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IP電話とMVNOの格安SIMを組み合わせて使う

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MVNO比較

MVNOの音声通話対応SIMは、MNP転入の場合に手続き完了までの間携帯電話が使えない期間が生じたり、通話料がキャリアに比べて割高感があるなどの問題点もあります。そこで今回は、MVNOの格安SIMでも格安な通話料で音声通話が出来るIP電話をご紹介します。

格安SIMといえば当初データ通信専用SIMが大半でしたが、最近ではほとんどのキャリアで音声通話対応SIMを取り揃えています。しかしMVNOの音声通話対応SIMは、MNP転入の場合に手続き完了までに数日かかるためにその間携帯電話が使えない期間が生じたり、通話料が30秒20円とキャリアに比べて割高感があるなどの問題点もあります。

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そこで今回は、MVNOの格安SIMでも格安な通話料で音声通話が出来るIP電話をご紹介します。

MVNOの音声通話対応格安SIMの問題点

MVNO各社から音声通話対応SIMが多数登場していることは大変喜ばしいですが、いくつかの問題点があるのも事実です。

MNP転入の際に「空白期間」が生じる

MVNOの音声通話対応SIMを使う場合、ドコモ、au、ソフトバンクや他のMVNOで使っていた電話番号をそのまま使うために「MNP転入」をすることが出来ます。

この場合の流れは、まず最初に現在利用している携帯電話会社に対して「MNPを使って他社に転出したい」という旨を申し出て「MNP予約番号」を発行してもらう必要があります。手続きは携帯電話会社のショップやフリーダイヤル、ネット等で行うことが出来、2000円の手数料が発生します。

MNP予約番号が発行されたら、15日以内に転入先に対して手続きをする必要があります。キャリアからキャリアへの移転の場合(ドコモ→ソフトバンクなど)はその日のうちの両方のショップを周れば1日で手続きが完了しますが、MVNOの場合は一部を除いて原則としてネットと郵送を利用して手続きを進めるため、手続きが完了するまで1週間弱の期間が必要になります。手続きが進む中で転入前の回線が停止され、転入後の回線のSIMカードが届いて電話機に入れるまでの間の数日間は完全に携帯電話が使えない期間が生じます。短い人でも3日程度、遠隔地に住んでいる場合などは5日間程度掛かることがあります。この空白期間は仕事で頻繁に携帯電話を使う人などにとっては非常に大きな影響を与えてしまいます。   

MVNOの音声通話料は高い

2015年3月時点で、MVNO各社の音声通話料金はほぼ一律「30秒/20円で無料通話なし」となっています。

これに対してキャリアは「通話定額+パケットパック」という料金プランが主流となっており、このプランを選べば国内宛の音声通話は相手先に関わらず24時間無料です。通話定額以外の料金プランの場合、例えばドコモの「タイムMバリュー」だと、月額基本使用料5000円(「ファミ割★MAX50」か「ひとりでも割★50」を適用すれば2500円)で通話料は30秒/14円、しかも4000円分(最大142分相当)の無料通話分がついてくるなど、MVNOに比べると安く、選択肢も多くなっています。

「自分からは電話をほとんど掛けない待ち受け専門」という人はMVNOに乗り換えても大きな影響はなく、むしろトータルで見れば料金は安くなる場合が多いと思いますが、毎日のように何本も電話を掛ける人にとって、MVNOの回線を使うとかなり料金が嵩んでしまうことにもなりかねません。

ただし通話料を半額に抑える方法もあります。それは「楽天でんわ」というサービスを使うことです。

 楽天でんわ
出典:Fusion Communications Corp.

これは楽天の子会社で「楽天モバイル」などを運営するフュージョン・コミュニケーションズ株式会社が提供しているものですが、楽天モバイルとの契約とは関係なく利用することが出来ます。スマートフォンからの利用の場合は専用アプリを使って発信をすることになりますが(フィーチャーフォンの場合は頭に「0037-68」をつけて発信)、その場合30秒/10円で通話が出来ます。つまりMVNOの回線を使った発信に比べて約半額となります。仮にMVNOの音声通話SIMを使って1日10分の通話を月に30日したとすると12000円の通話料となりますが、楽天でんわを使うことによって6000円で済ますことが出来ます。

IP電話を使えばMVNOの格安SIMでも通話料は劇的に安くすることが出来る!

以上のようなMVNOの音声通話SIMのデメリットをカバーする方法の1つとして「IP電話を使う」という方法があります。どうしても090もしくは080で始まる携帯電話の番号が欲しい、という場合は別ですが、ここにあまりこだわらないのであれば、コストメリットを考えると検討する余地は多いにあります。IP電話を利用するのであれば、MVNOの格安SIMはデータ通信専用のものを選べば良いので、ここでも料金を数百円程度安くすることが出来ます。さらにMVNOを乗り換えたいと思った場合にMNP手続きの必要がないので、MVNO間の移動が簡単です。

ただしIP電話は、ほとんどの場合110番や119番といった緊急通報用の番号への発信に対応していません。この点だけは十分に注意して下さい。

IP電話とは一体何か?

IP電話とは音声データを圧縮してパケットに変換したものをインターネット経由で相手に届けるタイプの電話のことで、050で始まる電話番号が付与されるものです。既存の電話のように大がかりな設備を必要としないため非常に安い通話料で利用することが出来ます。固定電話で先に普及が始まり、一般家庭やオフィスの固定電話がIPフォンになっていることも多いです。

このIP電話はスマホで使うことも可能です。IP電話と言うと今や固定電話で使うイメージではなく、スマートフォンで使うものというイメージの方が強いかもしれません。

スマートフォン向けのIP電話サービスを提供しているところはいくつかありますが、ほとんどのサービスが「サイトで申し込む→専用アプリをダウンロードする→利用開始」という流れになります。通話料はどのサービスもあまり差はなく、概ね携帯電話に対しては1分/16.8円、固定電話に対しては1分/2.8円となっています。MVNO各社の通話料は30秒/20円ですから、1分だと40円です。つまりIP電話を使うと携帯電話宛の通話料が6割ほど削減出来る計算になります。   

代表的なIP電話サービス

ここではいくつか代表的なIP電話サービスをご紹介しましょう。

 050plus
出典:NTTコミュニケーションズ

まずはNTTコミュニケーションズが提供する「050 plus」です。マツコ・デラックスさんをイメージキャラクターに起用して急速に知名度を向上させました。

「050 plus」の最も優れているところは、その知名度の高さも手伝ってか、利用者の数が多いところだと思います。「050 plus」同士の通話は無料のため、利用者の数が多いということはそれだけ無料で通話出来る相手が多い、ということになります。そしてNTT系の会社のサービスなためか、通話品質が他のIP電話に比べて高いという声をよく聞きます。元々IP電話は「音声がワンテンポ遅れて届く」といった問題が指摘されがちでしたが、これは通信インフラの整備によって改善されつつあります。中でも「050 plus」は高品質な印象があります。また、国際電話料金が国内電話料金と同一である点も見逃せません。他社では国際電話料金が別体系になっていることがあるので、ここは大きなメリットと言えます。

逆にデメリットは、通話料と別に月々の基本使用料が324円掛かるというところです。これは使っていなくても毎月発生する料金なので、少しでもコストを削減したい人にとっては気になるかもしれません。



 P-Phone SMART
出典:フュージョン・コミュニケーションズ株式会社

続いてご紹介するのは楽天の子会社、フュージョン・コミュニケーションズの「IP-Phone SMART」です。

「IP-Phone SMART」は「050 plus」と違って月々の基本使用料金が無料であるところが最大の特徴です。使わなければ1円も掛かりませんので、「いざという時のために電話番号を持っておきたい」という程度の人、とにかく1円でも安い方がいいという人にはこちらの方がお勧めになります。そして「IP-Phone SMART」はアプリをアプリを起動していない時に着信があった場合、プッシュ通知で知らせてくれる機能があります。バックグラウンドでアプリを起動させておく必要がないため、スマホの電池を無駄に消費することがなくなります。この点は「050 plus」に対する最大のアドバンテージでしたが、「050 plus」でも2015年3月中にはプッシュ通知のサービスをリリースする予定となっています。そのためこの点での差はなくなることになります。そして細かい点ですが、通話料金が「30秒/8.4円」で課金される点も「050 plus」とは異なります。仮に25秒で電話を切った時、「050 plus」は「1分/16.8円」が課金されるのに対して「IP-Phone SMART」は「30秒/8.4円」が課金されます。少しだけ料金を節約することが出来るわけです。

デメリットとしては固定電話への料金が高額なことが挙げられます。「IP-Phone SMART」は携帯電話へも固定電話へも通話料が「1分/16.8円」(30秒/8.4円)です。これに対して「050 plus」は携帯電話への通話料は同じですが、固定電話への通話料は「1分/2.8円」です。実に6分の1の料金で済むことになります。例えば毎日帰宅前に自宅へ電話を入れる、というような人は「050 plus」を使った方が通話料は安く抑えることが出来ます。この点を考えると、基本使用料が無料であることは必ずしもメリットとは言えない場合も出てくるでしょう。

IP電話とMVNOの格安SIMを組み合わせて使うまとめ

IP電話のポイントはやはり「データ通信専用SIMでも音声通話が出来る」という点でしょう。今まで見てきたようにIP電話は非常に安い料金で利用出来るため、050で始まる電話番号を使うことに抵抗がない人へはお勧めです。IP電話とMVNOの格安SIMと上手に組み合わせて使えば月々の電話代をかなり抑えることが出来ることになるでしょう。