていると通信速度が下がってしまうことも少なくありません。
バグ修正のために新しいファームウェアは随時更新されており、これを行うことで問題が解決することも多いです。
また、スマホやパソコンなど、接続している端末も同様にアップデートし、常に最新の状態で使うことが、セキュリティ対策上もおすすめです。
ルーターが最新の状態でも、接続している端末のバージョンが古いと、WiFi環境が改善されないこともあります。
アルミホイルを利用する
WiFi環境を向上させるには、アルミホイルを使って物理的に電波を強化する方法もあります。アルミホイルは電波を反射する性質を持つため、これでルーターを囲うことで通信環境が改善することも多いです。
電波の反射は微妙な位置関係によって通信環境を左右することもあるため、ルーターの位置やアルミホイルの角度をずらしながら、もっとも快適に使える状態を探りましょう。
ルーターを部屋の中央に設置する
ルーターは設置場所によって電波の入り方が変わるため、より電波を拾いやすい部屋の中央に設置することがおすすめです。部屋の中央に置くことで、家全体をカバーしやすくなり、どの部屋にいても通信がしやすくなるでしょう。
また、少し高い場所に設置することもおすすめであり、床から1~2m程度離すと、より電波は強化されやすいです。
反対に床に直接置いたり、窓際や水場など、電波が入りづらく、反射しやすい場所に置くと、電波が弱くなりやすいため注意しましょう。
無線LAN中継器を設置する
自宅が広く、部屋の隅々まで電波が届かない場合は、ルーターから遠い位置にある部屋に無線LAN中継器を設置することも1つの方法です。
中継器を設置することで、ルーターから離れた場所でもWiFiを拾いやすくなり、広い家でも快適に使いやすくなります。
ただし、無線LAN中継器はあくまで電波が届く範囲を広くするものであり、電波そのものを強化するわけではありません。
そのため、もともとの電波供給自体が弱いと、中継器を使用しても状態は改善されないこともあるため注意が必要です。
こちらの記事は、WiFi中継機のおすすめ機種や選び方を紹介しているので、ぜひご覧ください。
WiFiサービスを変更する
WiFiそのものの電波が弱い場合は、サービス(業者)を変更し、よりつながりやすい業者に乗り換えることがおすすめです。
どのサービスでも通信速度の最大値は概ね同じであることが多いですが、利用環境によっては通信速度が改善されることもあります。
ただし、他社乗り換えでは違約金や契約手数料などがかかることもあるため、あくまで最終手段と考えましょう。
他の方法を試しても電波が強化されず、WiFi環境が改善しない場合のみ、他社への乗り換えを検討することがおすすめです。
WiFiの強化におすすめの無線LAN中継器
自宅が広く、部屋の隅々まで電波が届かない場合は、無線LAN中継器を導入することがおすすめです。
- AirStation HighPower WEX-733DHP (BUFFALO)
- RE200/R AC750 (TP-LINK)
- Aterm W1200EX PA-W1200EX (NEC)
- WN-G300EXP (I-O DATA)
それぞれで特徴が異なるため、商品ごとの違いを知り、自宅環境に合ったものを選びましょう。
AirStation HighPower WEX-733DHP (BUFFALO)
通信速度が低下しづらいデュアルバンド機能を搭載している点が、「AirStation HighPower WEX-733DHP」の特徴です。
最高速度は433Mbpsであり、高速通信にも対応しているため、通信速度を落とさずに利用しやすいでしょう。同時接続台数も最大20台と非常に多く、家族それぞれで複数の端末を使用している場合にもおすすめです。
RE200/R AC750 (TP-LINK)
より速い速度で通信を行いたいなら、最大速度750Mbpsの「RE200/R AC750」がおすすめです。
デュアルバンド機能を搭載しているため、通信速度を落とさずに接続でき、LEDのインジケーターによってどれくらいの電波強度になっているかが視覚的に確認できます。
また、コンセントで接続できるモデルのため、場所を取らずに使用できる点も魅力です。有線LAN接続してアクセスポイントとしても使えるため、幅広い用途がある点も特徴です。
Aterm W1200EX PA-W1200EX (NEC)
通信速度の速さを重視するなら、「Aterm W1200EX PA-W1200EX」がおすすめです。最大速度は867Mbpであり、光回線でも通信速度を落とさずに使用しやすいでしょう。
デュアルバンド機能も搭載しており、通信速度も低下しづらいため、複数台接続する場合にもおすすめです。
WN-G300EXP (I-O DATA)
簡単にWiFiの設定変更を行いたい場合は、「WN-G300EXP」がおすすめです。
WPSボタンを搭載しているため、子機のボタンを長押しするだけで設定できます。
また、「WN-G300EXP」は、コンセントタイプのWiFi中継器ですが、コンセントに挿した状態でも隣のコンセントをふさぐことないので、電源コンセントがあまりない部屋で使うのもよいでしょう。
WiFiの電波を強化するために活用できるアプリ
WiFi電波を強化するには、アプリを使った方法もあります。アプリを使った簡易的な方法でも、通信環境の改善はできます。
手軽な方法でもWiFiは快適に使いやすくなるため、使用しているスマホに合わせた方法で対処してみましょう。
WiFiミレル
無線LANの電波を視覚的に確認できるWiFiミレルは、どこが電波が強いのかヒートマップを作成できます。
I-O DATAが開発しているアプリであり、信頼度が高い点も魅力です。iPhoneとAndroidの両方で使用できるため、OSを選ばずに使える点も特徴です。

NetSpot
簡単操作で電波の強化をしたいなら、NetSpotがおすすめです。NetSpotは、近くのWiFi接続の範囲を簡単に解析でき、接続の重複の解消もできます。
また、どのような問題が発生しているか、その原因も特定できます。電波が流出しているかどうかもチェック可能であり、WiFi接続のモニタリングができるのも魅力の1つです。
WiFiのセキュリティを強化する方法は
WiFiを快適に使うには、セキュリティ面を強化する必要があります。セキュリティ性能が低い状態で使っていると、速度低下だけではなく、データが流出する危険性もあります。
- パスワードを設定する
- MACアドレスをロックダウンする
- WEPではなくWPA2を利用する
これらの方法でセキュリティの強化を行い、より安全な環境でWiFiを使用しましょう。
パスワードを設定する
安全にWiFiを使用するには、パスワードを設定することが大切です。
パスワードの設定をしていないルーターだと、SSIDを知っているだけで簡単に接続ができてしまいます。
ただ乗りはもちろん、データの抜き取りなどの被害に遭う可能性もあるため、パスワードは解析しづらいものを設定しましょう。
パスワードは初期設定されていることもありますが、そのまま使用し続けるのはリスクが高いため、変更しておくことがおすすめです。
ただし、変更する際は「名前+誕生日」のようなわかりやすいものは避け、できるだけ英数字のランダムにしておきましょう。
他の会員サイトなどで使用しているパスワードを使いまわしをすると、万一パスワードが解析された場合に被害が拡大してしまう可能性もあるため注意が必要です。
MACアドレスをロックダウンする
ルーターは接続できる端末を限定するMACアドレスのアクセス制限という機能があり、これをロックダウンといいます。
ロックダウンの指定をすることで、自分が登録している機器しか接続できなくなるため、セキュリティの強化に役立ちます。
ロックダウンの方法はルーターによって異なるため、説明書を参考にして設定するとよいでしょう。
WEPではなくWPA2を利用する
より強固なセキュリティを実現するには、WEPよりもWPA2を利用することがおすすめです。
WPA2は暗号化された通信を行うことができ、より高いセキュリティで使用できます。対してWEPも暗号通信が可能ですが、セキュリティ面は脆弱です。
WPA2に対応しているルーターは最新モデルが多く、通信速度自体が速いものも多いため、安全かつ快適に使いたい場合にもおすすめです。
▼WiFiのセキュリティについては以下記事でより詳しく解説しています。
WiFiを強化して速度をアップさせよう
WiFiの電波は接続環境によっては弱くなることも多いため、原因を特定して対処する必要があります。対処法を講じることで電波の強化ができる場合は多く、通信環境も改善されます。
快適かつ安全にWiFiを使うには、使用環境を整えることが大切です。自身の利用状況に合わせた使い方や設定を行い、電波を強化してWi-Fを快適に使いましょう。