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「Lollipop+LTE」で15,000円を切る「UPQ Phone A01」発売

更新日:2019.12.23

家電や家具の設計・販売を行うベンチャー企業「UPQ」(アップキュー)からLolipop&LTE対応のSIMフリースマホ「UPQ Phone A01」が発表されました。ライバル機種となるであろうフリーテルの「priori2 LTE」やコヴィアの「FLEAZ POP」との比較を交えながらご紹介していきます。

2015年8月6日に家電や家具の設計・販売を行うベンチャー企業「UPQ」(アップキュー)の会社設立発表会と新製品発表会が開催されました。当日は50インチの4Kディスプレイや防水スポーツカメラ、イヤホンなどと共に「日本最安値」を謳うSIMフリースマホの発売が発表されました。

そこで今回はUPQから発売されるSIMフリースマホ「UPQ Phone A01」発売をご紹介したいと思います。


出典:upq.me

UPQ Phone A01

「UPQ」とはどんな会社なのか

株式会社UPQは、今年7月に元カシオ計算機で携帯電話の商品企画を行っていた中澤優子氏によって設立されました。中澤氏曰く「すぐに型落ちしてしまう製品サイクルから抜け出せるような家電を作りたい」という思いがあるそうです。

今回発表された商品群は価格とスペックのバランスが取れたベースモデルを海外メーカーから調達し、UPQでデザイン等をカスタマイズして発売する、というスタイルをとっています。商品の企画や設計はUPQが行い、海外の工場との折衝や品質管理といった業務はデザイン家電などを設計販売する株式会社Cerevoに業務委託をするという形になっています。


出典:UPQ

このような業態はまさに「商品企画力」とそれを形にする「製品化力」が成否のカギを握っているといえますが、今回UPQが発表した商品の中で「商品企画力」の高さを伺わせる典型的なものがありました。それがこちらです。

UPQ Bag TR01
出典:UPQ

12,000mAhモバイルバッテリー搭載機内持込対応スーツケースの「UPQ Bag TR01」です。スーツケースの側面(上の画像の赤く囲った箇所)にUSBの1Aと2.1Aの出力端子、マイクロUSBの入力端子がついています。

UPQ Bag TR01

出典:amazo(UPQ)

つまりUSB端子とスマホやデジカメといったガジェット類をつなぐことによってスーツケースに内蔵されているモバイルバッテリーから充電をすることが出来、内臓モバイルバッテリーが空になったらコンセントとマイクロUSB端子を繋いで充電が出来る、という代物です。

出張や旅行を頻繁にする人にとって、キャスターつきスーツケースもモバイルバッテリーも馴染み深いものです。しかしこの2つを組み合わせて1つの商品にしてしまう、という発想は中々ありそうでなかったものではないでしょうか。今やスマホやタブレット、ガラケーにデジカメとたくさんのガジェットを持ち歩く人が多いわけですが、こんなスーツケースで出掛けていればどれもこれも充電が切れることを心配せずに安心して使うことが出来ます。決して一般受けはしないかもしれませんが、欲しい人にとってはノドから手が出るほど欲しい一品だと思います。

このような個性的な商品が今後も出てくるかと思うとワクワクしますね。

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UPQ Phone A01の詳細スペック

さて、いよいよ本題です。そんなUPQが今回発表したSIMフリースマホが「UPQ Phone A01」です。

UPQ Bag TR01

出典:UPQ

まずはスペックからご紹介しましょう。

 UPQ Phone A01
OSAndroid 5.1(Lollipop)
ディスプレイ4.5インチ FWVGA
(854×480ドット)
CPUMT6735 Cortex-A53
クアッドコア 1.5GHZ
RAM/ROM1GB/8GB
カメラ(前面/背面)200万画素/500万画素
外部メディア規格/最大容量microSD,microSDHC対応
(最大32GBまで)
SIMmicroSIM×2
(LTE対応×2)
対応無線規格3G :W-CDMA 800/2100MHz
LTE:700/800/1800/2100MHz
バッテリー1800mAh
(取り外し可)
サイズ(WxHxD)66×133×8.6mm
重量118g

UPQのサイト上で公開されている情報は以上のようになっています。肝心の価格は14,500円です

UPQの言う「日本最安値」の定義は不明ですが、少なくとも「日本で企画されて日本で発売されたスマホの正規価格としては」という意味では間違っていないと思います。

OSがAndroid5.1を搭載、LTEに対応していて14,500円というのは「安い」です。過去に2万円を切るような同価格帯のSIMフリースマホは存在しましたが、多くは3GのみでLTEには対応していませんでした。3Gの速度とLTEの速度との間には鈍行列車と急行列車くらいの差があるので、Flashや動画などを多用したリッチコンテンツなサイトや動画共有サイトを閲覧する場合は3G専用端末だと大きなストレスを感じます。3G専用端末は「使えない」とまでは言いませんが、今の時代LTE対応端末を使うに越したことはありません。そういう意味においてはLTE対応でこの価格はそれだけで大きな意味があると言えるでしょう。

しかしスペックとしては正直なところ他に目立つ箇所はありません。画面の大きさは今となっては小さ目の部類に入る4.5インチ、解像度も低いです。CPUは台湾の半導体メーカー、Media Tek社のものが使われていますが、米Qualcomm社のSnapdragonなどに比べると性能的にはやはり一段落ちるという感は否めません。RAM/ROMは1GB/8GBですが、外部メディアが挿入出来て32GBまで対応するということでこの点はやや安心です。必要最低限は押さえていますので、とりあえず使う分には不自由がなさそうです。

たった今、図らずも「とりあえず使う分には不自由がなさそう」と書きましたが、「UPQ Phone A01」をひと言で表現するとこうなるのかもしれません。スペック的には平凡です。エントリークラスの端末と言って差し支えないでしょう。ヘビーユーザーがメイン機としてバリバリ使うには絶対に不満が出ると思います。しかし「電話+メールの送受信にしか使わない」「ネットはせいぜいニュースチェックとツイッター、あとはLINEのメッセージ機能くらいが使えれば良い」という人にとって「UPQ Phone A01」は十分対応出来ると思います。今時片手で楽に保持出来て、親指が画面の逆隅にまで余裕で届くという端末も少なくなってきました。手の大きさにもよりますが「UPQ Phone A01」ではそれが十分に可能です。

誰しもがハイスペックスマホを望むわけではありませんし、全ての人にとって必要というわけでもありません。自分の使いたい機能が使えるだけのスペックを満たせば良い、というのも1つの考え方です。「UPQ Phone A01」はこのように人と比べることなく、割り切って使えるだけの潔さを持った人にこそお勧めしたい端末と言えます。

UPQ Phone A01をライバルと比較してみる

フリーテル Priori2 LTE

真っ先に候補として挙がってくるのはフリーテルの「priori2 LTE」でしょう。

priori2 LTE

出典:freetel.jp

さっそくスペックを比較してみましょう。

 UPQ Phone A01priori2 LTE
OSAndroid 5.1(Lollipop)Android 4.4.4(Kitkat)
ディスプレイ4.5インチ FWVGA
(854×480ドット)
4.5インチ FWVGA
(854×480ドット)
CPUMT6735 Cortex-A53
クアッドコア 1.5GHZ
Quad core 1.2GHz
RAM/ROM1GB/8GB1GB/8GB
カメラ(前面/背面)200万画素/500万画素200万画素/500万画素
外部メディア規格/最大容量microSD,microSDHC対応
(最大32GBまで)
microSD,microSDHC対応
(最大32GBまで)
SIMmicroSIM×2
(LTE×2)
microSIM×2
(2G専用×1、3G・LTE×1)
対応無線規格3G :W-CDMA 800/2100MHz
LTE:700/800/1800/2100MHz
3G :W-CDMA 800/2100MHz
LTE:800/1800/2100MHz
バッテリー1800mAh
(取り外し可)
1700mAh
(取り外し可)
サイズ(WxHxD)66×133×8.6mm66.3×132.8×8.9mm
重量118g132g

「UPQ Phone A01」で公開されている項目に合わせて「priori2」のスペックもピックアップしてみました。こうして比較してみるとスペックが非常に似通っているのがわかると思います。大きく異なるのはOSです。「UPQ Phone A01
」がAndroid5.1なのに対して「priori2 LTE」はAndroid4.4.4に留まっています。2015年8月7日現在、3G版の「priori」はAndroid5.0にアップグレードしていますが、「priori2 LTE」にその予定はありません。

他に異なる点で気になるのは、まず「priori2」のLTEが700MHz帯に対応していないことです。700MHz帯はつい最近運用が始まった新しい周波数帯ですが、いわゆる「プラチナバンド」に属しており、今後のことを考えると対応していた方が便利です。次にバッテリーの容量ですが、「UPQ Phone A01」が1800mAhで「priori2」が1700mAhとなっており、「UPQ Phone A01」の方が勝っています。最後に重さ、大きさは若干「priori2 LTE」の方が大きくて重くなっています。

そして「priori2 LTE」の気になる値段は17,800円(2015年8月7日現在)となっています。「UPQ Phone A01」が14,500円ですから、差額は3,800円です。価格帯やスペックの差を考えるとこの3800円という差は大きいと思います。どちらを選ぶかは最終的に好みの問題となりますが、あえて選べと言われれば「UPQ Phone A01」を推します。

Covia FLEAZ POP

続いては2015年8月5日に発表されたばかりのCoviaの新商品「FLEAZ POP」です。

FLEAZ POP

出典:fleaz-mobile.com

「UPQ Phone A01」とスペックを比較してみましょう。

 UPQ Phone A01FLEAZ POP
OSAndroid 5.1(Lollipop)Android 5.1(Lollipop)
ディスプレイ4.5インチ FWVGA
(854×480ドット)
4インチ WVGA
(800×480ドット)
IPS 液晶
CPUMT6735 Cortex-A53
クアッドコア 1.5GHZ
Qualcomm クワッドコア
プロセッサ 1.2GHz
RAM/ROM1GB/8GB1GB/8GB
カメラ(前面/背面)200万画素/500万画素30万画素/500万画素
外部メディア規格/最大容量microSD,microSDHC対応
(最大32GBまで)
microSD,microSDHC対応対応
(最大32GBまで)
SIMmicroSIM×2
(LTE×2)
microSIM×1
(LTE×1)
対応無線規格3G :W-CDMA 800/2100MHz
LTE:700/800/1800/2100MHz
3G :W-CDMA 800/2100MHz
LTE:800/1800/2100MHz
バッテリー1800mAh
(取り外し可)
1500mAh
(取り外し可)
サイズ(WxHxD)66×133×8.6mm62.5×124×10.2mm
重量118g115g

「UPQ Phone A01」の二大特徴であった「Android5.1搭載」「LTE対応」を「FLEAZ POP」は両方とも満たしています。2つの大きく異なる点はやはり画面の大きさでしょう。「FLEAZ POP」は4インチですから「UPQ Phone A01」に比べて0.5インチも小さくなっています。4.5インチの4インチの差は体感的には大きいと言え、「大きな画面は求めないが4インチでは小さすぎる」(単純に見えにくい)という人もいると思います。ただしそのせいか全体的に「FLEAZ POP」の方が小さくて軽いです。また、「FLEAZ POP」はフロントカメラの画素数が何故か極端に小さいです。フロントカメラを使って自撮などをする人は要注意です。

「FLEAZ POP」の気になる価格は15,200円となっています。ただし発売は2015年9月上旬を予定しており、現時点でまだ購入することは出来ません。14,500円の「UPQ Phone A01」との差は700円ですが、これはもう「無い」と思っても差し支えないでしょう。

どちらを選ぶか、ですが、これは「端末の小ささ」をどう評価するかによって変わってきます。もしも「UPQ Phone A01」を小さくて軽いという点で評価した場合、「FLEAZ POP」はそれよりもさらに軽くて小さいので軍配はこちらに上がるのかもしれません。しかし「小さい」を通り越して「小さすぎる」となるかもしれず、こればかりは実際に店頭で実機を手にしてみるしかないでしょう。

「端末として安心して使える」という点を重視するなら「FLEAZ POP」になります。UPQは「UPQ Phone A01」が初めて発売する端末ですが、コヴィアは「FLEAZ POP」よりも前に数々の端末を世に送り出しており、実績もあります。購入後に端末の不具合が起きる可能性やサポートの質などを考えると、安心出来るのは「FLEAZ POP」です。

デザイン性重視なら「UPQ Phone A01」という選択になるかもしれません(個人の好みの問題ですが)。特に「ブルー・バイ・グリーン」と名付けられた端末色は印象に残る特徴的なものだといえます。

いずれにしても「FLEAZ POP」の発売まではまだ1ヶ月ほどありますので、その間に「UPQ Phone A01」の評価やレビューをチェックしてから決めても遅くはないでしょう。

「Lolipop+LTE」で15,000円を切る「UPQ Phone A01」発売のまとめ

2015年5月のSIMロック解除原則義務化と前後して日本のSIMフリー端末市場は盛り上がりを見せているわけですが、そこに新たなプレイヤーが参戦するのはユーザーにとって喜ばしいことです。競争がより活性化され、質の高い商品が出てくる楽しみがあるからです。「Lolipop+LTE」で15,000円を切る、というのは間違いなく1つの衝撃であり、他社がこれにいかに追従してくるか、興味深いところです。

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