おすすめのキャッシュレス決済サービス7選|キャッシュレスのメリットや注意点も紹介
この数年で急速に普及し始めている「キャッシュレス決済」について、支払いの仕組みや利用するメリットについて分かりやすく解説しています。また、おすすめのキャッシュレス決済サービスについて、それぞれの特徴や利用可能店舗を紹介します。
この記事の目次
ここ数年で急速に認知度が高まっている「キャッシュレス決済」ですが、「まだあまり利用していない。」という人もいるのではないでしょうか。
最近は、様々なキャッシュレス決済サービスが登場し、店舗で使えるサービスの種類も増えてきています。種類が増えることで、どのサービスを使えばよいのかわからないと感じている方もいると思います。
そこでこの記事では、キャッシュレス決済の支払い方法の種類や特徴について解説し、おすすめの決済サービスを紹介します。
多岐にわたるキャッシュレス決済の支払い方法
キャッシュレス決済は、支払い方法によっていくつかの種類にわけられます。キャッシュレス決済の種類は「精算方法」と「インタフェース」の違いによって分類されます。
3つの精算方法
キャッシュレスの支払いの仕組みには、支払いが発生するタイミングによって次の3つのパターンがあります。
支払いのタイミング | 特徴 | サービス例 |
---|---|---|
プリペイド(前払い) | 利用金額を事前にチャージしておく | Suica、PASMOなどの交通系電子マネー |
リアルタイムペイ(即時払い) | リアルタイムで取引を行う | デビットカード |
ポストペイド(後払い) | 利用金額が後日請求される | クレジットカード |
プリペイド(前払い)
前払いは「プリペイド」とも呼ばれ、商品を購入するより前に支払いを済ませる精算方法です。先に現金で支払いをして、その金額分だけキャッシュレスで買い物ができるという仕組みです。
最新のスマホQR決済などにも採用されていますが、クオカードのようなプリペイドカードやテレフォンカードなどで以前から使われてきた決済方法です。
電子マネーやスマホQR決済では、「チャージ」がこの前払いにあたります。この方法では、チャージなどで前払いした金額以上の買い物はできないのが特徴です。
リアルタイムペイ(即時払い)
即時払いは「リアルタイムぺイ」とも呼ばれています。
店舗やオンラインストアで決済をした瞬間、即時に代金が支払われるという決済方法です。即時払いの代表的なキャッシュレスサービスは、デビットカードです。
即時払いのキャッシュレスサービスを使って決済すると、その瞬間に紐づいている銀行口座から代金が引き落とされる仕組みになっています。
口座の残高以上の金額を決済しようとするとエラーになり決済することができないので、使いすぎの心配がないのが特徴です。
ポストペイド(後払い)
後払いは「ポストペイド」とも呼ばれ、決済をした時ではなく、後日まとめて支払いをする決済方法です。
代表例はクレジットカードで、交通系ICカードや最近ではスマホ決済の中にも後払い方式のサービスがあります。
後払い方式では、前の月の1ヶ月分の決済代金を翌月まとめて支払うのが一般的です。決済時に現金を持っていなくても買い物ができるのが特徴ですが、加入時に審査が行われることがあります。
インターフェースの種類
どのような端末を使って支払うか、インターフェースの違いによるキャッシュレス決済の種類には次のようなものがあります。
磁気カード
プラスチック製のカードに磁気ストライプがついているもので、主にクレジットカードに用いられている仕組みです。
磁気ストライプには、カード番号などの情報が記録されていて、端末にカードを通すことで読み取り、決済します。
電子マネー
ICチップが埋め込まれたカードを専用端末にかざすことで決済を行います。この仕組みでは、カードを機械に通さなくても近づけるだけで情報を読み取ることができます。
このタイプの代表例は「Suica」や「PASMO」などの交通系ICカードや「nanaco」「WAON」「QUICPay」「iD」などの電子マネーです。特に交通系ICカードは普段から公共交通機関を利用する際に使っている方も多いと思います。
精算方法は、あらかじめお金をチャージしておくプリペイド型とクレジットカードに紐づけられているポストペイ型に分けられます。ここでは交通系ICカード、nanaco、WAONがプリペイド型、QUICPay、iDがポストペイ型になります。
QRコード・バーコード決済
専用アプリでQRコードやバーコードを生成して読み取る方式で、PayPayなどのスマホアプリがこの代表例です。
利用方法については、店舗側と利用者側のどちらがコードを生成し、読み取るかによって2つのパターンが存在します。
キャッシュレス決済がおすすめの理由
ここでは、キャッシュレス決済がなぜおすすめなのか、理由を紹介します。
会計がスムーズになる
カードやバーコードによる通信を介して決済を行うため、会計がスムーズに完了するというのがキャッシュレス決済の最大の魅力の1つです。
財布を取り出したり、お金を数えたり、お釣りを受け取ったりという会計時の流れを全て省略することができます。そのため、急いでいる時やレジが混んでいる時には大きなメリットになります。
現金取引にかかる手数料を節約できる
ATMで現金をおろす際には、数百円ほどの手数料がかかってしまいます。
他にもインターネット通販で現金決済する際の代引き手数料や入金手数料など、現金での取引には何かと手数料がかかります。
しかし、キャッシュレス決済サービスを利用すれば、手数料なしで残高をチャージすることができるので、こうした手数料を節約することができます。
利用履歴を確認することができる
キャッシュレス決済では利用履歴が全てデータ化されるため、お金の管理が簡単です。現金払いの場合、使った金額を確認するためにはレシートを見る必要があります。
一方、キャッシュレス決済の場合、利用履歴が自動で蓄積され、スマートフォンやパソコンを使ってすぐに確認することができるため、自分の支出を把握するのに便利です。
家計簿アプリなどに自動で反映することもできるため、家計簿をつけている方にとっては、手間と時間を省くことができ、大きなメリットになります。
お得なポイント還元がある
サービスによっては、利用額に応じたポイント還元を行っている場合があります。
2018年にはPayPayが行った「100億円キャンペーン」が話題になりましたが、それぞれのキャッシュレス決済サービスでは、利用者を増やすためのキャンペーンに力を入れています。
キャッシュレス決済で買い物をすれば、決済を行なった店舗のポイントとは別に、支払いに利用した決済サービスのポイントももらうことができます。
貯まったポイントは別の支払い時に利用することができるため、現金で買い物をするよりもキャッシュレス決済を使った方がお得なことが多いです。
おすすめのキャッシュレス決済サービス7選
ここ数年、バーコード・QRコード決済を中心に新しいキャッシュレス決済サービスが次々に登場し、現在はサービスが乱立している状態です。
キャッシュレス決済を使ってみたいけどどのサービスを選べばよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここからはおすすめのキャッシュレス決済サービスをスマホで使えるものを中心に紹介して行こうと思います。特徴や利用可能店舗を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
楽天ペイ
「楽天ペイ」は、楽天グループが提供するコード決済サービスです。楽天ペイを使って決済をする際は、基本的にスマホ・タブレットの専用アプリを通して利用します。
楽天ペイのサービスの特徴は次のとおりです。
- QR・バーコード決済
- セルフペイ
- オンライン決済
- 楽天ポイントを貯める・使う
- 個人間送金
楽天カードはクレジットカードと紐付け、支払いを行うサービスですので、使用するためにはクレジットカードの登録が必要となります。
楽天ペイを利用すると楽天ポイントを貯めることができますが、登録クレジットカードが楽天カードの場合には、還元率が通常0.5%のところ、1.5%以上になります。現在、楽天ペイが使える店舗の一部を紹介します。
コンビニ | セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、生活彩家、セイコーマートなど |
---|---|
ドラッグストア | ココカラファイン、スギ薬局、ツルハドラッグ、ハックドラッグ、ダイコクなど |
飲食店 | 上島珈琲店、サンマルクカフェ、くら寿司、スシロー、ピザーラ、松屋など |
ファッション | アオキ、Right-on、Zoffなど |
家電量販店 | エディオン、ビックカメラ、ヤマダ電機、コジマ、ケーズデンキなど |
その他店舗 | IKEA、ブックオフ、トイザらス、東急ハンズ、ジュンク堂、ビッグエコーなど |
オンラインストア | 無印良品、TOHOシネマズ、109シネマズ、BUYMAなど |
LINE Pay
「LINE Pay」は、LINEが提供する決済サービスです。加盟店での支払いに加え、LINEを通じてユーザー間での送金や割り勘をすることができます。
LINE Payの最大のメリットは、LINEを使っている人であれば新たにアプリをダウンロードする必要がなく、手軽に使い始められるという点です。
LINE Payの支払いにはアプリを使ったバーコード・QRコード決済の他に、プリペイド式のLINE Payカードで支払う方法があります。
LINE Payは基本的にチャージ式で、銀行口座を登録するか、コンビニのレジでお金をチャージして使います。
LINE Payで決済をするとLINEポイントが貯まります。ポイントの還元率は利用実績によって異なり、使えば使うほどポイントが貯まりやすくなる仕組みになっています。
LINEポイントは1ポイント=1円としてLINE Payの残高に交換することも可能です。現在LINE Payが利用できる店舗の一部を紹介します。
コンビニ | セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップなど |
---|---|
ドラックストア | トモズ、スギ薬局、マツモトキヨシ、ダイコクドラッグ、アメリカンファーマシーなど |
飲食店 | サーティワンアイスクリーム、上島珈琲店、松屋、スターバックス、スシローなど |
ファッション | 紳士服のザザホラヤ、紳士服の山下、Right-on、メガネドラッグ、メガネスーパーなど |
家電量販店 | エディオン、コジマ、ジョーシン、ビックカメラ、ヤマダ電機、ソニーストアなど |
その他店舗 | 近鉄百貨店、阪急百貨店、LOFT、SHIBUYA109、東急ハンズなど |
オンラインストア | ZOZOTOWN、ラクマなど |
PayPay
「PayPay」は、2018年10月15日から提供を開始したQRコード・バーコード決済サービスです。
支払いは、銀行口座などからチャージし、その残高を利用する方法と登録したクレジットカードやデビットカードで支払う方法があります。
PayPayには「PayPayボーナス」というポイントシステムがあり、実店舗での買い物の場合決済金額の「1.5%」のPayPayボーナスが付与されます。現在PayPayが利用できる店舗の一部を紹介します。
コンビニ | セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ポプラなど |
---|---|
ドラッグストア | ハックドラッグ、トモズ、スギ薬局、マツモトキヨシなど |
飲食店 | 上島珈琲店、サーティワンアイスクリーム、松屋、吉野家、牛角など |
ファッション | outdoor、Zoff、眼鏡市場など |
家電量販店 | エディオン、ケーズデンキ、ヤマダ電機、ビックカメラなど |
その他店舗 | TSUTAYA、丸善、ジュンク堂、東急ハンズ、ダイソーなど |
オンラインストア | ヤフオク!、PayPayフリマなど |
メルペイ
「メルペイ」は、人気フリマアプリ「メリカリ」の決済サービスで、メルカリの売上金を買い物に使うことができるのが特徴です。また、売上金がなくても銀行口座からチャージをして使うことも可能です。
メルペイでは、バーコード・QRコード決済とオンラインでの支払いに加え、iD決済が可能です。
iPhoneであれば、Apple Pay対応の端末に、Androidのスマホであれば、おサイフケータイ対応の端末にメルペイ設定をすることで、専用端末にかざすだけで支払いを済ますことができます。
現在メルペイが利用できる店舗の一部を紹介します。なお、コード決済とiD決済で利用できる店舗が異なります。
コンビニ | ローソン、ミニストップなど |
---|---|
ドラッグストア | クスリのアオキ、マツモトキヨシなど |
飲食店 | 吉野家、松屋など |
ファッション | Right-onなど |
家電量販店 | エディオン、ケーズデンキなど |
その他店舗 | LOFT、ラウンドワンなど |
Origami Pay
「Origami Pay(オリガミペイ)」は、2016年にリリースされたスマホ決済サービスです。加盟店は、国内145万ヶ所、海外1,000万ヶ所と拡大中です。
Origami Payは他の決済サービスのようなポイント還元ではなく、独自の割引サービスやお得なクーポンの配信が魅力となっています。
買い物をするその場で割引を受けることができるため、ポイントを貯めるよりもその場で安く買い物したいという人におすすめのサービスです。現在、Origami Payが使える店舗の一部を紹介します。
コンビニ | ローソン、ミニストップなど |
---|---|
ドラッグストア | V・ドラッグなど |
飲食店 | ケンタッキーフライドチキン、吉野家、松屋、アイスモンスターなど |
ファッション | アオキ、アーバンリサーチなど |
家電量販店 | ケーズデンキ、ビックカメラ、ヤマダ電機など |
その他店舗 | パルコなど |
d払い
「d払い」は、ドコモが提供するスマホ決済サービスです。
ドコモユーザーでなくても利用できますが、特典がドコモの「dポイント」となるため、特にドコモユーザーにおすすめの決済方法です。現在d払いが使える店舗の一部を紹介します。
コンビニ | セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンなど |
---|---|
ドラッグストア | マツモトキヨシ、スギ薬局、トモズ、薬の福太郎など |
飲食店 | 上島珈琲店、サンマルクカフェ、ガスト、はなまるうどんなど |
ファッション | アーバンリサーチ、ユナイテッドアローズ、ワコールなど |
家電量販店 | ビックカメラ、エディオンなど |
その他店舗 | タワーレコード、高島屋、ジュンク堂、東急ハンズ、ブックオフなど |
au PAY
「au PAY」は、KDDIグループが2019年4月から提供開始したスマホ決済サービスです。全国約100万カ所でき、現在はauユーザー以外でも利用可能になっています。
au PAYの利用で貯まるのは「WALLETポイント」で、月額548円の「Pontaパス会員」と通常会員の間で還元率が異なります。
また、auとローソンがスマホ決済で提携し、au PAYでPontaポイント付与されることが予定されています。現在au PAYが使える店舗の一部を紹介します。
コンビニ | セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンなど |
---|---|
ドラッグストア | サンドラッグ、ココカラファイン、トモズなど |
飲食店 | ミスタードーナツ、フレッシュネスバーガー、サンマルクカフェなど |
ファッション | Right-onなど |
家電量販店 | ビックカメラ、ヤマダ電機、ケーズデンキなど |
その他店舗 | 東急ハンズ、IKEAなど |
キャッシュレス決済を使う前に注意点も確認しておこう
お得で便利なキャッシュレス決済ですが、デメリットもあります。利用する前に注意点をしっかり把握して、自分に合った使い方ができるようにしましょう。
停電や通信障害が起きると使えなくなる
キャッシュレス決済は電気と通信を利用する必要があるため、災害時などに停電や通信障害が起きた場合、使えなくなってしまいます。
実際に山奥など通信状態が不安定な地域では、固定のWiFi通信障害によってキャッシュレス決済が使えなくなるという不具合も起きています。
しかし、スマホを使ったバーコード・QRコード決済の場合、利用者のスマホの電波さえ通じていれば決済が可能です。
したがって、クレジットカードなど固定回線を必要とする決済方法よりもスマホを使ったキャッシュレス決済サービスの方が災害時には強いといえます。
まだキャッシュレス決済が使えない店舗も多い
最近ではキャッシュレス決済が使える店舗が増えてきているとはいえ、まだまだ導入していない店舗も多いのが現状です。
また、店舗によって導入しているサービスが異なるため、どこでも自分が使いたいキャッシュレス決済が利用できるというわけではありません。
スムーズに支払いをするためには、買い物をする店舗がどのサービスに対応しているのか、事前に調査しておく必要があります。
セキュリティ面の不安
QRコード決済など新しいサービスの中にはシステムに不安が残るものがあるのも事実です。
実際に第三者に不正利用されるような事件も発生しており、こうしたセキュリティ面の不安からキャッシュレス決済を使うことに抵抗があるという人も多いといえます。
キャッシュレス決済をお得に使うには
ここまで紹介してきた便利な点や注意点を踏まえた上で、どのような使い方をすればお得なのか、キャッシュレス決済の上手な使い方を解説します。
いくつかの決済方法を使いわける
キャッシュレス決済だけ、現金払いだけというように1つの支払い方法に限定するのではなく、複数の支払い方法を使いわけるのがおすすめです。
キャッシュレス決済が使えない店舗では、もちろん現金を使うことになりますし、場面に応じて使いわけるのが最も賢い利用方法といえます。
また、キャッシュレス決済も電子マネーとクレジットカードなど、それぞれの利点を活かして使いわけるのがよいでしょう。
ポイントを上手に活用する
キャッシュレス決済を使うにあたって重要なのがポイントの有効活用です。還元率が高くなるキャンペーンやサービスをうまく活用し、効率的にポイントを貯めて使うようにしましょう。
また、貯めたポイントは、買い物や食事などにうまく活用するようにしてください。
家計簿アプリと連動させる
現金を使わないことで、お金を使っている感覚が薄れ「いくら使ったのかわからない」と不安になることもあるでしょう。
こうした不安を解消するためには、銀行やクレジットカード、スマホ決済を家計簿アプリに連携させるのが効果的です。自動で使ったお金が反映され、いくら使ったかがわかりやすく、使いすぎ防止にもつながります。
キャッシュレス決済を使ってお得に買い物しよう
ここまでキャッシュレス決済の特徴やおすすめのサービスについて解説してきました。
現在、キャッシュレス決済サービスの種類は増えており、それぞれ異なる魅力やメリットを持っています。サービスの特徴を理解して、自分にとってお得なサービスを選んで使うようにしてください。
また、一切現金を持たずに生活するのはまだ難しいのが現状です。現金払いとキャッシュレス決済を賢く使い分けて、便利で、しかもお得に買い物を楽しむようにしましょう。