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【レポート】東京開催の「IIJmio meeting 16」に参加してきた!

更新日:2019.12.23

2017年7月15日に東京の株式会社インターネットイニシアティブで開催された「IIJmio meeting 16」に参加してきました!技術者向けの内容ながら、IIJmio(みおふぉん)の真摯な姿勢が見えたセミナーの大盛り上がりの様子をお伝えします。

2017年7月15日に東京で開催された「IIJmio meeting 16」に参加してきました!格安スマホの修理や通信速度改善のセッションのほか、筆者大興奮のSIMフリースマホ展示コーナーでの端末レポートをお送りいたします。

iijmio meeting 16の会場

トークセッション:IIJmio Updates 2017/04~2017/07(IIJ 堂前氏)

トークション

まずは、前回のIIJmio meeting 15(2017年4月開催)から現在までのIIJmioの動きについて説明がありました。中でも大きな動きは、以下3つです。

大容量オプションの追加
20GBと30GBのデータ容量を月々3,348円、5,400円で追加できる「大容量オプション」が2017年6月1日から提供開始されています。競合の格安SIMの大容量プランと比較すると、「オプション」であることに最も大きな特徴があります。たとえば、ケイ・オプティコムが運営する「mineo(マイネオ)」も20GB、30GBの大容量プランが用意されていますが、あくまでも固定の料金プランという位置付けです。一方、IIJmioはオプションのため、ミニマムスタートプラン(3GB)に20GBのデータ容量を付け足すことができます。そのため、合計23GB、26GBなど、データ容量の微妙な調整が可能になります。
通話定額オプションの通話時間の延長
月額896円で加入できる通話定額オプションの無料通話時間が、2017年5月1日に5分から10分に延長されています。IIJmioユーザーにとって利点の大きい変更と言えるでしょう。なお、今回のセッションでは、通話定額オプションが適用されないトラブルが紹介されています。適用に必要な「みおふぉんダイヤルアプリ」を使用せず21.6円/30秒の通話料金が発生したというものです。必ず、「みおふぉんダイヤルアプリ」を利用しましょう。
個性派スマホの取り扱い開始
「ONKYO GRANBEAT」や「ASUS ZenFone AR」など個性派スマホの取り扱いを開始しています。今回は特設ブースに最新の格安スマホを体験できるコーナーが設置されており、触り心地や性能をチェックする機会に恵まれました。記事中盤でレポートをまとめています!

初級編:みおふぉん教室: 「格安スマホ」の修理や保証 (IIJ 堂前氏)

堂前さん

初級編のお題目で始まったのは「格安スマホの修理や保証」についてです。2017年4月13日の国民生活センターの発表によると、格安スマホのトラブルに関する相談件数は増加しています。ドコモ(docomo)、au、SoftBank(ソフトバンク)の3大キャリアとMVNOのサービスの違いが原因のひとつですが、「修理期間中の代替機の貸し出しサービスがなく、スマートフォンが1カ月間利用できない」という相談事例に堂前さんは疑問を呈します。

実際、メーカーによってはすぐに対応してくれるからです。たとえば、富士通の「スピード交換サービス」や、HUAWEIのサービスセンター・サポートカウンターでは、代替機の貸し出しやその場での修理に応じることができます。その一方、他のメーカーの場合、修理中は格安スマホを使うことができません。

そこで堂前さんが提案するのは、IIJmioの「端末補償オプション」の利用です。端末補償オプションとは、画面割れ、水濡れ、全損・部分破損の場合にリフレッシュ品に交換するサービスです。月額410円(HUAWEI P10、P10 Plusは月額540円)で交換1回目は5,400円、2回目は8,640円で端末を取り替えてもらうことができます。

なお、3回目の交換には応じていないようで、会場は笑いに包まれていました。


という訳で、「修理期間中1ヶ月間格安スマホが使えない」ことはないそうです。確かにサポートは手厚く、窓口に駆け込めば対応が期待できる3大キャリアの一方で、各メーカーへの問い合わせや追加オプションの加入が必要なMVNOは敷居が少し高いようにも感じます。

しかし、堂前さんの「選択肢がある」という発言の通り、格安SIMでは自分にあったプランを選ぶ自由があります。安さだけでなく、拡張性に富んだオプションの利用の可否を選択できるところもMVNOの魅力と言えるでしょう。

公式サイト:IIJmio

休憩:格安スマホの展示に興奮

IIJmio堂前さんのトーク終了後に30分ほどの休憩時間があったので、格安スマホの展示会場にお邪魔してきました。4つの端末に触れる機会があったので軽くご紹介します。

  • Trinity NuAns NEO [Reloaded]
  • CAT® S40
  • ASUS ZenFone AR
  • Motorola moto Z2 Play
注目!
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格安SIMに切り替えると
どのくらいおトクなの?
現在、月々のスマホ代が だとしたら
格安SIMに替えると
月々0,000円もおトク!
3GBプランの安値上位10社の平均値
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AR体験が楽しい「ZenFone AR(ZS571KL)」

まず触れたのは「ZenFone AR(ZS571KL)」です。AR・VR体験が楽しめる6GBの高スペックスマホということで以前から触りたかった本機。Daydreamを最初に起動してみました。

Daydream
VRヘッドセットが必要

「VRを体験するにはDaydream対応のヘッドセットが必要です」の文字が…。

Daydreamとは、Googleが発表したVR向けのプラットフォームで、「Daydream View」など対応のヘッドセットが無ければ見ることができません。VRなので当然なのですが、「やっと体験できる…!」という筆者の野望は見事に打ち砕かれました。

zenfone arの距離測定アプリ

そこでARで動く距離測定アプリを起動してみました。スクリーンをタッチした場所を起点として、真ん中の緑色までの距離を計測してくれるというものです。数値は概算値であり実用的かどうかは疑問なところですが、画面の中の拡張現実に未来を感じることができました。

本当はもう少し触ってみたかったですが時間切れ。VRを体験したい思いがさらに強くなりました。

無骨なデザインの「CAT® S40」

cat s40

建機大手のCaterpillar(キャタピラー)ブランドの「CAT® S40」は、ブルドーザーやロードローラーを思わせる無骨なデザインが特徴です。国際的な防水・防塵規格「IP68」に準拠しており、多少のことではびくともしない頑強な耐久性を感じさせます。

cat s40サイド

UIの一部は、ひと昔前を思い出させる仕様で目新しさは特に感じないですし、スタイリッシュとは対極のデザインとなっています。しかし、「高さ1.8 mからのコンクリートへの落下試験もクリア」との通り、建築現場など高い場所からの落下にも耐えうる頑丈なボディは、肉体労働にうってつけの格安スマホであるように感じました。

Trinity NuAns NEO [Reloaded]

trinity nuans neo reloaded

国産メーカーTrinityのNuAns NEO [Reloaded]は取り外し可能なカバーで約700通りの着せ替えが楽しめる格安スマホです。会場に着せ替えカバーが無かったのは少し残念ですが、外観のカスタマイズ性に最も大きな特徴があります。手持ちの感触はやや無骨な割に軽く、好みが分かれる印象です。

しかし、モバイルSuica、WAONなど、おサイフケータイに対応した格安スマホは少ないです。そのため、電子マネーでの決済を望む方にはおすすめのSIMフリー端末となっています。

Motorola moto Z2 Play

最後に見たのはMotorolaの「moto Z2 Playです。機能を拡張する「Moto Mods」も一緒に展示されており、貴重な体験をすることができました。

Hasselblad True Zoom

Hasselblad True Zoom

Hasselblad True Zoomを使えば、高機能なデジタルカメラは必要ないかもしれません。光学10倍のレンズにより、解像度を落とすことなく写真が撮影できるからです。正面から見た装着後のmoto Z2 Playはデジタルカメラそのもの。プロフェッショナルモードでホワイトバランス、合焦範囲、露出補正、シャッタースピード、ISO感度を調整でき、写真にこだわりの強い方にとっては悪くない機能だと感じました。

INCIPIO VEHICLE DOCK

incipio vehicle dock

moto Z2 Playがカーナビ&オーディオに変わる「INCIPIO VEHICLE DOCK」も紹介しておきましょう。自動車のエアコンの送風口に取り付け可能なこのガジェットは、Googleマップなどの地図アプリとの併用でカーナビとして使うことができます。Bluetoothまたはオーディオケーブルで自動車のオーディオシステムに接続もでき、充電もできるため、ドライブにはうってつけです。

ただ、格安スマホを固定する「スマホ車載ホルダー」や、充電可能な「シガーソケットチャージャー」はすでに市場で安価に手に入れられるので、筆者はそこまで魅力に感じなかったです。最大15Wの急速充電への対応は魅力のひとつと言えるかもしれません。

Moto Insta-Share Projector

プロジェクタ
筆者が最も興奮したのは、「Moto Insta-Share Projector」です。ガジェットの装着で簡単にプロジェクタとなるこの機能は、最大70インチの大画面を映し出すことができます。見た目は小さいながら大迫力のスクリーンを楽しむことができ、IIjmioの方も「寝る時に天井に映し出して使っている」と好評でした。個人的にもとてもクールと感じた端末で、Moto Modsの中で最も興味を惹かれたガジェットでした。

公式サイト:IIJmio

中級編:スマートフォンがつながる仕組み (IIJ 佐々木氏)

佐々木さん

中級編は、「スマートフォンがつながる仕組み」です。「今日は携帯電話の電源を入れた時に何が起こっているかを4G(LTE)のネットワーク中心にお話する」とIIJの佐々木さんから説明がありました。

コアネットワークの説明図

データ通信の知見に乏しい筆者にとっては難しい内容になりましたが、「今後、IIJ含めてMVNOはHSS/HLRを運用していくようになるので、コアネットワークの技術により深く関わるようになっていく。日本のMVNOにとっては前人未到の領域。安全運用をどう作っていくかが今後の課題。新しいサービスを作っていく上で我々の知見を血肉にしていくことが重要」という言葉は非常に印象的でした。

上級者:「通信速度」に影響を与える要素とは (IIJ 堀氏)

堀さん

最後は、IIJmio堀さんによる「通信速度に影響を与える要素とは」のセッションです。「通信速度はワクワクする」と夢のある言葉が非常に印象的でした。

通信速度計測アプリ「Speedtest.net」を用いても、全ての情報が表示される訳ではありません。

スピードテストで測る通信速度って何?

「とある計測先とのTCP 1セッションの実効速度(bps)」「とある計測先とのICMPのRTT(ミリ秒)」はわかるものの、「パケットロスの有無」「RTTの揺らぎ」「普段自分が使うアプリケーションの速度」まではわからないそうです。そのため、Speedtest.netをはじめとする通信速度計測アプリの情報は信用し過ぎないことが重要です。

そもそもMVNOでの速度低下は、「POI(相互接続点)」の帯域不足によるものが多いそうです。POIとは、異なる通信事業者の回線を接続するポイントのことで、ドコモ(docomo)やauから購入する帯域が需要に対して不足すると通信速度が低下します。集中したトラフィックを制御するには、パケット破棄・遅延のいずれかが必要です。

パケット破棄
パケットドロップのこと。パケットを破棄するため、パケットロスが発生します。
パケット遅延
バッファリング、キューイングのこと。一定に見えるトラフィックはミクロで見ると波があり、空きが出た時に再送します。

しかし、パケット破棄・遅延のどちらが優れているかは、トラフィックの特性や条件に依存するため一概には言えません。IIJmioは以下8つの観点でトラフィック制御を捉えています。

  • ①:再送を減らす
  • ②:公平性を重視する
  • ③:遅延を一定にする
  • ④:実利用での品質を重視する
  • ⑤:優れた土管を目指す
  • ⑥:代償はある程度許容する
  • ⑦:実状に追従し最適化を続ける
  • ⑧:増強は正義

POIの帯域増強は通信速度を低下させないために最も有益な方法です。しかし、コストに占めるMNO接続帯域費用の割合は非常に高く、ビジネス的な観点での投資が必要になります。稼働率100%の設備での運用が究極的には収益向上に望ましく、採算を無視した無制限の拡大は赤字をもたらすだけです。

「現在の通信品質にお叱りの声をいただいているが、今後は小手先の対応から根本的な対策まで手を打つ」との言葉通り、営利企業としての制約の中で通信速度改善のための努力が垣間見れたセッションとなりました。

真摯な姿勢が垣間見えた「IIJmio meeting 16」

今回東京で開催された「IIJmio meeting 16」は技術者向けの内容が多く、筆者にとっては難しい内容となりました。しかし、通信速度改善のための地道な努力などIIJの消費者に対する真摯な姿勢を垣間見ることができたようにも思います。IIJmioの今後のサービスのさらなる拡充・改善に期待しましょう!

公式サイト:IIJmio

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